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第18話
HARU、爛漫☆第9楽章『なつやすみ』
(黄嶋春楓の場合)
講習も終わり、夏休みが半分以上終わった。
今年は春翔と春希と特別な関係になっちまって、その恩恵?なのか宿題は例年よりずっと早く終わっていた。
俺はお盆休み前に2泊3日の予定で合宿があるんだけど、その事で今年は行く前から何か…あまり良くないコトが起きそうな予感がしてたんだ。
******************
合宿に行く前の日。
俺は早く部活が終わってたので、春希んちの手伝いに参加した。
「春楓、明日から合宿なのにわざわざ手伝いに来てくれてありがとな」
「全然!おじさんの役に少しでもなるなら嬉しいし!!」
洗濯した物を外に干していると、春希の親父さんに声をかけられる。
「晩飯も手伝わせるけど、お前も一緒に食ってけよ」
「うん!ありがとう!!」
親父さんが俺の頭を撫でて笑ってくれる。
そのあったかくて大きな手は、春希と同じようで少し違う気がした。
「…………」
親父さんがいなくなると、近くで俺と同じ事をしてる春希が視界に入る。
暑いからと首に冷しタオルを巻いて黒のタンクトップに7分丈のカーキ色のパンツを履いている春希。
タンクトップには余裕がほとんどなくて、その胸の厚さとか腕の形とかが丸出しで、俺はそんな春希の身体を見てるとドキドキしていく自分に気づく。
「…………」
これは昨日の夜、春希とHしたばかりだからなんだって自分に言い聞かせながら、昨日の事がフラッシュバックして身体が熱くなっていくのを感じた。
こんな事考えちゃダメだって分かってるのに止められない。
「……春楓、大丈夫?」
「うわ……っ……!!」
気づいたらその春希が真後ろにいた。
「暑くて具合悪くなっちゃったんじゃない?代わるから少し休んで……って、何だか違うみたいだね……」
「うぅ……っ」
春希はそう言って俺の耳元に息を吹きかけてきた。
完全に気づかれて、恥ずかしさが込み上げてくる。
「洗濯物干したら春楓が思い出しちゃうくらい大好きなコト、してあげるね……」
ボソッと話すその低く甘い声に身体が震えた。
それから春希が洗濯物を手伝ってくれて、俺は春希に物置みたいなところに連れて行かれたんだ。
「昨日の今日だから?すごいね、春楓、パンツ濡れてべちゃべちゃになってるよ……」
「や……ッ……!!」
壁に押しつけられて、耳元で囁かれながら下に履いてるものを全部脱がされる。
「ごめんね、本当はたくさんしてあげたいんだけど、父さんに見つかったら困るからすぐ終わらせるね…」
そう言って春希は俺のを咥えながら指で昨日自分が収まっていたトコロを刺激する。
「ん……っ、んんん……!!」
そうだ。
こんなコトしてる姿、親父さんに見られたらダメだ。
でも、この快感を知ってる俺はダメだって分かってるのにすごく気持ち良くなって、頭がくらくらしてくる。
「んん………ッ!!」
声だけは出ないように必死で口を押さえたけど、俺は春希の口の中でイッていた。
「春楓…気持ちよかった?」
「う……うん……」
まだ頭がぼーっとしている俺を、春希は抱きしめてくれる。
「良かった。でも、僕はすごく心配だよ。合宿先で今日みたいな事があって春楓のいやらしい顔に誰か反応しないかどうか、すごく気になる……」
「はぁ…っ、んな訳ねぇって……」
泣きそうな顔をして俺を見てる春希。
俺はそんな春希の広い背中に手を回していた。
「身体中のあちこちにキスマークついてる男を見て興奮するような奴、部にはいねぇと思う。むしろどうしてくれんだよ、絶対何か言われるぞ」
そう、春希も春翔も合宿に行ってからの事が心配だとか言って、ふたりして俺の身体中にたくさんキスマークをつけていたりする。
「本当かな。春楓、すごく可愛いから心配だよ。絶対他の人といやらしい事しちゃダメだからね」
「分かってるよ」
俺たちはキスを交わすと物置から出ていた。
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翌日。
春翔からの着信で俺は起きた。
「おはよ、春楓」
「春翔、まだ4時半だけど」
早く寝たけど、まだ眠かった。
