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8月12日(水)

8月12日(水) 「おはよ~!」 俺は絶好調だ。 だってまだ朝の4時なのに、目が輝いている。 声を掛けても、無反応の星ちゃんの背中を、ずっと眺めている。 息を吸うと体が上がって行って、息を吐くときに沈んでいく。 それをかれこれ30分見つめていた。 視線を星ちゃんから外して、バイオリンをケースごと持って、別荘の外に出る。 「さて、本日は何をお送りしようかな?」 一人そう言って、湖に向かって立つ。 キラキラと輝く湖面を見ながら、選曲する… 俺は気付いてしまった。 鬱になるような曲ばかり選んでいるから、気分が落ち込むんだと。 だから本日は、ネッシーの為にも、明るく、軽快な曲をお送りしよう。 バイオリンを首に挟んで、弓を美しく構える。 完璧だ…美しい姿勢に自分で惚れ惚れする。 色白と同じ、姿勢は七難を隠す。 どんな時でも姿勢を保て! 背中を曲げるな! 呼吸をする様に弓を弾いて弾き始める。調子の良い鍛冶屋ならぬ調子の良い北斗だ。 軽やかに明るいメロディを時にピチカートで奏でていく。 自己流の編曲を交えて、緩急をつけて単調になりがちな曲をアレンジして弾く。 音が乗ってきて、空に飛んでいくように感じて、気持ち良くなってくる。 弓を持つ手が自然と動いて、まるで踊る様に、調子よく弾きあげた。 ひと呼吸して、弓を弦から離して、ネッシーにお辞儀をする。 そして、またバイオリンと弓を構える。 ディヴェルティメントを軽やかに、優雅に弾く。 ネッシーにも上品さを教えてあげないとね。 美しい旋律を細かく弓を動かして、軽やかに奏でる。 素晴らしい音色に感嘆して、気持ちよく空まで飛んでいく高音に歓喜する。 宮廷音楽だな…あの長老に似合いそうだ… 弾き終わると弓を美しく戻して、ネッシーにお辞儀をする。 最後に… 俺はネッシーに言った。 「ネッシー?この湖に鱒がいるだろ?この前一匹食べたんだ…。一匹だけね。おかしいだろ?こんなに広い湖なのに…鱒が一匹しか釣れないなんて…もしかして、お前がすべて、食べてしまったの?いけないよ…自然には弱肉強食があるけれど、強いからって、何でも食べてしまったら、食物連鎖の流れが止まってしまって…結局はお前の食べるものが無くなってしまうんだよ?だから、鱒はほどほどに食べるんだ。外来種を主に食べるんだよ。」 そう言って、バイオリンを首に挟むと、弓を美しく構えて弾き始める。 シューベルトのます 軽やかに、流れる川の水面が揺れている様を想像しながら、ますを弾く。 清々しくて、綺麗な旋律だ… 頭の中でピアノを再生させて、一緒に弾く。 ネッシーに食物連鎖を教えた…。 彼が本気に受け取ってくれれば、俺が死ぬ頃まで、彼はこの湖で生きていけるだろう… でも、ネッシー。お前はそろそろ死にたいんじゃないのか? 友達も死んで行っただろう? 1人で長生きするより…そろそろ死んでしまいたく思わないのかい? 曲の中で激しい流れと清流が入り乱れる。 まるでネッシーの人生だね… ゆったりと流れる大きな流れに出て、どんぶらこ、どんぶらこ、と流れていくね。 そして主題に戻って、軽やかなメロディを弾く。 ネッシーの人生も、こんな穏やかな物になると良いね。 そう終いを付けて、俺は演奏を終わる。 余韻を持って、弓を弦から離して、深々とネッシーにお辞儀をする。 パチパチパチと拍手が聞こえて、俺はそれが誰なのかすぐに分かった。 「元気になったよ。病院まで送ってくれたんでしょ…ありがとう。」 振り返らないで、後ろの彼にそう言うと、俺はバイオリンのケースを地面に置いてメンテナンスを始める。 「もう…大丈夫なの?」 低くて、良く響く素敵な声に頭が持っていかれそうになる。 堪えて、平常心に対応する。 「大丈夫だよ。俺は若いからね。」 そう言って笑うと、後ろの彼も笑い声を出した。 見てしまったら…また乱れてしまうのかな… 弓に松脂を塗って緩める。 「ネッシーは鱒を食べ過ぎたの?」 俺の話を聞いていたのか…全く、恥ずかしいよ。 「多分ね。やりすぎちゃったんだよ。美味しいからって、パクパク食べたんだ。」 俺はそう言って、バイオリンをしまう。 そして意を決して振り返る。 「まもちゃん、おはよう…」 「北斗…おはよう。」 