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第11話
HARU、爛漫☆第6楽章『初めての× × × 』
取材からしばらくして、テレビで父親の番組が放送された。
春翔の親父さんの事もあってテレビに出てたのはうちの家族だけで、早見さんからはお礼と言って一緒に写った写真が贈られてきてた。
「春翔の方が春楓に近づき過ぎてると思う」
「まさか。春希、あの時後ろで腰に手を回してたの見てたよ。人前でそういう事するの止めてくれない?」
「お前らさぁ……」
俺はテレビが放映されてしばらくは自称俺のファンっていう人たちが教室に来てたけど、またいつもの日常を取り戻していた。
父親には母親が録画したデータをメールで送ったらしく、あの時は楽しかったっていう話をビデオ通話でしたんだけど、
『春楓、ふたりとちゃんと身体に気をつけて付き合ってね』
って余計なお世話的なコトも言われたりして。
母親がレッスンでいない間だから言ったんだと思うけど、父親の口から言われるなんて思ってもみなかった。
ふたりのコンクールの方は無事に予選を通過して、本選を迎えた。
春希は怪我が完治してて、ふたりともめちゃくちゃ気合いが入ってたんだけど俺はその意味を知ってるから若干恥ずかしかったりする。
試合がなかった俺はふたりの様子を見に行ったんだけど、ふたりして黒のタキシードを着て髪の毛をセットしてる姿はカッコよくて、周りからも騒がれてた。
「春楓!」
「来てくれたんだね、嬉しいよ」
俺の姿を見つけると嬉しそうに俺の方にやって来るふたり。
俺も母親に見に行くなら正装でって言われてたから同じように髪の毛をセットしてタキシードを着たんだけど、このふたりの横に並びたくねぇなって思った。
「おばさんたち来てないんだ」
「うん、仕事なんだ」
「うちも巡業の準備があるから来てないよ」
国際コンクールだから見に来るのかと思ったけど、おばさんたち、予定があったんだな。
「あー!!いたいた!!」
そこに、早見さんが現れる。
「こんにちは」
「イケメンくんたち、かなりすごいコンクールに出るなんてすごいわ!今日はバッチリ取材させてもらうから……」
「あの……僕はちょっと……」
張り切ってる早見さんを春翔がやんわりと止める。
「あっ、そうだったわね。春翔くんはダメなのよね。春希くんは協力してくれるわよね?」
「……あまり気は進みませんが、分かりました」
「ごめんね、春希」
「別にいいよ。慣れてるから」
春希は淡々と答えた。
早見さんはテレビには出さないから、と言って俺たち3人の写真を撮ってくれた。
「うーん、イケメン3人、絵になるわぁ……」
俺が真ん中でふたりが寄り添ってる感じで撮影したんだけど、また揉めそうだな。
「頑張れよ、春希、春翔」
「うん、ベストを尽くすよ」
「ありがとう、春楓」
ふたりは笑顔を見せて集合場所へと向かっていった。
******************
コンクールは出てないこっちまでドキドキする空気感だ。
春希と春翔は終わりの方で、しかも春希、春翔の順番で演奏する事になってた。
早見さんは取材があるとかで違う席に座ったから、俺はたまにウトウトしながらひとりでゆっくり演奏を聴いていた。
「……次は赤木春希さんの演奏です」
春希の番が来る。
俺も自分じゃないのにドキドキしてきた。
春希は俺を見つけたのか、目が合った。
今日は早見さんがいたから手を握ったり出来なかったけど、いい加減大丈夫だよな。
春希は一礼してピアノに向かい、イスに座って目を閉じてから演奏を始めた。
