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第23話
俺は納得がいかなかった。
母親が迎えに来た日から
急にフワが俺達からとおざかってしまうのが。
フワば学校が終わると、1人でさっさと帰ってしまう。
時々、母親が迎えに来たりした。
タクシーで表れ、フワを乗せていく
フワに話しかけても、返事はするが、何か心はここにない感じで。
フワは。
何か変わってしまった。
俺達といたころのフワじゃないみたいだった・・・等と俺が終われるわけがなく。
俺と犬は(また首輪を抜けて俺を迎えに来てた。けど、いつもより早く俺が校門を出てたので、途中で俺を見つけてついたきた)フワをつけることに決めた。
フワは学校が終わったらどこに?
家じゃない。
フワの母親が店に出てないのは、あの後、フワの母親目当てに店に行った常連さんから聞いてる。
ちなみに常連さんは、俺の母親から嫌われて、泣いて謝るはめになった。
潔癖でアネゴ肌の俺の母親に嫌われるのは、俺の店の常連さん達にはとてもツライのだ。
フワの近所に住む同級生も、フワが放課後家に帰るのを見てないと言う。
壁が薄いアパートばかりだ。
少なくとも夜までは帰ってないと。
仕事もしてない母親。
学校が終わったフワ。
二人はどこに?
つけるしかないだろ。
フワはバスに乗る。
だが。
そのときにはもう俺は自転車に乗っていた。
学校のちかくに止めておいたのだ。
犬は走ってついてくる。
そのバスがどこを走るかは知ってる。
先回りしながら、バスが停留所につくのを確認していく。
高級住宅地。
俺達の住む繁華街から、自転車で30分程のその辺は建物も空気も変わる。
一戸建てが並び、何よりやたらと塀が高い。
門はやけに大きいし。
塀から覗く木の緑しかみえない。
そんな地域の手前でフワは降りた。
なんでこんなとこ?
でも、俺は自転車を押してついていく。
犬は吠えないでついてくる。
唸りさえしない。
犬は必要なら誰よりも空気をよむ。
普段は読もうとしてないだけだ。
フワはある屋敷の裏手にまわった。
俺は大きな屋敷には入り口がふたつあることを初めて知ったのだ。
フワは、インターホンを鳴らす。
しばらくすると、出てきたのはなんとフワの母親で。
フワは母親に肩を抱かれながら屋敷に入っていった。
何?
何なんだ?
ここは何なんだ?
フワの家ではないことは間違いない。
フワと母親はここで何をしているんだ?
俺は犬を見つめる。
犬は自分には関係ないといった顔をしていた。
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