トレーニングウェアの彼は俺を見て微笑むと、そう言った。 狂おしいとはこの事なのか…見た瞬間どうかしてしまいそうなくらいに心が揺れる。 「いつも走ってるの?」 取り繕う様に、俺は積極的に彼に話しかける。 でも、視線を落として、合わせない様に努力する。 「毎日、早朝この時間に走っているよ。」 「そうか…」 近付きすぎない様に、離れない様に、微妙な塩梅の距離を保って、彼と話す。 「この前の…ハンバーグ、食べればよかったって…昨日、突然思ったんだ…」 笑いながら俺がそう言うと、まもちゃんは俺との距離を詰めて言った。 「今からでも、食べたら良いじゃないか…」 俺は逃げる様に離れると、言った。 「…うん。機会があれば…」 そう、その機会がなかなか訪れない… 「この前、財閥の大奥様って人にバイオリンを聴かせたんだ…」 俺は彼の足元を見ながら話した。 「…あのご婦人か…」 まもちゃんも知っているの? そうだよね…あなたはそっち側の人になるんだ… 「1人で、寂しそうだった…」 俺はそう言って、堪え切れなくて、まもちゃんを見上げる。 「ねぇ、まもちゃん教えて…どうすれば、まもちゃんを忘れられるの…?いつもここが苦しいんだ…息が止まりそうなくらいに、死んでしまいたくなるくらいに…」 そう言って、胸を抑えて、彼に尋ねる。 彼は悲しそうな顔をして、俺を見つめる… 「北斗…」 「違う。責めているんじゃない…本当に…どうしたら良いのか分からないんだ…。ほとほと疲れて…参ってる。あなたは大人だから…こういうの知っているでしょ?だから、教えてほしいんだ…」 俺はそう言って、自分で保った距離を縮めて行く。 目を合わせてしまったから…もう、耐えられなくなってしまったみたいだ… 「まもちゃん…」 彼の体に手を伸ばして、触れて、掴んで、体を寄せていく。 温かい… 「ごめんなさい…俺が馬鹿で幼稚なガキで…まもちゃん…まもちゃん…愛してる…」 彼の胸に顔を沈めて、彼を感じて、死んでしまいたくなる。 このまま、この人の傍で全てが途切れて、無くなってしまっても構わない。 今までの苦労も努力も楽器も、星ちゃんも…全て捨てても構わない… 「まもちゃん…俺を愛してよ…抱きしめて、抱いてよ…」 もう、おかしくなりそうなんだ… もう、我慢できないんだ… もう…どう思われてもいい…!! 彼の体に手を回して抱きしめる。 大きな体に抱きついて、一方的に愛を伝えて求めていく。 あなたに縋る、俺を抱きしめてくれないのは…どうしてなの? 「まもちゃぁん!!」 叫んで、泣いて、助けを求めているのに。 さっちゃんに詰られている時みたいに…俺を無視するの…? 「まもちゃん…愛してよ…俺の事…大好きって言って…言ってよぉ…」 体を強く抱いて、求めているのに。 彼女の方が…大好きなの…? 「ま、まもちゃ…ギュってしてよぉ…ねぇ…ね…」 幾ら抱きしめても、彼は俺を抱きしめてはくれなかった… それが悲しくて、嗚咽が漏れる。 力が抜けていく。 彼の胸に顔をつけたまま、放心して呟く… 「もう…俺の事は…愛してない…の…?」 沈黙と言う、最終宣告… 「北斗…」 名前しか呼ばない…彼に苛ついて縋った体を離す。 「もう、いい…」 そう言ってバイオリンのケースを持つと、俺は逃げた。 彼は、どうやら、もう…俺の事など愛していない様だった… いや、そもそも、最初から愛してるわけじゃなかったんだ… そして、もう彼の中では…終わった事なんだ… 悲しい? いや、これこそが…とどめのような気がして、笑える。 結局、彼にとどめを刺されないと、ダメだったんだ。 俺が逃げても、彼は追いかけては来ない。 もう終わったんだ… もう愛してはいないんだ。 いや… 最初から愛してなんて…いなかったんだ そんな事、分かっていた筈なのに… どうして何回も何回も…俺は どうして、いつも…勝手に期待してしまうんだ! 俺だけ…取り残されて、持て余した激情に殺される。 いや、もう死んでるんだ… 早朝の湖畔を歩いて向かう。 もう良いや… どうなっても、良いや。 コンコン ドアをノックしても、朝早いせいか、誰も出てこなかった。 だから、俺はバイオリンをケースから取り出して、首に挟んだ。 そして弓を構えて、弾いた。 スラヴ舞曲 第2番… 彼らにはぴったりの曲だ… 美しくも悲しい旋律に、うっとりする。 