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第3話

「どうぞ」 義父と義弟に冷えた麦茶を出すと、穂も二人の向かい側に腰を下ろした。 「ありがとうございます」 清正は礼儀正しく頭を下げると、いただきますと言って麦茶を口にした。 尾村清正、彼に会うのは穂と清高の結婚式以来だ。 寡黙で真面目そう。 初めて挨拶を交わした時に感じた印象がそれだ。 恐らく、彼が清司と同じ自衛官だからというのも理由になるのかもしれない。 海上自衛官で艦艇勤務が主の彼は出港していることが多く、一年の3分の2は帰ってこないというのが当たり前らしい。 日々厳しい訓練で心身を鍛えているからだろうか。 姿勢や立ち振る舞いが同い年の若者たちからしたらあまりにも落ち着いていたため、そう感じたのだ。 今もその印象のままだが。 穂は清正の隣に座る清司にそっと視線を向けた。 誠実そうな見た目、鷹揚な雰囲気はいつもと通り変わらない。 清正を連れてきたという事は、今日は何もしないということなのだろうか。 一瞬だがそんな考えが頭を過ぎる。 だがすぐに心の中で叱咤した。 義父と淫な行為こそすれど彼らとは家族。 自ら期待などするべきではない。 彼らと仲良くするというのも尾村家に嫁いだ穂の大事な務め。 恐らく、義父も今日はそういう目的で忙しい清正を連れて来たのだろう。 留守にしている清高のためにも今日はちゃんと二人をもてなすのだ。 穂が心の中で決意をかためていると、にこにこしていた清司が口を開いた。 「清正、どうかな。穂くんは」 「どうもこうも、俺は最初からいいと思ってるから来たんだし」 清正は表情を少しも変えることなく返答する。 そのやりとりだけでは、彼らが穂の何について話しているのか全くわからない。 穂は清司と清正、二人を交互に見つめた。 「そうか。それじゃあ早速始めようか」 清司の声を合図に清正がスッと立ち上がる。 そして、戸惑う穂の横につくと言った。 「手加減できるかやってみないとわかりませんが、なるべく善処します」 「え?」 強い力で椅子から引き上げられる。 かと思ったら、次の瞬間にはダイニングテーブルの上に押し倒されていた。 「え?え?」 何が起こったのか全くわからず放心している穂を、清司が覗き込んでくる。 「どれ、準備はしてあるかな?」 そう言うと、ズボンを引き摺り下ろし下着の中に手を突っ込んできた。 「ぇ…あっ!?」 後孔にぬるんと指が這う。 淫な行為を知り尽くすそこは、何度か襞をくすぐられただけでひくつき、内側からぬるついた液体を漏らす。 義父が来ると連絡を受けてから仕込んでおいたローションだ。 「うんうん、言いつけ通りちゃんと準備しているね。えらいじゃないか」

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