ついこないだ聴いたばかりなのに、春希の演奏は更に力強くなってて強弱がすごくハッキリしてる。
弾いてるその表情はあの鋭い目をしてて、引き終える瞬間、春希はその目で俺の方を見たんだ。
『春楓を最初に抱くのは僕だから』
そう言ってる気がして、俺はドキドキした。
「……次は青木春翔さんの演奏です」
その後に春翔が続く。
春翔は俺を見つけると嬉しそうに笑ってくれた。
でも、いざピアノが始まると、弾き方はいつもの優しくて流れるような感じなのに、春翔もキックボクシングをしてた時みたいな鋭い目つきになって演奏をしてたんだ。
『春楓の初めて、両方僕にしたい』
演奏中に一瞬俺を見た春翔の目はそう言ってたような感じだったから、俺はドキッとさせられた。
ふたりとも今まで楽しそうにピアノを弾いてたのに、今日はそうじゃなかった。
気迫と気迫のぶつかり合い、みたいな感じでずっと弾いていたんだ。
どっちも完璧で、背筋がゾッとするくらいすごい演奏だった。
でも、ラストに弾いた女の子がふたりと同じくらい上手くて、1位はこの3人の中だよな、って思った。
結果、1位はラストに弾いた子で、春希が2位、春翔は3位だった。
順位発表の後、3人の演奏が群を抜いて素晴らしかったから全員1位にしたいという話を審査委員長の人が話していた。
表彰式と記念演奏は後日また改めてするらしく、コンクールはここで終わってた。
春希から電話をもらって会場のロビーで落ち合うと、そこに春翔の姿はなかった。
「春翔は帰ったよ」
早見さんに写真を撮られながら話す春希。
「そ、そっか……」
少し胸が痛んだ。
順位を発表され審査委員長からの話を聞いて春翔はどう思ったんだろう。
「ふたりとも残念だったわね。でも実質1位って事みたいな話をしてたわよね!これは表彰式も取材しなくちゃ!!」
早見さんが目を輝かせて言う。
「あの、コンクールも終わったので今日はもういいでしょうか?」
「あっ、そうね!春希くん、ありがとう!!またよろしくね!!」
「はい……」
春希、結構露骨に早く帰れ的な感じだったな、今。
早見さん、慌てて逃げるように居なくなった感じがする。
「春楓……ちょっといい……?」
そして。
春希は俺に対しても露骨な態度をとってきたんだ。
「お……おいっ……!!」
人目もはばからず俺の手をひいて演奏者控室に入った春希は、内側から鍵をかけて俺を部屋の中にあったカーペットの敷いてある小上がりみたいな場所に押し倒す。
「春希、止めろって……!!」
「……ごめんね、春楓。その格好の春楓、すごく可愛くてずっと我慢してたんだ……」
「はる……っん……ッ……!」
俺の抵抗も虚しく、春希に片手1本で両手を押さえつけられてキスされる。
いつもと違う雰囲気の髪型と少しだけ匂う春希の汗の匂い。
絡んでくる舌はものすごく熱い感じがして、俺の舌が溶けてしまいそうな感じがした。
「春楓……可愛い。今日はもう絶対離さないから……」
「ふあぁ……ッ……!!」
耳元で囁いてその縁を舌でなぞる春希。
そのまま首筋までなぞられると、身体がすごくゾクゾクする。
「……流石にここではこれ以上しないけど、僕の家に一緒に帰ろうね、春楓」
「ん……」
春希はそう言って俺の鼻の頭に音を立ててキスをした。
「さっき母さんから連絡があって、うちの両親、後援会の人たちとの御付き合いで飲みに行くんだって。帰りは夜中だと思うって言ってたから今なら帰っても誰もいないんだ。明日は休みだし、春楓は僕とご飯食べてそのまま僕の家に泊まるって連絡してくれないかな」
甘えた口調の春希。
俺が断れないのを分かって、そんな狡い事を言ってくる。
「……仕方ねぇな……」
俺はすぐ母親に電話する。