しばらくすると、ガチャリと鍵が開いて、扉が開くのが見えた。 でも、俺はこの曲を弾いているから、少しだけ待ってほしい… 俺の腰に、太くて大きな腕が巻き付いて、俺の背中に誰かの熱が伝わってくる。 さっきの男はしてくれなかった… 俺を抱きしめる事なんて…してくれなかったんだ… 惨めだろ。 悲しい気持ちを乗せて、スラヴ舞曲を弾いていく。 最後まで、美しく儚く…揺らいで…漂う、水面の木の葉の様に。 「何て悲しい音色だろう…」 そう耳元で囁かれて、背中がゾクゾクする。 スラヴ舞曲を弾き終えて、弓を弦から離すと、バイオリンを首から外した。 「おかげで、良い目覚めになった。」 そう言った男の体に体を預ける様にもたれた。 「どうして…昔の作曲家たちがクズなのか…分かった気がする…」 俺がそう呟くと、背中の男は少し笑った。 そして、俺を振り返らせると、腰を強く締めて、抱きしめる。 さっき…それをして欲しかったんだ… 俺は、直生の胸に顔を沈めて、目の前に広がる湖を見た。 ネッシーなんて…いないんだ… バイオリンを持ったまま、直生の背中を抱きしめて、彼の体に埋もれる。 「チェロを聴かせてよ…」 俺がそう言うと、彼は俺の頬を掴んで上に向かせる。 「北斗…キスして」 「嫌だ…」 俺はそう言うと、頬を掴む彼の手を外した。 そして、彼の胸に顔を埋めると、大きな背中を撫でて言った。 「聴かせてくれると言うから来たのに…これでは詐欺だ…」 頭の上で、笑う声がして、頬を添わせた胸が上下に揺れる。 「お前も、嘘つきなのか?」 俺がそう言うと、彼は笑うのを止めて言った。 「いいや…」 それが嘘か本当かなんて…どうでも良かった… 俺は彼の体を押し退けて、バイオリンを丁寧にケースにしまう。 松脂を付けて弓を緩める。 ケースの蓋を閉じて、手に持って立ち上がる。 直生が、俺に手を差し伸べるから、それを掴んで玄関の中に入る。 靴を脱いで、リビングに上がる。 白い革張りのソファに座って、俺を見下ろす、直生を見上げる。 見つめ合って、彼の目の奥が、グラグラと揺れているのを見ながら言った。 「チェロは」 直生は俺から視線を外して、軽く笑うと、奥にチェロを取りに向かった。 再び現れた彼は、この前のチェロと違う、茶色のチェロを携えて戻ってきた… 「何を聴かせてくれるの?」 俺が尋ねると、彼は言った。 「お前の聴きたいものを弾こう…」 そうか…それでは… 「無伴奏チェロ組曲第一番…」 俺はそう言って、バイオリンのケースをソファに置くと、身を乗り出して、彼の演奏を見た。この曲が好きなんだ…弾き手によって、変わるから…好きなんだ。 大きな体に丁度良いサイズのチェロ。 彼は美しい姿勢で、弓を構えると俺の方を見つめる。 「直生、聴かせて。」 俺がそう言うと、彼は視線を落として、弓を動かして奏で始める。 あぁ…なんて素敵なんだ… 上手だ…すごく上手い…音が洗練されている。 俺は思わず立ち上がって彼の傍に行った。 そして、チェロの前に座ると、音をすぐ近くで聞いて、鼓膜と体を震わせる。 「信じられない…」 ひと言そう言って、目から涙があふれて…純粋に感動した。 音が重厚に、厚みを持ったかと思うと、細く形を変えて、繊細なメロディを繋いでいく…これは…センスなの?技術なの? 圧倒的な技巧の差に、熟練の差に、完成度の差に、感動する。 彼が弾き終わると、俺は彼を見上げて言った。 「愛のあいさつを弾いて…」 彼は俺を見降ろして、弓を構えると、また素敵な演奏を俺の耳に届けてくれる。 「綺麗だ…なんで、こんな風に…弾くことが出来るんだろう…」 そんな風に…俺も、弾きたい… 洒落た理久のバイオリンの様に…彼のチェロは洗練されていて、自在だった。 「北斗、おはよう…」 後ろから声を掛けられるけど、俺は目の前の弦の響きに集中したかった。 演奏が終わって、次の曲をリクエストする。 まだまだ聴き足りない… 「ハンガリー狂詩曲を聴かせて」 「嫌だ。」 俺は固まった。 震えなくなった弦を見て、固まる。 「北斗、おいで。」 後ろから抱きしめられて引き寄せられる。 「どうして?聴かせてよ。ねぇ、止めないで…」 懇願する様に直生を見て、弾いてくれるようにお願いする。 まるで、良い所でヘッドホンが壊れてしまった時みたいに、もどかしくて、苛ついた。 