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第237話(6月)(17)※R18
※R18苦手な方は飛ばして下さい
朝…
腕の中でもぞもぞと動きながら小声で凪を呼ぶ紅葉。
「凪ー…?
まだ眠い?
…ねぇー…起きてよー…
あのね……ちょっとだけ…
らぶらぶしませんかー?」
「………は…?」
「あ、起きた…(笑)」
「…な、に…?夢?
…今?」
微睡みの中で、幻聴か夢かと疑う凪。
「ダメ??
…さっきから凪があちこち触るから…治まんなくなっちゃって…!」
「……?マジで?
え?…俺…触ってた?(苦笑)」
よほど欲求不満だったのか、完全に無意識に触りまくっていたようで、確かに今も右手が紅葉の内腿に伸びている。
しかも…服の合間から手を入れて直に触れている。自身の性癖を自白してしまったようで固まる凪。
「うん…っ!
ね、ちゃんと触ってくれる…?」
「…ん。」
…喜んでと身を起こして紅葉に覆い被さる凪。
まだ眠気の残る重い目蓋を閉じながら交わすキスは極上だ。滑らかな肌に手を這わせると、やっぱり意識のある時に触れるべきだよな…と改めて思った。
「や、ぁ…っ!ん…っ!」
速攻で服を脱がせて、自分もシャツを脱ぎ捨て素肌で触れ合う…
今のうちにエアコンの温度を下げておこうかと思うくらい…身体の内側から熱さを感じていた。
「は…ッ! ふ…っ、ん!
あ…ダメ…!いく…っ!」
キスと軽く手と指で触れただけであっという間に昇りつめる紅葉…
凪は掌の白濁を確めるように右手に絡めた。
「…抜いてなかった?」
自分でしても上手くイケないという紅葉ならあり得る…。恥ずかしそうに両手で顔を覆う紅葉の頭にキスを落とすと、これは俺にも責任あるな…と凪は呟き紅葉の下肢に顔を埋める。
「やっ!ちょっと…!
アッ!凪っ!…あ、んッ!
あぁ、それだめって!」
達したばかりの中心を根元から舐め上げられ、悲鳴に似た声をあげる紅葉。
抵抗のために伸ばした紅葉の手は凪に捕らわれて繋がれる。そして凪は器用に反対の手でジェルを手繰り寄せ、ゆっくりと紅葉の後ろに指を埋めた。
…いつもよりキツイ。
ドロドロに溶かして、紅葉に苦痛を与えないためにも挿入まで40分はかけたいところだ。
「ーーッ!ん、ァ…あっ、あ…ッ!
凪…っ!ね、また…イッちゃう、から…っ!
く、ち…っ!そんな…、咥えちゃだめって!」
「いーから…!」
「あっ!喋んないで…っ!
ふ…は…ぁ…!あっ!
ん、あっ、気持ちい…っ!
…ぁ…っ、んーっ!」
しかし紅葉が2度目を達したところで凪のスマホのアラームが鳴る。
「あ…、くそ…っ!!」
ここからというところでタイムアウトのようで、
口元を拭った凪は紅葉の肩に顔を埋め、スマホを片手に時間、仕事、愛犬の散歩、煩悩…いろんなものを天秤にかけて考えていた。
そして30秒ほどしてゆっくりと身を起こす。
「凪…?続き、しないの?」
息を整えた紅葉は凪に訊ねた。
「…ん。
ごめん、俺今日早めに出ないとなんだよ。
もうちょい慣らした方がいいのもあるけど、せっかくならゆっくりヤりたいじゃん?
また今度、な…?」
優しい凪の言葉に紅葉も身を起こす…
「えっと…凪は…、どうするの?」
「あー、まぁ…テキトーに……。
先にシャワー使うけど、風呂溜めとく?」
紅葉と違ってセルフで処理出来るし、手早く済ませれば時間もなんとかなるので、凪は言葉を濁した。
「シャワーでいいよ。
あ、待って…っ!」
ベッドを降りようとする凪の手首を掴んで止める紅葉。
「僕が…する…っ」
「え…、いーよ。」
「したい…!頑張るっ、から…!
なぎ…お願い…!」
「……っ!」
結局、上目遣いの紅葉のお願いに負けて口でしてもらうことに…
「ん。…っ!
紅葉、イくから…」
「、ん…っ」
潤んだ瞳の紅葉と視線が合うと、妖艶な表情がなんとも言えない色気に心拍数が上がる。思わず紅葉の髪に置いた右手に力が籠ると口腔内がさらに狭まり、程なくして凪は熱を放った。
「ぅ、っ!
あ、バカ…!
飲まなくていいって…!」
「ん…っ、溢れちゃった…!」
残滓を舌に絡めて舐める紅葉を前に凪は速攻で再熱しそうになった。
「紅葉ー…!お前…っ!
あー…!無自覚ヤベーな…。
ほら、拭いて…。
大丈夫?」
「うん…!」
「…ありがと。
よし……っ、支度するか…!」
切り替えるように言葉にすると、紅葉に下着履かせ、自分のシャツも着せると一緒にシャワーへ向かう。
「あ!ねぇ、おはようのキスはー?」
「……口濯いだらなー(笑)」
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