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第185話(1月)(2) ※R18
「あぁ…ッ!
やっ、んー…っ!
あ、ン…、む…りぃ…っ!
足…つかな…!」
「大丈夫。
もうちょい力抜いて…、身体預けて。」
バスルームで準備を整えた流れでつい…立ったまま後ろからという…なんと言うか、早急で飛ばし気味の行為だが、壁に付いた手に凪が上から重ねてくれた左手が優しくて、薬指に光る揃いの指輪に安心を覚える。
「あ…はぁ…んっ!
ぁ…、凪……!
最初は…ゆっくりして?」
「ん…。分かった。
…キツイ?」
出しっぱなしにしたシャワーで申し訳程度に温めたローションを足しながら凪は紅葉を気遣う。
「…へーき…っ!
あ…っ!ぁ…、奥だめ…!
まだ…無理だから…!」
「分かってる…ッ!」
凪は自身を全て埋めたい衝動をなんとか抑え込み、紅葉が快感を拾える場所をゆっくりと攻めていく。
「ん…、あ…
ぁん…、ァッ、あ…っ
いい…!
凪…も、
気持ち…い…?」
「あぁ…。
最高…!」
一度身体を繋げたら、少しでも触れていたくて、離れるのが不安に感じるくらい、愛おしいという感情が溢れてきた。
「好き…!」
「…かっわいーな…。」
凪は紅葉の細い腰抱き深く口付けた。
しっかり水分補給をして、「足りない…」と凪が紅葉の耳元で囁き、ベッドに移動する。
「やっ、だ…ッ!
こんなの…っ、
したことないもん…!」
「…知ってる。
いーから、そのまま腰落として?」
「ダメ…!
出来ない…!
恥ずかしいよ…っ!
何で、こんな…!」
ベッドに仰向けで横になった凪の顔の上に跨がれと言われて、紅葉は執着心に震えながらベッドヘッドにしがみついて必死の抵抗を見せている。
「んー…、ご褒美的な?
紅葉がエロ可愛く、気持ち良くなってるとこ見たい。」
「ご褒美…?」
「俺…けっこう頑張って働いたよな?
ほら…、ちょっとだけしたら次は紅葉がして欲しいこと、ご褒美であげるから…。」
「…ほんと?」
交換条件に惹かれた紅葉は目を瞑り、ゆっくりと凪に歩み寄った。
「ぁッ、あ…っ!
…んあっ! や、だぁ…!
やめ…!
あ…凪…っ!」
太ももや脚の付け根など敏感な部分を撫でられ、吸われ、前を舐められながら、器用な長い指で中も攻められ、強すぎる快感に首を振り乱しながらひときわ甘い声で喘ぎ続ける紅葉。
「もぅ…だ、め…っ!
い、っ、イク…!イク…!
ぁーッ!」
紅葉は内腿を震わせながら達すると、崩れるようにベッドに横たわった。
これは気持ち良すぎてダメなやつだと、目で凪に訴える。
「ふ…っ。紅葉…!
ありがと。めちゃくちゃエロ可愛かった。
紅葉は何して欲しい?」
「水……っ!
あとキス…いっぱい…。」
「OK…!
ちょっと待て。口濯いで水持ってくる…。」
ご機嫌な凪はまだまだ元気そうだ。
その後は紅葉の要望通り、甘いキスをずっとし続けて、凪のを口淫させてもらう。
「これ、俺のご褒美じゃない?」
「ん…っ、凪…!
気持ちいい…?
ドクドクってしてる…っ!
イケそう…?」
「…だいぶイイよ。
でもイクなら紅葉の中でがいい…。
慣らすからこっち来て。」
「や…、もう膝、力入らない…!」
膝立ちしようと思ったが、出来なくて凪の膝上にペタン…と、座った紅葉はそう呟いた。
「支えとくから寄っ掛かっていいよ。」
「や、違う体勢にしようよ…っ!」
「あとでね?今はなんかこれがいい気分。
ほら…、こっちも可愛がれるし…」
そう言って紅葉の胸に唇を落とす凪。
器用な舌先と唇で愛撫していく…。
「は…っ、ぁん…!
あとで…?」
何回するつもりなのか怖くて聞けない紅葉。
グチュっ、グチュ…っ
ローションの助けを借りて狭い中が解されていく。
「あっ!
そこ…っ、だめ…!
ぁー、んっ!
あ…! ね、もう挿れてよ…!」
「あと少し…待って。」
「なんで…?
もう大丈夫だから…!
凪の…、もうスゴくおっきいよ?
早く…っ!」
「っ!
お前ね…っ(苦笑)」
不安定な体勢で凪のモノに手を伸ばす紅葉に苦笑しつつ、なんとかキスで宥める凪。
「ん…っ!
凪…!
…しよ?」
「……じゃあ、ゴムつけて?」
タオルは敷いてるけど、ラブホテルじゃないからあまり汚せないと、凪は自分の分と紅葉の分も(サイズ違いで)ゴムを用意してくれていた。
「ん…。出来る、かな?」
いつも凪が手早く着けてて、紅葉はあまり経験がない。
手渡されたゴムのパッケージをそっと開けて、教えてもらいながら凪のと自分の…なんとかミッションを終えると「出来た…!」と呟いた。
「このタイミングでなんか和むんだけど…(笑)
どう、するのがいい?」
「顔…見えるのがいい…!
凪っ、早く…っ!
我慢出来ないよ…!」
凪の首に腕を、腰に脚を回した紅葉はそう答えた。
「ん。必死になってかわいーな…。
…挿れるよ?」
腰を抱えられて、恥ずかしい場所を晒して……凪と目を合うと堪らなかった。
「ん…ーっ!あ…っ!
は、ぁっ! ふ…っ!」
「紅葉……っ!」
切なそうに名前を呼ばれて、幸せで、涙が出た。
互いに抱き締め合い、深くキスを交わす。
「…ちょっと…ヤバいな。
紅葉、キツかったらごめん。
愛してるから許して…」
「っ!
アッ、凪ッ!
や、ぁ、ッ!」
バスルームでの手加減も、さっきまでの焦らしも嘘みたいに本気で激しい律動に声も出ない紅葉。
痛くはないけど、真上から攻められて苦しいくらいの行為に一瞬逃げ出したくなったが、凪が愛おしくて、心から求められるのが嬉しかった。
「なぎ…っ!」
「紅葉…!」
頬に添えられた大きな手は優しく、2人はゆっくりと唇を重ねた。
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