母親にはタキシードの扱いだけ気をつけるように言われ、泊まる事はいつもの事くらいな感じだった。
会場を一緒に出て、夕飯を駅前のスーパーで買ってから春希の家にふたりで向かってタキシードのまま食べる。
お互い正装の格好が新鮮でイイからっていう事でこうなったんだけど、食べてるのがふたりしてざるそばっていうちょっと面白い感じになってた。
「春楓、お願いがあるんだけど……」
食べ終えると、春希が言いだす。
「何だよ」
「うん、今お蕎麦食べながら思いついたんだけどさ……」
手を繋いでピアノのある部屋に向かいながら、春希はぽつりと言った。
「えっ!?」
「いいでしょ?タキシード汚さないし」
春希の言葉に耳を疑ったけど、口元だけで嬉しそうに笑う春希を見るとどうやら本気の様だ。
「合唱コンクールのご褒美もお預けだったから、それがご褒美だと思って……いいよね?」
「わ……分かったよ……」
「ありがとう、春楓」
春希は俺の髪を撫でるとキスしてきた。
部屋に入ると、春希がお願いの実現の為にタキシードを脱ぎだす。
俺も同じように脱いで、春希から借りたハンガーにそれを掛けた。
シャツと下着だけになると、春希がさっきまで着ていたワイシャツを手渡してくる。
同じ格好の春希。
気のせいかな、着てるTシャツが胸や肩の辺りでぴっちりしてて上半身がガッシリしたように見えた。
「春希、また身体大きくなってねぇ?」
「あ……うん。捻挫してる間、稽古がちゃんと出来なかったから上半身だけ出来るトレーニングとかやってたらこうなっちゃった」
恥ずかしそうに言う春希。
「いいよな、春希は。俺なんて筋トレしてもあんまり変わらないのに」
「体質なんじゃないかな。僕は最初、あんまり好きじゃなかったよ」
「贅沢な悩みだな」
話をしつつ、春希の視線を気にしながらシャツを脱いで手渡されたワイシャツを羽織る。
予想してたけど、俺が春希のを着るとやっぱりワンピースみたいになってた。
春希、こういうの好きだな。
着ていると春希の匂いがして、春希に抱きしめられてる感じがして、ドキドキしてくる。
「春楓はそう思うんだね。僕は怖かったんだ。朝起きたらいきなりいつもの声じゃなかった時とか、少しづつ身体の大きさが変わっていった時とか……」
ワイシャツのボタンをひとつだけ外していた俺を見て、春希はそう話しながらボタンをふたつ外す。
「僕より大きかった春楓がいつの間にか僕より小さくなってて、そしたら春楓の事、可愛く見えてきちゃって」
開けたところから手を入れて、俺の胸を触ってくる春希。
「可愛いって思っちゃったら、春楓の事、ただ好きなんじゃなくて欲しいっていう好きなんだって気づいたんだ」
「……っあ……ッ……!」
爪先で乳首をぐりぐりされて、俺は声を上げちまってた。
「春楓が僕の気持ちを受け止めてくれてからだよ、こんな身体になって良かったって思えたのは」
耳元で囁かれて、身体を引き寄せられて首筋にキスをされる。
そのまま、春希は俺の首筋に跡を残した。
少しだけ痛みが走ったけど、今はそれよりも乳首の刺激が心地よくてあまり気にならなかったんだ。
「春楓、好きだよ。今までも、これからも、僕の気持ちは変わらない」
「はるき……」
キツく抱き締められると、春希の鼓動がすごく早くなってるのがハッキリと聞こえてきて、それも俺を興奮させる。
「あ……春楓、写真撮らせて」
「……早くしろよ」
Tシャツを着せられた時と同じだと思って俺はすぐに応じたんだけど、春希の手が離れて少し物寂しい気持ちになったなんて絶対言えない。
俺の下着を脱がせてワイシャツ1枚にすると、春希はスマホで何枚か写真を撮った。
「可愛く撮れたよ、春楓」
