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第3話

「ただいま。」 手に酒の入った袋をぶら下げ、いつもの時間に玄関の扉を開ける。 「お帰りぃ!先に風呂に入っておいて。」 リビングの中から答える声に、分かったと答えてそのまま自分の部屋に入って荷物を置く。 酒の袋だけを手に出ると、先にリビングに入ってテーブルに袋を置いた。 中の缶がカチャンと音を出す。 「これ、よろしくな。」 キッチンで楽しそうにせわしなく料理する雄偉に声をかけ、頷くのを見てから風呂に向かう。 のんびりと湯船に浸かり、今日一日の埃やら汗やら、怒りやら自己嫌悪やらを流し落としていく。 ふと、手を見た。 雄偉の体がこの手に翻弄され、ビクンビクンと痙攣するように跳ね上がる。 夢の中のあいつの体なら、もう目を瞑っていてもどこをどうしたら感じさせる事ができるか、この手が覚えている。 舌があいつを味わいたいとでも言うように、口の中にしょっぱさが広がる。 下半身につんとした刺激を感じた。 こちらもすでにあいつの中で暴れたいと準備万端で俺を苦笑させる。 だから、あれは夢なんだよ。 自分に言い聞かせる。 それでも下半身は納得がいかないらしく、熱さを増していく。 まったく、ここだけはいくつになっても…。 はぁとため息をつくと、湯船から上がりシャワーを被りながら、さっさと言う事をきかない下半身の処理を始める。 「くぅっ!」 昨夜の夢の中での雄偉との事を思い出しながら、吐き出した白い液体がシャワーのお湯と共に、排水溝に吸い込まれていくのをぼんやりと眺めていた。 「もう、できるよ。」 突然、扉の向こうから声をかけられ、ドキンと体が驚きで揺れた。 「え、なに?」 「夕飯だよ。それ以外に何ができるの?」 「あ、あぁ。いや、何でもない。分かった、もう出るよ。」 バスタオルを掴んで水滴を拭いていく。 風呂場の扉を開けてふと足が止まった。 できるよ…か。 もう、準備してあるから、できるよ。 早く、僕の中を幸喜でいっぱいにして。 …来て、幸善… 「あぁ、くそっ!」 再び、下半身が熱を持ち始めたのを感じて声が出た。 「どうしたの?」 とっくにいないと思っていた雄偉が声と一緒に顔を出した。 「え?!あ…」 勃ち上がりかけている俺の下半身を見て、こくりと喉を鳴らすと、 「…もう、仕方ないな…。」 すっと雄偉がしゃがみこみ、いきなり俺の下半身を咥えた。 「おいっ!雄偉!!」 その頭を掴んで無理やり引き離す。 「何?いつもやってる事でしょ?昨夜も、その前も…」 「昨夜?」 再び雄偉に咥えられ、刺激を与えられた俺の下半身が雄偉の口の中で膨らみだす。 いや、こんな事を雄偉がするわけがない。 起こっている出来事に頭がパニックを起こしそうだ。 それでも、与えられる刺激と風呂で温まった体は熱くなり、段々と感覚がマヒしていく。 風呂に入ったまま、俺は寝てるのか? ならば、これはいつもの夢か? 「雄偉、お前は本物の雄偉か?」 雄偉が咥えていた俺を手でしごきながら、ふふっと妖しく微笑んだ。 「…できるよ、もう。」 頭の中でぷつんと何かが切れる音がした。 壁に雄偉の背中を押し付けると、そんな俺を煽るように雄偉が片足を上げて自分の指でくいっと蕾を開かせた。 そこからとろりとした透明な液体が滴り落ちるのを見て、まるで栓をするかのように俺の下半身を押し込んだ。

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