「ここからは有料になります。」 つまんない…つまんない事言ってる… 俺は、後ろで俺を抱きしめている伊織に聞いた。 「伊織は何か弾いてくれるの?」 すると彼は、俺の首に顔を落として、首筋に息をあてながら言った。 「良いよ。」 「じゃあ、ハンガリー狂詩曲を聴かせて。」 俺がそうお願いすると、伊織は直生と入れ替わる様に、チェロの後ろに回った。 これは凄い! わんこ蕎麦ならぬ、わんこチェロだ…! 俺はチェロの前に座って、彼の弦が震えるのを待つ。 ゆっくりと弓を構えて、悠然と座る姿は美しかった。 「あっ…」 初めのフレーズを引いただけで、この人もすごく上手だという事が分かった。 何てことだろう… こんなに素敵な入り方をする人を見た事がない… ジッと彼の震わせる弦を見て、鼓膜を震わせて眺める。 「北斗…」 へたり込んで座っている俺の真後ろに、直生が座って、俺の腰を引っ張って自分に引き寄せる。 「素敵だ…」 俺がそう言うと、直生が俺の首に何度もキスし始めた。 「ん、やめて…、今、良い所なんだ…!離して!」 ここから早くなる所で、俺は彼がどうやって弾くのか、弓さばきが見たかったんだ… 「んん…離してって!直生…やだ…待って、今あっ…あん…もう…!」 見たかったのにっ! 俺は頭に来て、後ろの直生を振り返ると、彼の頭を叩こうと手を挙げた。 直生は俺の手を簡単に掴むと、そのまま床に俺を押し倒して、俺の体の上に体重を乗せて来た。 重くて抜け出せないけど、もう片方の手で彼の頭を引っ叩く。 長い髪が乱れて、結わえた髪がほどけて落ちる。 「ほら、北斗は小虎ちゃんだって言ったんだ。」 演奏を終えた伊織が、チェロから顔を覗かせてそう言った。 直生は俺の腰をむんずと掴むと、軽々と持ち上げて運ぶ。 「離せっ!馬鹿!離せっ!」 暴れる俺を廊下の奥まで連れて行って、扉を開ける。 俺はそれがどこだか知っている。 こいつの寝室だ。 両手で彼の肩を押して、何とか抜け出そうとするも、びくともしない体格に恐怖を抱く。 「話し合おう!」 俺はそう言って、俺を抱える直生の顔を覗いた。 彼は無言で俺を見ると、そのまま天蓋付きのベッドに下ろした。 「北斗!頑張って!」 伊織の声援が空しく響く 「やめて!」 俺の手首をひとまとめにして、片手で押さえつける。 俺の足を自分の足で押さえて開かせる。そこに体を入れて、押さえた手を離す。 俺の腰を両手でつかんで直生は覆いかぶさってくる。 「直生!俺はまだ14歳だぞ!こんな事したら、逮捕されるんだからな!」 俺は頑張って両手で抵抗する。 その様子を楽しそうに笑いながら見て、直生が言った。 「逮捕されても良い。」 馬鹿なの? 俺は体を起こして、俺の腰を掴む彼の両手を解こうと爪でひっかく。 「本当だ。北斗は小猫じゃない。小虎ちゃんだ。」 直生がそう言って、俺の腰を離したから、俺はその瞬間にベッドから抜け出そうと体を捩った。 「北斗、ダメだよ。」 目の前に伊織が現れて、俺の体を抱きしめて抑える。 ズルいだろ! 直生が俺のズボンに手を掛けて、パンツと一緒にずり下げていく。 「や、やだぁ!」 俺の抵抗も空しく、脱がされたパンツとズボンが宙を舞う。 仰向けにされて、直生が俺の腰を掴んで自分に引き寄せる。 「やだ、やだ、やめて!」 俺は体を起こして、股間に顔を落とそうとする直生の頭を、引っ叩く。 後ろから伊織に抱き寄せられて、両手を掴まれる。 体を捩っても、足をばたつかせても、もう何もできない… 「北斗…本当にお前は面白いな…」 そう言うと、直生は俺のモノを手でゆっくりと撫でた。 「ん~っ!」 腰が震えて、背筋が仰け反る…! 焦らす様に俺の太もも撫でて、顔を俺のモノに擦り付けて唇で食んでくる。 「んはぁ…んっ、だめぇ…あぁ…ん」 直生の舌がいやらしく俺のモノを下から上に舐め上げていく。 頭が痺れて、腰が震える。 伊織に掴まれた両手が、わなわなと快感に震える。 「北斗は舐められると、小虎ちゃんから、小猫ちゃんに変わるみたいだ…」 そう言って直生は、舐められてすぐに勃起した俺のモノを、口に入れるとねっとりと楽しそうに扱き始める。 「ん~!だめっ…だめぇ…やだぁ、やめてぇ…!」 首を振って嫌がるのに、俺の顔を見下ろす伊織はとても嬉しそうに口元を緩める。 突き抜ける様な快感が襲ってきて、俺は体を反らせていく。 