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第21話
「だぁかぁらぁ!!!そういうんじゃないってんだろーが!!」
俺は怒鳴る。
まあ、予想通りではあった。
家に帰るなり、男に襲いかかられている。
玄関で抱きしめられ、股間をがっつり揉まれてた。
服の上からでも、男の指は気持ちいい
「オレのがいい・・・絶対にオレのがいい」
男が俺の耳もとで必死に囁いてくる。
そう。
男はもちろん俺が公衆の面前でフワと抱き合っていたのを当然のように知っているのだ。
GPSは止めさせた。
携帯に盗聴器も外させた。
どうやってわかるのかわからないが、コイツは俺をどうやってだか監視している、絶対!!
嘘はつかないが、言わないことは沢山あるのがこの男なのだ!!
大体名前さえ知らない。
幽体離脱か?
やりそうだ!!
服の上から掴まれ、擦り上げられる。
腰がゆれてしまう。
気持ちいい、気持ちいい。
はあっ
吐息が漏れてしまう。
「先っぽの穴を舌先でほじるみたいに舐めてやるし、口で扱いてしゃぶってやるし、裏筋も舐めて、玉だって甘噛みしてやる」
やられたことが全部あるから、喉から変な声が出た。
言われただけで、身体が反応してしまうのた。
全部・・・好き。
「穴に舌だってねじ込んでやるし、じっくり指で虐めてやる・・・俺が一番上手い・・・気持ち良くさせる・・・」
男のバリトンはいつものような甘さよりも悲痛さがある。
全部して欲しい。
そうは思ったが。
この男にそんな声を出させるわけにはいかなかった。
喘ぎそうになる声をこらえて言った。
「待て!!」
だが男はやめようとしない。
俺の声が聞こえてない。
てか、この声ではだめだ。
止めて欲しくない気持ちがあるのを見透かされてる。
本気でいわないと聞かない。
「お座り!!」
俺は怒鳴った。
ピタッ。
男は止まり、指をとめて玄関のたたきに正座した。
よし。
そう思いながらも、もうオレのがガチガチになってるとこがとてもせつない。
泣きそうだ。
でも。
コイツに、こんな声させてまで、気持ち良くなりたいわけじゃなかった。
「いい加減にしろ・・・あのな、フワのことで心配になってるんだろうけど、ないから。フワとはしないから。内藤としないように、フワとはしない」
俺は言い聞かせる。
大体、俺は男とはしない。
しないんだよ。
なんか、この男とは色々しちゃってるけど、ないから。
俺はゲイじゃないから。
「女がいいのか・・・?女はお前のケツを舐めたりしてくれねぇ・・・とは言えねーな。やっぱり女じゃ出来ないような気持ち良さを教えるねぇと・・・ぶち込まんで奥の良さを教えるしか・・・いや、でも、無理強いはしねぇ・・・でも、女に勝つにはそれしか・・・」
ぐるぐる男が唸り始めた。
何怖いこと言ってんだ。
確かにお前の股間の凶器は女の子には絶対ねーよ。
ないけど。
そんなもん、無理、無理だから。
やめて。
そんなドデカいの、入らる気がしない。
俺は想像してビビった。
が、安心はしてた。
コイツはしない。
「あのなぁ・・・俺はお前としかしてないし、お前といる間はお前としかしないよ。わかる?」
少なくとも、この男といる間はそんなことしない。
こんだけ好かれて、毎日身体をかさねて気持ち良くなってて、なのに付き合ってないんだから他に手を出そうって、俺そんな最低男じゃねーよ。
ここまできたらそれなりの仁義ってのがあるだろ。
でも、そう言ってみてからなんかヤバい気がしてきた。
この男が自分から立ち去るなんてことあるだろうか。
これって、ほぼ、付き合ってるとかいうのと同じなんじゃねーか。
それを認める宣言じゃないのか、これ。
「オレといる間は。オレだけ?」
男が笑った。
少年みたいな顔で。
ああ、しまった。
これはしくった。
ああ。
でも喜んでるし。
てか。
どうすんだよ。
ああ!!!
苦悩する俺のズボンのベルトが外され、下着がずらされ。
デカい口で咥えられたから、もう駄目だった。
凄く幸せそうに欲しがられたら。
それにとっくに身体に火はついてたし。
俺は男の髪の間に指を立てて、声をこらえてその快楽を腰をゆらして味わっていた
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