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第40話
内藤の予測から俺は先回りする。
そこそこ車が詰まっているから、そんなに市内ではスピードを出せない、なんて言ってもここは夜の街。
夜はこれからなのだ。
内藤の予測はドンピシャで、俺が曲がった角の先にフワが乗る車がみえた。
追いつける。
俺達は40キロ以上を自転車で出せる。
ロードバイク、なめんなよ!!
だけど、隣りに車を寄せて、車内を覗きこんだ時。
転倒するかと思った。
フワは後部座席でズボンを下ろされ、尻を犯されていた。
窓ガラスに手を付き、喘いでいた。
尻をふりながら。
フワの綺麗な顔。
涎を流し、声をあげてる濡れた唇。
はだけられた、剥き出しになった胸の乳首が尖っているところまでしっかり見てしまった。
フワは俺を目の前にしてるのに、自分で胸を摘まんで
窓ガラスの向こうで喘いでた。
フワを犯す男の下卑た顔から、この男がスモークも張ってない、外から見える車のなかでセックスすることをたのしんでいるのがわかった。
フワは窓ガラスに顔を押し付け、自分の乳首を弄りながら、叫んでいる。
声は聞こえない。
でもわかる。
わかりたくないけど、それが気持ちいいのは知ってる。
俺も男にディルドで尻を犯されながら、自分で乳首弄ってイってるから。
男が腰をぶつける度に、鍛えられた大人の男の身体を、フワはよじらせる。
ても、フワ、それはお前は納得してしてるのか。
俺は目をそらさず、フワを見た。
フワは快楽に溺れているようで、何度も身体をくねららせる。
窓ガラスにフワの精液が飛んだ。
俺はフワの目を見る。
クソっ、このスピードではそろそろ限界だ。
でも、俺はフワの目を見た。
フワは。
俺を見なかった。
俺が目に写っても見ていないようだった。
だから、確信した。
フワ。
それはお前の望みじゃないな。
それだけわかれば十分だった。
だがこのままでは高速に乗りそうだ。
「内藤、 の交差点から追跡頼む。俺は先回りする」
俺は内藤に連絡し、追跡を交代し、先回りすることにした。
高速に乗る前に。
乗る前に止める。
フワ。
なんでだ。
お前は成功したんだろ?
なんで、あんなヤツに好きにさせてるんだ?
全部聞かせてもらうからな。
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