直生は俺の腰をガッチリ掴んで、何度も何度もきつく俺のモノを吸い上げる。 気持ち良くなって、理性が飛んでいく。 「んんっ!あっ、あっ、あぁああ…だめ、だめぇ…はぁはぁ…ああっあ!」 腰が揺れて、快感を欲しがるように足が広がって、もっと奥まで咥えて欲しくなる。 開けっ放しの口からよだれが垂れて、頭の中が快感に染まっていく。 「北斗、すごく気持ちよさそうだ…エッチだよ。」 力が抜けて、だらんとした俺の体を抱え直すと、伊織は俺の手を離した。 そして、俺の体を起こして、Tシャツを脱がせると、俺の首にチュウチュウ…と、キスをして、体に手を這わせて、いやらしく体をなでる。 直生の快感に仰け反る体に、伊織の愛撫が俺の体をおかしくしていく。 ピンと立った乳首を、いやらしく指先で撫でて、指先でつまんで弄る。 「んん…ん、はぁあん…だめぇ…ん……あぁ…ん」 快感に頭を仰け反らすと、俺のだらしなく開いた口に、伊織が舌を入れて、クチュクチュ音をさせてキスをする。 上も下も快感で満ちて、俺はあっという間に大人しく犯され始める。 快感が満ちて、逃げる場所がなくて、グングンと絶頂に向かって一直線になる。 だめだ…だめだ…!イッちゃう!イッちゃうよ…! 「んんっ!んっふぅ!はぁあ…ん!らめぇえっ!!」 俺は伊織とキスしたまま、直生の口の中でイッてしまった… 「可愛い…」 そう言って、伊織が俺の頭を抱えてキスする。 息が切れて苦しい… 「ふふ、可愛いな…」 直生がそう言って顔を上げる。 彼が体を起こすと、ずっと抱えられていた俺の両太ももが、ビクビク震えて痙攣する。 俺のモノを大きな手でいやらしく扱いて、直生が俺の顔を笑いながら覗いて来る。 伊織のキスから解放されて、息も荒く覗き込んで来る直生と目が合う。 「気持ち良いの?…北斗…お前は、本当に…可愛いな…」 そう言うと俺の体に覆いかぶさって、舌を入れてキスしてくる。 そのまま後ろに倒れて、彼のキスを一方的に激しく受ける。 苦しくて、口を大きく開けて息を吸うと、キスのいやらしい音が漏れてくる。 場所を移動した伊織は俺の顔を覗くように見て、自分のモノを触り始める。 まわされるんだ…俺、変態ロココにまわされるんだ… 頭では嫌なのに、体は十分に興奮して、直生のキスだけで、俺の腰はゆるゆると動いて期待し始めてしまう。 彼は俺のお尻に手を伸ばすと、お尻のほっぺを両手で揉みしだいた。 「北斗…俺にして欲しいか…」 「やだ…」 俺の髪の毛を大きな手で掻き分けながら、クスクス笑うと、俺の唇を舌で舐めてそのまま熱くて苦しいキスをしてくる。 ズボン越しに勃起した彼のモノが、俺の勃起したモノにあたって、腰が動いてしまう… 嫌なのに…嫌なのに…気持ちよくなりたいって…体が勝手に動いてしまう。 「ほら…北斗の、凄い積極的だ…」 直生がそう言って俺の腰に、自分の大きくなったモノをあてて笑う。 そのまま緩く腰を動かして、俺のモノと頭を刺激する。 快感に歪む俺の顔を見て、楽しそうに笑っている。 俺の穴に指を添わせると、ゆっくりと指を押し込んで、焦らすように入れてくる。 俺の腰が、また勝手に興奮して動く。 俺はそれが嫌で、シクシク泣き始める。 「や、や、やだぁ…も…もぉ、やめてぇ…」 トロけた瞳で涙を落としながら直生に訴えると、逆に彼を興奮させてしまった。 「あぁ…北斗、お前は本当に…可愛いな。」 そう言って、俺の中に指を押し込んで来る。 ズブズブと最後まで指を入れて、何度も指を回して中を刺激する。 言葉にならない快感を受けて、俺のモノがまたイッてしまう。 「あっああ…!だめぇっ!」 俺が顔を赤くして、腰を震わせてイくと、直生が俺のモノから出た精液を、ペロペロと美味しそうに舐め始める。 「北斗…気持ち良かったか。」 直生が、自分のズボンを下げて、勃起したものを彼の指の入る俺の穴に擦る様にしながら腰を押し付けてくる…。 そして、俺の乳首を指先で優しく触りながら、聞いて来る。 まもちゃん… 「ここに挿れて欲しいんだろ?」 まもちゃん… 「ま、まもちゃぁん…!!」 俺は両手で顔を覆いながら大泣きした。 そんな事お構いなしに、直生は俺の乳首を舐めて、体に快感を送る。 腰が浮いて、彼の指が増えて入ってくる。 苦しくて、でも気持ち良くなっていく体を呪う。 