嬉しそうに見せてくると、春希はピアノのイスの上に置いてあったスマホ用のスタンドを調整しだす。
「お、おい、何してんだよ」
「ん?春楓の初めてを撮影する準備だよ」
「はぁ!?」
「春翔とね、勝った人は負けた人に春楓の初めてを撮った動画を送るっていうルールにしたんだ」
こいつら、またとんでもない事を勝手に決めやがって。
その結果があの気迫なのかよ。
頭おかしいだろ。
「そんな事、俺は聞いてねぇぞ」
「うん、今初めて言ったよ。春楓は僕らのお願いはいつも聞いてくれるからいいかな、って思って」
セッティングが終わったのか、春希は撮影のボタンを押したようだ。
スマホの画面に赤いランプが点いている。
「ふ…ふざけんな…っ……!」
「……ふざけてなんかいないよ、春楓……」
春希がシャツを脱いで下着だけになって俺を床に押し倒すと、あの鋭い目をして俺を見ていた。
セットした髪の毛でいつもより大人っぽく見える春希。
目の前に広がる身体もすごくカッコよくて、俺は春希から目が離せなかった。
「春楓の初めては1回しかないんだから、ちゃんと記録に残したいんだ……」
「そんな……っんん……ッ……!!」
春希が俺を抱きしめながらキスしてくる。
何度も啄んできて、髪や顎を撫でられながらされるキスに、俺は何も考えられなくなっていった。
「んは……っ、はるき……」
身体が重なって、春希が興奮してるのが分かる。
脚でソコを弄ってみると、春希の表情が少しだけ歪んだ。
「脚でも気持ちイイのか?春希」
俺の脚で春希が悦んでくれてると思うと嬉しくなって、その行為に没頭しちまう。
「……っ、春楓、こんな事までしちゃうようになったの……僕のせい?」
「あぅ……んく……っ…」
お返し、とばかりに春希は自分の指を俺に舐めさせると、俺の後孔に触れた。
「んは……あぁぁんっ……!!」
春希の指。
俺の弱いトコロにすぐに触れてきて、最初に突っ込まれた時の痛みはすぐにどこかにいっちまう。
「春楓の中、すぐとろとろになっちゃうね」
「んんっ、んぁぁぁっ……!」
指を増やされてぐぷっ、ぐぷっという音を立てられてももう全然痛くなくて、むしろ気持ちよすぎてどうにかなってしまいそうだ。
「……いい?春楓……」
指を抜いた春希の呼吸が荒い。
「はぁ……っ、いいぜ……挿れろよ……」
春希は絶対俺に言わせようとするから、恥ずかしかったけど先に自分から言っていた。
「……嬉しいよ、春楓からそんな風に言ってもらえるなんて……」
春希がゴソゴソと物音を立てている。
見ると、いつの間に用意したのかコンドームを着けていた。
「お前、そんなモンいつ買ったんだよ」
「えっ?本選の日が決まった時だけど……」
何で?という顔をして俺を見る春希。
用意周到というか、なんと言うか。
「春楓、12個入りのを2箱買ったから今日のうちになくなる事はきっとないと思うよ」
「当たり前だ!そんなに1回で出せるわけねぇだろうが!!」
ムードぶち壊しじゃねぇか。
って思ったけど、春希はその低くて甘い声でまた俺をエロい方に引き戻す。
「ふふっ、どうかな。春楓の身体と僕の身体の相性がすごく合ってたら、1箱すぐ使っちゃうかもしれないよ?」
耳元で言ってその縁を甘噛みされると、俺は身体を震わせてしまった。
「春楓、いれるよ……?」
「お…おう……」
目が合ってキスをすると、春希のがさっきまで指が収まってたトコロに触れる。
「力抜いてね……」
ぐぐぐ……ってゆっくりと春希のが挿ってくる。
「ひ……あぁぁっ、はるき、苦し……っ……やだ……ぁっ…!!」
指と全然違う質量と堅さ。
春希ので俺の身体がばらばらになってしまいそうな感覚に襲われてすごく怖くなる。
