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第43話
「情熱的な歓迎だな」
可愛く翔琉の頬を叩くそれを指摘され、俺は顔を真っ赤にしながらギュッと目を瞑った。
「それでは、俺からも熱烈なお礼をお返ししようか」
翔琉は、情熱的な俺の膨らみを隠している布へ手を掛けると、クイっと下へずらした。
解放を待ち侘びていた俺は、ぷるんと飛び跳ねるようにして外へ突出し、べちっと涙蜜を垂らしながら翔琉の頬を叩く。
「マーキングか?」
頬を俺の先走りで汚された翔琉は、ニヤニヤと嬉しそうな顔して言う。
目を瞑っていた俺は、ゆっくり瞼を開け、恐る恐る現状を確認していく。
「わっ! その、えっと! そういうつもりじゃなくて!」
自覚のない大胆な行動を取っていた自身に、俺は酷く狼狽える。
「――では、とりあえず俺がご馳走様、ってことでいいか?」
グレーの瞳が俺をじっと見上げると、躊躇いなく涙蜜ごと俺自身をパクリと口腔内へ含んだ。
「や! ちょっ! 翔琉っ、お風呂……入ってな! ……ンふぅ、っァああ!」
全方位、翔琉の舌でじっとりと俺の熱雄は舐られていく。
ゾクゾクと背筋は震え、足の爪先がピンと快感で突っ張った。
どくんと下腹部には大きな波が押し寄せ、その先から熱いモノが吹き出すような感覚が一気に込み上げてくる。
「ああああっ!」
じゅうと一つ、翔琉が俺の先っぽを力強く吸い上げたところで、それは口の中で大きく弾け飛ぶようにして飛沫を上げた。
俺の白濁は、翔琉によって搾り取られるように飲みくだされていく。
びくんびくんと敏感に震える俺の先端を、それこそおしゃぶりを咥えるように、翔琉はきつく吸い上げる。
「……っふぁ! ……っァ」
与えられた刺激に俺は、歓喜の声を洩らす。
全て吸い上げられたところで、今度は俺自身に纏わりついた残滓を、丁寧に舐めていく。
「ハァっ! ンんん! あっァあ!」
根元からくびれから、挙句の果てにはその先端の割れ目の中へまで這わせる。
「そんなところまで! ゥふっ……ァっ! ダ、ダメ、です、っ……て」
緩やかに丸みを帯びた腹を前へ突き出すようにして、俺は弓なりに反る。
ようやくそこで、翔琉は口から俺自身を引き抜く。
ぬらぬらと淫猥に濡れそぼった我がソコを視覚した俺は、すぐ様厭らしい気持ちになってしまう。
きゅんと上向きに力を持った俺自身に、翔琉は満足そうに笑った。
「気持ち、よかったみたいだな。では、次は俺の番だ」
ニコリと笑うと、翔琉は自身のスラックスの前を寛ぎ始める。
はっと息を呑む俺を前に、翔琉は笑顔でこう言った。
「互いに足りないところを支え合っていくのが夫夫だと言っただろう? だから今度は、ずうっと、長い間、颯斗不足だった俺のコレ ……も支えて欲しいんだが――その、颯斗の後ろのお口で」
自ら露わにした翔琉のソレは、久しぶりのせいか、酷く危険を孕んだ相貌に見える。
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