まもちゃん… 助けて… 堕ちていくみたいに、快感だけが襲ってきて、頭がおかしくなりそうだ… 「あぁ…北斗、気持ちいいよ…」 俺の中に勃起したモノを入れて、直生が喜ぶ。 俺の乳首を舐めながら、伊織が俺を愛でる様にじっくりと体を味わう。 「んん…あっ、あっああ…ん、はぁはぁ…いい、いい…もっと…もっと…」 快感に支配された俺の頭は、もう理性なんて残っていなかった。 体を捩って、体中の快感に翻弄される。 「北斗、キスして…」 俺を覗き込んでそう言う伊織に、舌を伸ばして、彼の口にキスする。 彼の舌で、頭の中が痺れて、体中が気持ち良くなっていく。 俺の中で、ガチガチに硬くなった直生のモノが、俺の腰をずっと独占して興奮させる。 「んん…!んぁああ、イッちゃう…、イッちゃう!」 またイキそうになる俺に直生が笑って言う。 「このまま挿れてたいな…可愛すぎるだろ…」 そう言って、腰を浮かせると激しく俺の中を犯していく。 堪らなく気持ちよくて、あっと言うまに俺はイッてしまう…それでも彼は動き続けて、俺の頭を真っ白にさせる。 「はぁはぁ…北斗…イッても良いか…」 そんな事…聞いて来ると思わなかった… 俺はトロけた目で彼を見て、コクリと頷いた。 目が合うと、小さく呻き声をあげて、大きな直生の腰が震える。 その後、俺の中で彼のモノがグンと大きくなって、精液を吐き出して、俺の中を汚す。 「はぁはぁ…気持ちいい…」 そう言って、直生は俺の中からモノを出した。 ドロッとした温かいモノが、俺のお尻を流れていくのが分かった… 入れ替わる様に伊織が俺の足の間に体を入れる。 「はぁ…北斗、もう痛い位なんだ…だから乱暴にしたらすまない…」 そう言って、俺の中にギンギンに勃起したモノを挿入してくる。 「んんっ…んはぁ…あぁ…はぁはぁ…く、くるし…い…」 伊織のモノが奥まで入って、お腹が苦しくなる。 だけど、伊織はうっとりとした目になって、ゆるゆると腰を動かして笑う。 「北斗…気持ちいい…はぁ、キツイ…」 再び訪れる、さっきと違う男の与える快感に、俺はまた絶頂に向かっていく… 「んん…はぁはぁ…あっ、あっ…あっああ…ん、や、やぁん…!」 俺のモノを片手で扱きながら、奥までモノが届くように、腰を押し付けて、伊織が気持ちよさそうに体を仰け反らせながら、腰を動かす。 それが苦しくて…気持ち良かった… もうおかしくなっちゃったみたいだ… こんな事されて、何度もイッちゃうなんて… 「何でも弾いてあげるよ…北斗は可愛いから…何でも弾いてあげる…」 直生はそう言って、俺の隣に寝転がると、俺の顔を覗き込んでキスをする。 苦しい… 俺の中が擦れて気持ち良くなって、扱かれたモノがイッてしまう。 「んんっ!!ん…んふっ…んぁあ…ん、はぁはぁ…」 キスしながらイカせて、俺の表情を見て、直生は満足そうに笑って、またキスする。 体中に快感が満ちて、何をされても気持ち良くなってしまう。 息がかかっても…指先で体をなぞられても…気持ちよくて、勃起して、首筋を舐められて、腰を震わせてイッてしまう…。 「北斗…イッちゃいそうだ…」 何度もイカされておかしくなった俺は、彼の与える快感が無くなるのが嫌だった… 「まだ…まだしてて、あっああ!んん…伊織、まだ…あっ、あっ…ああん!」 気持ち良くて、腰が一緒に動いて、彼の背中に爪を立てて快感を感じる。 「あっああ…はぁはぁ…北斗…ん、可愛い…」 伊織のモノが俺の中で激しく揺れて、熱い物が溢れてくる。 彼が腰を動かすとグチュグチュいやらしい音がして、頭の中が気持ち良くなって、俺はまたイッた… 俺に熱いキスをして、体を離すと、伊織は俺の隣に寝転がって息を整えた。 「北斗…可愛いな。こっちにおいで…」 そう言って今度はまた直生の相手をさせられる。 クッタリして力の入らなくなった俺の腰を掴んで引き上げると、後ろから容赦なく俺の中に入って来る。 「ん~!!やだぁ…も、もぅやぁだ…!」 俺がそんな風に嫌がる事は…こいつらにとったらご褒美みたいな物の様で。 さらに興奮して、笑顔を歪めると、俺をどん欲に求めて来る。 直生が俺の中でイクと…次は伊織が俺の中でイク… 代わる代わる飽くまで抱いて、俺の体は人形の様に力が入らなくなった…。 やっと、解放された頃には、うつ伏せになって死んだように動けなくなった。 俺の隣に直生が横になって寝転がって、俺の背中を撫でてキスしている。 