「春楓、大丈夫だよ。もう少しで全部入るから。ゆっくり呼吸して息吐いて」
俺の髪を撫でて耳元で優しく言ってる春希だけど、その動きを止める事はない。
「んはぁっ……も……ゆるして……っ……」
涙が出てきて春希の顔が霞んだ。
「ごめん、ごめんね、春楓。でも、春楓の中、あったかくてきつくて気持ち良いよ……」
「い……っひぁ……あぁぁぁ……ッ!!」
春希が涙を舌で拭ってくれるけど、次から次へと涙が溢れていく。
春希のが身体の奥でドクドクして、苦しくて、苦しくて、なんとかして欲しいのに止めてくれない。
何度か俺の身体を出入りして、春希はコンドーム越しだけど俺の中でイッてた。
「はぁ……っ、見て、春楓。僕、イッたけどまだ大丈夫そう……」
春希が口を縛ったコンドームを俺に見せてくると、さっきと大きさがそんなに変わらないモノにまたコンドームを着けて俺のナカにまた挿ってくる。
今度はさっきよりもスムーズに挿って、少しまだ痛みがあるけど最初ほどじゃなかった。
「あぁぁっ、はるきぃ、はるきのおくまで入ってきて、あつい……ッ……!!」
春希が動いて俺のイイトコロを突いてくると、身体がびりびりして痛みを感じなくなる。
「あぁ、良かった。ようやく春楓と一緒に気持ちよくなるやり方、分かったよ」
春希は顔を時々歪めながら腰を動かして、そのスピードを早めていった。
「春楓、僕の首に腕回して」
「んぁ……っ、はぁ……うぁぁぁっ……!!」
春希の太い首と広い背中に腕を回すと、ずちゅっ、という音と共に春希のが更に深く挿ってきて俺のイイところに根元が当たる。
「ホラ、ココだよね?春楓の良いトコロ……」
「ひぁぁっ!!ソコ、ダメ……っ!!」
堅い春希ので擦り付けられるようにされると、指で弄られるより遥かに強い快感に襲われて意識が吹っ飛びそうになる。
「すごいよ、春楓。さっきよりも僕のをぎゅってしてきてる……」
もう、痛くないよね?
気持ち良いんだよね?
って耳元で聞かれて、俺は恥ずかしかったけどコクコクと頷いてた。
「春楓、一緒にイこう」
「え……あ……あぁぁ……っ!」
春希が繋がったまま俺の身体を起こして向かい合って座ってる状態にすると、いつの間にか勃っていたオレのを握って扱いてくる。
「あんっ、はるきっ、イクっ、イッちゃう……んんっ!!」
春希に下から激しく突き上げられながら、俺は春希の身体に向かって射精してしまってた。
「春楓、僕も……出る……っ!!」
その後、春希も俺のナカで2度目の絶頂を迎えて、俺は更に厚くなった春希の胸に顔を埋めていたんだ……。
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「大丈夫?春楓。やっぱり最初は動けなくなっちゃうんだね」
「やっぱりって、お前何でんな事知ってんだよ。あのDVDにはそんな描写なかったじゃん」
初めてのHの後、春希は俺を風呂まで運んでくれて、一緒に風呂に入ってた。
「うん。気になってネットで調べてた」
少し広めの春希んちの風呂。
俺は春希に背後から抱きしめられるような状態で風呂に入っていた。
「お前、知ってて2回もするとか……」
「だって回数こなしたら大丈夫になるって書いてたから……」
「や…っ、やめろよ、それ……っ」
春希が傍に来て耳元を甘噛みし始める。
「そんな声出さないで、春楓。もっと聴きたくなるから……」
「ふざけんな、お前が出させてるんだろ……ッ……!」
止めたと思ったら、今度は舌で縁をなぞるように刺激してきて、背中がぞくぞくした。
「…僕に溺れてるいやらしい春楓をもっと見たいんだ」
「ひゃ……ぁっ……!!」
