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第13話

「――颯斗のココ、いつもよりぷっくりと膨らんでいる」 ふうふうと荒ぶる呼吸を抑え、翔琉は俺のソコを凝視した。 じっと視姦され、ドキドキとより鼓動は早くなる。 「ゃ……だ。見ない、で下さ……っ」 眉根を寄せ、困惑した表情で俺は言う。 本心でないのは、自然と首をもたげる自身の下腹部の熱で明白だった。 「何故? こんなにも紅く、熟れて――まるで食べ頃の果物のようなのに。今すぐこの果実を、独り占めしたい」 手で寄せた俺の隆起した膨らみを、翔琉は満足そうに見つめる。 紅を伴った小さな二つの果実の一方をパクリと口腔内へ含んだ。 「……ん、堪らない。美味だ」 むしゃぶりつくように、その果実を甘噛みしたまま翔琉は喋る。刺激は強く、快感の波に俺は攫われていく。 「ァあっ……ァあ」 とめどなく胸の果実から伝播する甘美な痺れに、俺の身体は弓なりに大きく反る。 「感じたのか?」 舌舐めずりしながら涼しい顔して問う翔琉に、俺は頬を膨らませ睨む。 「そんな訳……」 言いかけたところで、突然翔琉はニヤニヤと意地悪そうに笑った。 「な、何、ニヤニヤしてるんですか。怖すぎるんです、けど」 怪訝そうに俺はその顔を見つめる。 「即物的だな、颯斗も」 ソコが、と翔琉は言いながら不自然な形に浮かび上がった下衣の前を指差した。 「俺のことだけを言えない」 クスリと楽しそうに笑うと、翔琉はわざとゆっくりその形を意識させるように撫でていく。 「ひゃっ」 翔琉のその手に触れられている。その事実だけで、俺の熱雄はびくんびくんと痛いほど張り詰めていく。 すっかり俺のこの身体が、翔琉に懐柔されてしまったことを実感した。 あれ? 随分と、身体が楽だ。 こんなこと、ここ最近で久しぶりだ。 いつの間にか、調子悪かったのが治っている……? 不意に俺はその事実へと気が付く。 でも、急に何故? 心の中で自問自答していると、不機嫌そうに翔琉が口を開いた。 「――調子が悪い割には、随分と余裕そうだな」 嘲るように翔琉は言うと、すっかり先走りの涙蜜で湿度が高くなっていた俺自身を、窮屈な布地の中から解放する。 「わ!」 硬く膨らむ根元を翔琉に掴まれ、俺はその奥へ並ぶ双つのモノをきゅうと硬く揺らす。 「ココも――すっかり食べ頃、だな。いい形していて、熟れた色が美味しそうだ」 飛び出したソコへ翔琉は顔を近付けると、チュッと涙蜜でぐちょぐちょになっていた先へ躊躇なくキスをする。 「いい匂いだ。甘くて、少し苦味があって……颯斗の、濃い味がする。こちらの果実の方がより食べ応えがあって、俺は好きだな」 艶めかしく、何度も翔琉は舌で同じ場所を行き来する。それだけでもう、俺の熱は果てそうだった。

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