「ごめんね、今日合宿に行く前にどうしても春楓に会いたくなっちゃって。始発に乗れば会えるかなって思って」
申し訳なさそうだけど、その声は俺に甘えている感じだ。
「ん……まぁそうだけど……」
「学校集合だったっけ?駅で会えないかな?一緒に朝ご飯食べようよ」
「あぁ、分かったよ。じゃあまた後で」
はぁ。
そういえば春翔、去年もこうだったよな。
俺を起こして駅で一緒に朝飯食べて学校まで送ってくれて。
昨日の春希の事もあって、今年はそれだけで済まないかもしれない。
俺はドキドキしながら支度をして、まだ寝ている母親に置き手紙を残すと家を出た。
「春楓!」
待ち合わせ場所の改札口に春翔はすでにいた。
「悪ぃ、待たせたよな」
「ううん、僕もさっき来たところだから」
薄紫色のパーカーに黒のスキニージーンズを履いてる春翔。
指には俺とお揃いの指輪が嵌められてて、その手で俺の手を握ってくる。
「ちょっ……春翔……」
駅にはあまり人はいないけど、あの人には見られている訳で。
「しばらくお別れだから繋がせて」
俺の動揺してる様子に、春翔は寂しそうな顔をして言った。
「……仕方ねぇな……」
気になるけど、春翔の顔を見ると拒否する事は出来なかった。
そのまま近くのファミレスに入って朝飯を食べる事にした俺たち。
「春楓、周りの人には気をつけてね。春希から話を聞いたからすごく心配なんだ」
「えっ、春希、昨日の事話したのか?」
春翔の言葉に驚いて、味噌汁の入ったお椀を落としそうになった。
「うん、僕から明日から春楓の合宿の事で連絡したら話してくれたよ。僕が別のお手伝いしてる間にそんな事があったんだって思って……」
「あ……あれは……その……」
春希のバカヤロ。
何で話すんだよ。
今めちゃくちゃ恥ずかしいだろ。
「……春楓、合宿中は僕らの事、忘れて」
「え?」
「僕らの事忘れたらHな事は考えないと思うんだ。だから忘れて欲しい」
俺の手を握りながら真顔で言う春翔。
相変わらず突拍子もない事言うなぁ。
ちょっと面白いと思ったんだけど、笑ったら泣くよな、きっと。
俺は笑いそうになったのを堪えた。
「春翔、それは無理じゃね?お前ら俺の身体中にキスマークつけまくってるし、それに俺はコレ身につけてるし」
そう言って俺は首にかけているネックレスを引っ張り出して春翔に指輪を見せる。
「あ……そっか……じゃあそれ、預かるよ」
「え……」
春翔、大丈夫かな。
渡してもいいけど、キスマークの問題は解決しねぇぞ。
「僕、本気で心配なんだ。春希もすごく心配してたよ。春楓にそんなつもりは絶対ないって信じてるけど、春楓より大きい人とか力の強い人がいたら押し倒されちゃったりしないかなって」
「んな奴いねぇから安心しろよ」
「お願い、ネックレス預からせて」
「……分かった。それでお前が少しでも心配しないで済むなら……」
泣きそうになってる春翔に、俺はネックレスごと指輪を渡した。
バカだな、ふたりして。
きっと、身体の関係を持っちゃったせいだよな、これ。
でも、今更引き返すことなんて出来ない。
「ありがとう、春楓。ワガママ言ってごめんね」
『春楓、大好き』
ネックレスを受け取りながら、春翔は俺の耳元で満足した感じでそう言った。
それから学校の近くまで春翔に送ってもらい、俺は合宿に出発した。
移動中は朝早すぎたのもあって爆睡、着いてからも練習とかがあったりでふたりの事を考える余裕なんて正直なかった。
……風呂に入るまでは。
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「うわ……っ、春楓何だよ、それ」
「夏休み中ヤリまくりかよ」
「うっせー!!ほっといてくれよ」
「ほっとけるかよー!いつの間に彼女作っちゃったの?春楓くん」
タオルで隠しきれないくらいの跡に、同級生のチームメイトからいじられる。
「おっ!晄、お前も春楓ほどじゃねぇけどスゲーな!」
「う、うるさい!」
そこに晄も入ってきて、身体を洗ってると俺と同じようにからかわれていた。
晄の相手って事は……灰田センパイがつけたって事だよな。
センパイもああ見えて結構積極的なんだな。
「晄」
「お、おう、春楓」
その後、俺たちは何となく一緒に行動してた。
「センパイがさ、こっち来て誰かに声かけられたら心配だって言ってさ……」