春希の指がさっきまで春希が挿っていたトコロに触れて中にお湯が入ってくる。
「は…離せよ……っ……!」
「……嫌だ。離さないよ」
手を払おうとしてもびくともしない。
だから離れようとしたんだけど、春希に腕を掴まれて向かい合うように抱きしめられてキスされてた。
「んん……うぅん……ッ!!」
ちゅっ、ちゅっ、と舌を吸われて頭がくらくらしてくる。
「お風呂、一緒に入らない方が良かったね。僕、春楓にまた挿れたくなっちゃった」
メガネのない春希は目を凝らして俺を見ているからか目つきがいつもよりもキツくて、それはそれでカッコよくて。
「春楓、すぐ済ませるから挿れてもいい……?」
風呂の中で指を動かしながら甘えた口調で言ってくる春希を、俺は拒めなかった。
「んんっ……す……すぐだからな」
「ありがとう、春楓。ちゃんと気持ちよくしてあげるから心配しないで」
そう言って春希は指を抜くと、俺を抱き上げて湯船から出た。
「春楓、ちょっとこのままの体勢で頑張ってね……」
俺に壁に手を付かせて臀を向けさせると、春希は俺の腰を掴んでナカに挿ってくる。
「はぁ……あぁぁっ……!」
あぁ、ヤバい。
指で弄られてのもあって挿れられてすぐイッちまった。
春希の、さっきした時よりもすごく熱くて堅い気がする。
……って……。
「春希、お前コンドームしてねぇだろ!?」
「……あぁ、そうだね。忘れてた。どうりでさっきより気持ち良いと思った……」
「あぅ……っ……!!」
春希が俺の腰を掴んで一番奥まで挿ってくる。
「春楓もこっちの方がいいと思うよね……っ……」
「ひぁんっ!!」
ぐり、と弱いトコロを直で弄られて大きい声が出ちまった。
「あっあっ、春希、ソコ…やだ……っ、おかしくなる……ッ……!!」
「……っ、良いよ、春楓。おかしくなって僕にもっといやらしい姿見せて……」
春希の息もさっきより荒い。
声もいつもより切羽詰まった感じで色っぽくてますます興奮する。
「はるか……春楓っ……!!」
今の春希、いつもの淡々とした春希とは全然違うし、エロい事してる時よりも更に強引で激しくて、でもそんな春希が好きな俺がいた。
「や……あぁぁっ、またイク……ぅっ……!!」
「春楓……僕ももう……っ……!!」
ぱちゅっ、ぱちゅっといういやらしい音がだんだん頻繁に聞こえてきて、やがて春希が俺のナカに射精すると、俺もまたイッてしまう。
どくん、どくんって春希のが脈打ってるのがダイレクトに伝わって、それも気持ちよくて。
直接挿れられるのってこんなに気持ちイイんだって思った……。
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汗を流すはずで入ったのに、風呂場でもHしちまって汗をかいてしまってた。
ふらふらになった俺を春希が支えてくれてシャワーで汗を流したけど、春希はそれでもまだ物足りなかったみたいでピアノの部屋で親父さんたちが帰ってくるまでHして、コンドームの4分の1が無くなった。
春希、どんだけ性欲強いんだよって思ったけど、それに付き合える俺も同じって事だよな。
あぁ、恥ずかしい。
春翔に挿れる時は連続でも2回なのに。
しかも俺、やりすぎで動けなくなっちまって春希が翌朝の稽古から戻ってきてもすぐには起きる事が出来なかったんだ。
春翔はどうなんだろう。
挿れるのと挿れられるのとじゃ違う……から、春翔だって同じかもしれないよな
……。
俺、なんてコト考えてんだろ。
でも……ちょっとだけ楽しみにしてる自分がいたんだ。
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