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第178話(12月③)(4) ※R18

再び唇を合わせると、燻っていた熱が一気に高まり互いを求めて止まることがなかった。 キスだけで気持ち良くて、紅葉は少しでも凪の唇や舌が離れそうになると必死でそれを追いかける…。 大きな優しい手で身体を撫でられ、抱き締められると堪らないほど切なかった。 「ふ…っ。 あ…!ま、って?」 「…何?」 急に思い出したかのようにパジャマのウエストにかかった凪の手にストップをかける紅葉。 「…可愛いパンツじゃない…。」 「……。 ごめん、どっちにしても見てる余裕ねーわ(苦笑)」 「あっ!」 器用な凪に下着ごと脱がされてしまったので問題はなかった…? 結局、新婚旅行のために紅葉が買った可愛い下着はあまり役に立たなかったが、今はそれどころではない。 「ん…っ! 凪……っ、は…ぁ…っ! は、やく…っ!」 蜜の溢れる自身に触って欲しくて右手で凪の腕を引きつつ、無意識に左手で凪自身に触れようと伸ばす紅葉。 「っと…!(苦笑) …積極的…! 声は…我慢ね?」 コクコク頷く紅葉の中心に触れ、先端を指の腹を使ってくるくる撫でるように愛撫すればあっという間に限界なようで、荒い息遣いを繰り返す紅葉。紅潮した頬と潤んだ瞳が凪を映す。 「凪…! キス……」 「ん。 いいよ、1回イッとこうか…」 凪はそう言うと、深く口付け、弱いポイントを抑えた手淫で紅葉を頂点へと導いた。 「ふ、ぅ…、は…っ! っ!」 白濁を受け止めた手をタオルで拭くと、余韻に浸る紅葉の目を見ながら唇を親指でなぞる。 「紅葉…」 「っ!」 それだけで意図が分かった紅葉はなんとか呼吸を整えて凪の足の間に這う。 熱量も質量もあるソレに歯を当てないよう気をつけながら丁寧に愛撫していく… 視覚的にはもちろん、チュ…っ、くちゅ…、と淫らな音がやけに響いて聞こえるのも興奮要素だ。 「紅葉、もういいよ。ありがと。」 「…気持ち良くない?…足りない?」 「いや、めっちゃ気持ちいーよ。 でもせっかくなら2人でと思って…。 今日はココでしていい?」 凪が耳元で呟きながら紅葉の太股の間を撫でた。 「ん…っ!」 僅かな刺激に喘ぐ紅葉が可愛くてご機嫌な凪は、横臥位に紅葉を寝かせると後ろから抱え込むようにして抱き締めた。 「なんか、これいいね…。」 包み込まれている感じが嬉しくて紅葉は凪の手に自身の手を重ねて繋ぐ。 「…和んでるとこ悪いけど、続きさせてくれる?(苦笑)」 「あ、うん…!」 振り向いて口付けると、繋いだ指先がスェットを捲り胸元へ忍び込んできた。 「は、ぁっ! んん…ッ!」 「かわいーけど、しー…」 「ん…!」 与えられる快感の中、なんとか声を抑えて呼吸に集中していると、下肢に熱を感じて強い快感に思わず仰け反る紅葉。 「ベタベタ…。ローションいらねーかな…。 紅葉…膝、締めてて?」 「ん…っ! あ…、や……、凪…!」 「ん?」 凪は一応、携帯用のローションを足して自身のモノを紅葉の足の間に潜らせた。 鼠径部を擦るように意識して、ゆっくり腰を動かすと紅葉の身体が跳ねる。 「ハ…ぁ。気持ち、い…っ! んん…っ」 紅葉の前にも触れて、腰の動きとリズムを合わせるように動かせば短くて荒い息遣いが響く。 「あぁ。気持ちいーな。 …かわいー、紅葉。」 自身の腕の中で自分しかしらない表情を見せる紅葉を抱き締め2人は登り詰めていった。

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