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第160話(11月)(5) ※R18

凪の求めた"ご褒美"は紅葉が予想していたものより…なんと言うか『普通』だった。 普通に、2人でラブラブな時間を過ごした。 …否、いつもよりたくさんの時間をかけて愛し合ったし、いつもより紅葉がイかされた回数もちょっとだけ多かったような…? 紅葉のイイトコを熟知している凪にドライでも何度もイかされて…、思わず紅葉がもう無理と呟く最後の方は潮を吹くまで追い求められて…。 でもずっと気持ち良かったし、凪がカッコ良くリードしてくれて、時折男らしい激しい攻め具合もLIVE後ならではで貴重だった。 キスもたくさんしたし、最近紅葉は顔にかけてもらうのがお気に入りでおねだりしたらそれにも応えてくれた。 終始優しくて甘かったのでちょっとだけ紅葉も上になって頑張ったら…「早く動けよ」と大人でSな凪にもドキドキして堪らなかった…。 「…動けない…。けど、幸せ。」 紅葉はちょっと感覚が麻痺してるのかもしれない。 因みに打ち上げ後、深夜に帰宅して、お風呂とご褒美タイムを過ごし、気絶するように眠り、今はなんともう夕方だ。 「紅葉ー? メシ出来たよ。 食える?」 「うん。 お腹空いたー!」 「持って来ようか? 動くのツラい?」 「あー、ちょっと、流石に。(苦笑) でもトイレも行きたいし、平ちゃんと梅ちゃんに会いたいから下に行きたい。」 「了解…。」 抱っこで凪に運んでもらいご機嫌な紅葉。 平九郎と梅と遊び、凪の作ってくれたご飯(炊き込みご飯に、白身魚の唐揚げ、だし巻き玉子、味噌汁)とデザートのアップルパイ(もちろん手作り)まで平らげるとすっかり元気になったようだ。 「変な時間だけど風呂入る? 一応身体は拭いたけど、さっぱりしたいだろ?」 「うん…。 凪くんこの後仕事だっけ? 時間あるなら一緒に入ろうよ。 プレゼントの入浴剤使おう!」 「…いいよ。」 「あ…っ!ん…! その触り方…ダメ…!わざと?」 仲良く湯船に浸かり、ひと息…と思ってたら胸元から撫でるように下へ進む凪の大きな手。思わず止める紅葉。 「紅葉が煽ったんじゃん?」 「入浴剤、とろみがあって気持ちいいねって言っただけだよ? ァッ! お湯が…っ!」 腰を支えていた凪の反対の手が、紅葉の後ろに回る…。 一瞬身構えた紅葉だったが、凪は優しく触れてくれた。 「…ココ、痛い?」 心配してくれているようだ。 「…痛くはない、けど…んん…っ!」 「中は?平気? ぁー、熱いね?(苦笑) 挿れてぇけど…さすがにキツイかな…。」 心配、してくれてるけど、下心もあるようで次第に長い指が中に入ってくる…。 「ん…っ、あ…凪…ッ!」 「ん…。」 振り向いた紅葉にキスを求められて嬉しそうに応える凪。 キスを繋ぎながら向き合う形に紅葉の体勢を入れ替える。 すると… 「凪…っ!」 「んー?」 「…っ!これ… 欲しい…!」 紅葉の細い指先が熱くなった凪のモノに触れ、大胆にも絡んでくる。 凪が紅葉の髪を撫でながら顔を近付けるとピチャッとお湯が跳ねる音が浴室内に響いた…。 「…ココに欲しいの?」 「あっ! うん…! 欲し…っ!凪…! あ…っ、指じゃなくて…ッ! ね…、お願い…!挿れて…!」 「可愛い…。 いーよ。 …キツかったらごめんね?」 お湯が入ってくる感覚があったが、すぐにそれより熱いモノに貫かれて脚を震わせる紅葉。 なんとか凪の肩に掴まって体勢を保ちつつ、口から勝手に漏れ出る甘い声が浴室によく響いた。 「あっ、は…っ、あぁ…っ!」 「…気持ちいい? 痛くない?」 「あ、平気…っ! ん、凪…! あっ!あっ、凪…っ!気持ちい…っ!」 「かわいー。 腰揺れてる。」 「あ、やだ、ねぇ…凪も動いて…っ!」 「…いいの?」 「…? っ! ぁーっ! だめ…。イく…、イく…っ、! 凪っ!ぁ、イッちゃう…っ!」 あっという間に達した紅葉を抱き締め、更に奥を攻めていく凪。 「あーっ!熱…っ!」 ぬるめのお湯にしていたが、凪は熱いと言って紅葉を抱えたまま立ち上がった。 もちろん挿入したままで…。 「や…ッだ! 今イッて…! ぁー…ッ!あ、や…っ! ひっ! イク…!」 最奥に凪を感じ息を詰めながら立て続けに達する紅葉。 「ん、中ヤバいな。 ずっと痙攣してる…! スゲー…ん、気持ちいいよ。 紅葉、次ちょっとこっち向いて?」 「え…? あッ!お湯出ちゃ…! わっ! え…、無理…!」 凪のを抜かれてお湯が溢れていく感覚がなんとも言えず戸惑う紅葉… しかしすぐにひっくり返されて、壁に手を着かされると流石に次の展開が分かって焦った。 ご丁寧にローションを使ってくれる凪は優しいのか…もう紅葉の脚は限界だがここで止める気はないようだ。ちゃんと腰を抱えてフォローしてくれている。 「あ、凪…?」 「また遅刻するとヤバいな…。 紅葉…挿れるよ?」 「はッ、あぁー…っ!」 訂正、ご褒美は『普通』ではなかったかも。 まず終わってなかったし、それなりに大変でしたが幸せです。

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