一緒になって伊織もキスする。 俺は抵抗もしないで、ただ疲れて…体が動かなくて…されるがままになる。 下半身がだるい…体中が痛い… 「北斗、シャワーを浴びて、綺麗にしよう。」 そう言って、伊織が俺の体を起こす。 俺の中から、ドクドクと白い液が大量に漏れてくる。 「あ…」 下を見て、量の多さに俺がショックを受けていると、直生が俺の縮こまったモノをまた触り始める。 「ん、やだぁ…」 俺はそう言って体を捩るけど、後ろから掴まれて、疲れ果てた体は抵抗する力も無かった。 「ほら…北斗のまた大きくなった…」 そう言って、俺のモノを手で扱いて大きくすると、手に唾を付けて、いやらしくこね始める。 「あっ、あっああ…も、や、やだぁ…んん…はぁはぁ…ん、あっああ!」 あっという間に腰が震えてイッて、彼の手のひらに射精する。 「もっと食べたいよ…」 そう言って、直生が俺の首に顔を寄せて、荒い息を吹きかけながら耳たぶをなめる。そして、大きな手で腰が逃げないように掴むから、俺は泣いて嫌がった。 「もう、やだ…やだぁ…やめて、もう、やだぁ…」 余りに俺が泣くからか…もう気が済んでいたのか… 直生はあっさり俺を解放してくれた。 お尻にティッシュをくっつけて、伊織にシャワーを掛けてもらう。 浴槽までもロココ調で… 笑いたいのに、笑えなかった… 「掻き出すからね?」 そう言って、伊織は俺の中に指を入れて、中を弄ってくる。 足が震えて、我慢して待っていると、伊織は俺の体を起こして、乳首を触り始める。 「ん、やだぁ…やだぁ…」 首を振って嫌がるけど、彼は俺の中を楽しそうに弄って、乳首を弾いて感じさせる。 「だめ…ん、だめぇ…あっああ…!」 「はぁはぁ…北斗、本当に可愛いな…気持ち良かったか…」 俺は彼に項垂れて、頷いた。 「キスして…」 言われるままにキスして、彼に穴を弄られて喘ぐ。 もうどうなっても良いや… 誰も、俺の事、愛してくれないんだもん… 「外に出すから、挿れても良い…?」 息の荒くなった伊織に抱きしめられて、耳元で囁かれて、頷いて答える。 俺の中に勃起したモノを入れて、グチュグチュ音をさせながら、激しく腰を突き上げてくる。 「んんっ!伊織!あっああ!ああん、あっ、あっあ…!」 凄く気持ち良くて、彼の背中に掴まりながら、喘いで腰を振る。 すぐに伊織は絶頂を迎えて、俺の中でドクンと跳ねると、俺の外でイッた… 俺は中を綺麗にしてもらい、体を洗ってもらい、髪を洗ってもらった。 シャワーを出て、タオルで拭いてもらう。 脱がされた服が畳まれて置かれていたから、俺はそれを履いて、着た。 手を引かれてリビングの白いソファに座らされる。 時計を見ると、14:30 大変だ… 「星ちゃんが心配するから、もう帰る…」 「送ってやろう…」 「ダメだ…お前と居る所なんて、見られたら…ダメだ…」 「見られない所に降ろしてやろう。」 体がボロボロで…あの距離をまた歩くのは無理で… 俺は直生の提案を受けて、車で送ってもらう事にした。 バイオリンのケースを抱えて、彼らの玄関をフラフラと出る。 車高の高い高級な黒い車に乗る。 疲れすぎて、お尻が上がらなくて、伊織が後ろから押してくれた。 「北斗、またおいで。」 そう言って伊織が微笑んで手を振る。 俺は何も考えずに、ぼんやりしながら手を振り返した… 車の中で、窓の外を眺める。 良い景色だな…他の車のボンネットが見える。 「北斗のバイオリンは美しい音色だ。そして、お前もとても美しい。」 突然、運転席の直生が俺を持ち上げ始めた… 「…そうか」 俺はそう言って、また窓の外を見る。 何してんだろ…俺 気が紛れたのか…自分から傷つきに行ったのか… ただ、自分が自暴自棄だったと言う事はよく分かった。 よりによって、直生はまもちゃんの店の前に車を停めた。 「ここじゃない。もっと向こうで降ろして…」 俺はそう言って、彼に指を差して指示した。 お店の中から、まもちゃんがこっちを見ているのが見えた。 俺に気づいた様子で、お店の外に出て来ようとしている。 でも、別に、どうでも良い… もう、どうでもいいんだ… 「あぁ…ではあそこに停めるか。」 やっと理解した直生が車を出す。 まもちゃんがお店の外に出て来た姿が目の端に映った。 でも、どうでもいいんだ。 直生は…アホなんだ。 絶対アホなんだ。 車を移動させて、今度は俺達の別荘の前に、直生は車を停めた。 見られたくないって言ってんのに… わざとやってんのかな… 「北斗、また会いたい。」 「お前は嘘つきだ。」 俺はそう言うとバイオリンを持って、車から降りて、ドアを閉めた。 そして、直生の事を見もしないで別荘に戻った。 「北斗、どこ行ってたんだよ!心配しただろ!」 星ちゃんにめちゃめちゃ怒られる。 「ごめん…湖畔で演奏してたら、弾いてくれって頼まれて…お誕生パーティーに出席してた。」 嘘を付くときは、突拍子も無い物の方が説得力が出たりするの、知ってた? 俺はそう言って、星ちゃんのご機嫌を取る様に言った。 「向こうの岸は鱒が釣れるらしいよ?」 これは本当。 まもちゃんの店の常連さんが言っていた… 「…本当?」 釣りバカだ。 「撒き餌をしてやると良いらしいよ?」 俺はそう言うと、バイオリンを置きに寝室に向かった。 体が痛い… しんどい… ベッドに突っ伏して、寝転がる。 「北斗…なんかいつもと匂いが違うけど、お誕生パーティーで何したの?」 星ちゃんが俺を追いかけて来て、そう聞いて来る。 でも、もう疲れて…何も話したくないよ… 俺は星ちゃんに気付かれない様に、寝たふりをして…寝た 「北斗、北斗!」 ベッドに沈むように眠っていた。 渉の声に起こされて、目を開く。 「北斗、明日花火大会があるって!」 興奮した様子の彼を見て、俺はまた目を閉じた。 「何だよ!お前、来る前、言ってただろ?花火見た~い!って言ってたじゃん!」 そうか… そんな事言ってたっけ… 「わ~い…」 俺は適当に喜びを表す言葉を言うと、そのまま眠った。 クッタリ眠る俺の前髪を、そっと指で分ける。 あぁ…渉。やめておけ… そのまま俺の頬を撫でて、首筋に落としていく。 やだな…俺って…何だろう…エロいのかな。 「北斗、起きた?」 星ちゃんの声が聞こえて、俺にあてられた指が逃げる様に無くなる。 「い、いや、何か、すぐ寝るから、知らない。」 そう言って渉は部屋を出て行ったようだ。 「北斗…起きてるんだろ?」 星ちゃんが怒ったような声を出して俺に話しかける。 「明日は花火大会があって、朝から歩の親戚の家に行く。そこでお前に一曲弾いてもらう事になった。ピアノでも、バイオリンでも、チェロでも良い。そのほかでも良い。何か弾いてくれ。夜はその親せきの家の前のコテージに泊まる。15日はお祭りがあるから、街の方にみんなと出かける。良い?」 「何でそんな事…今話すの?」 俺は目を瞑ったまま、星ちゃんに聞く。 だって、そんなに沢山の事…今、言われても分からない… 「お前がまたフラッとどこかに行くからだよ…。今日だって、お昼、まもちゃんさんが来てくれたんだよ?それなのに…お前、どこ行ってたんだよ。」 他の男にメチャクソにやられてたんだ… おかげで…どうでも良くなった… 自分の事なんて…どうでも良くなった。 「星ちゃん…渉が俺にいたずらしようとした…」 俺はそう言って目を開けた。 涙が落ちて頬を伝った。 「何で…俺なんだろうな…エロいのかな…俺、エロいのかな…」 シクシク泣き始めた俺に、星ちゃんは優しく頭を撫でて言った。 「大丈夫。友達だろ?出来心だったんだ…大丈夫…」 そうなのかな…歩とバトッた時みたいに…博と喧嘩なんてしたくない… もう…懲り懲りなんだ… なんで、俺に触りたがるんだよ… 誘ってもいないのに… 自分が嫌になる。 「星ちゃん…明日…何弾こうかな…」 話題を変えて、彼に聞いた… 俺は何も思いつかないから。 「行ってから、決めたら良いよ…」 星ちゃんらしい答えに、俺は涙が落ちた。 この人は何も変わっていない… 俺だけ、濁流に流されるみたいに、どんどん変わって行ってる気がする… 星ちゃん…怖いよ 彼の腕を掴んで、泣く。 自分を繋ぎとめたくて、泣く。 陸に繋がれたボートみたいに、繋いでおきたいのに…俺はどんどん流されて、遠くまで来てしまったみたいに、孤独を感じる。 「もう少し、眠って…俺は、ここに居るから。」 星ちゃんはそう言うと、俺の髪を優しく撫でてくれた。 いつもの様に… そっと、優しく撫でて、慰めてくれた… 俺は安心しきって、彼の傍で、また眠りに付いた。

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