「そうだったんだな。俺もそんな感じ」
ふたりで露天風呂に入り、そんな話をする。
……俺の場合、相手はひとりじゃなくてふたりだけど。
「お前の彼女、すごいヤキモチ妬きなんだな。一体そんな彼女とどこで出会ったんだよ」
「ん?あぁ、ピアノ、ピアノ教室でだよ」
「へー、じゃあ他校の子なんだ。どこの学校?」
「え?えーと……」
スゲー苦しい嘘を連発する俺。
ピアノ教室で知り合ったうちの学校からは少し遠い女子高に通う、ヤキモチ妬きの彼女が誕生してた。
「そっかぁ、じゃあなかなか会えないもんな」
「そ、そうなんだよ、だから寂しいって言ってさ……」
晄は信じてくれて、大変だなと言ってくれた。
「晄はセンパイと上手くいってるんだな」
「ん、あぁ、春楓のお陰だよ。オレ、大会の後、唯さんにちゃんと告白したんだ。そしたら唯さんに、もう付き合ってると思ってたよって言われてさ……」
照れくさそうに笑う晄。
やっぱそうだったんだ。
良かったな、晄。
「合宿終わったらお祭りだから、唯さんと行く事になってるんだ。春楓は?」
「あ、うちは彼女が都合悪いから春翔と春希と行くんだ」
「へー!春楓、あのふたりと幼馴染ってスゲーよな、オレらの学年で1、2位を争うくらい人気あるじゃん。あ、でも、春楓からしたらそうなる前からの付き合いって事なのか」
「あ、あぁ、まぁな……」
あんまりあいつらの話、しない方がいいかな。
変にボロ出しちまうかもしんねぇし。
「あのふたり、サッカーの応援にも来てるし、お前とホント仲良いよな!!」
「あ、あぁ、ずっと一緒だから家族みたいな感じなんだ」
「いいな!そういうの!!」
笑顔で話してくれる晄。
風呂から上がって、自販機で一緒にジュースを買って部屋で飲んでたら晄のスマホが鳴った。
「あっ、唯さんからだ」
嬉しそうに画面を覗く晄。
「春楓、悪いけど唯さんが写メ送って欲しいっていうから一緒に写ってもらっていい?春楓が一緒なら安心すると思うから」
「あぁ、いいけど」
俺、晄に頼まれて一緒に写真を撮っていた。
「サンキュー!後で送るから」
「おう」
「オレ、唯さんと電話してくる」
「分かった」
今回の合宿、部屋がふたり部屋で俺は晄とだった。
晄、しばらく戻って来ないのかな。
そんな事を思ってたら、春希からメッセージが来る。
『春楓、今何してるの?』
『さっきまで友達と風呂入ってたけど今はひとり』
そう返信すると、テレビ電話で電話がかかってきた。
『春楓、また少し日焼けしたね』
春希、ピアノの部屋からかけてるみたいだ。
しかも春翔も一緒だし。
『春翔も一緒なんだな』
『うん、明日はおじさんの部屋に人が集まるらしくて、そのお手伝いが朝早くからあるから泊まれっておじさんに言われて……』
『そっか、大変だな』
春翔、自分の事忘れろって言っておきながら電話に出てるのを気まずく思ってそうな顔してるな。
『春楓、大丈夫?変な事になってない?』
俺を心配そうに見ている春希。
『お前らのせいでからかわれて他校にヤキモチ妬きの彼女がいる話を作っちまったよ』
ちょっと皮肉を込めて言ったけど、ふたりは別の方向に進んでいく。
『それ、春希の跡が酷いからじゃない?』
『春翔だって同じだけつけてるのにそういう事言うんだ』
『僕のは春希みたいに怪我みたいなのじゃないから』
『うるせぇ!!ケンカしてるなら切るぞ』
俺、呆れつつ止めた。
『ごめん、春楓、切らないで。もうケンカしないから』
『せっかく春楓の顔見られたのに切られるの嫌だよ』
ホント、何回やるんだよ、2人とも。
どうにかなんねぇのかよ。
『次やったら切るからな』
念を押すと、2人は落ち着いた。
『ところで春楓、同じ部屋の友達ってどんな人?』
『晄だよ!キーパーの』
春希たちに話してたような気もしたけど、きっとすぐ忘れたんだろうな。
『そうなんだ。その人は?』
『付き合ってるセンパイに電話しに行ったけど』
『そう…じゃあ春楓は今何しても大丈夫って事だよね』
春希が口元を緩ませて言う。
絶対、絶対エロい事考えてる。
俺はその顔にそう思った。
『春希、何してもって絶対変な事考えてるでしょ。もしその子が急に帰ってきたらどうするんだよ』
春翔も気づいてくれたみたいで春希に言ってくれる。
『変な事なんて考えてないよ。ただ春楓に部活の人にからかわれた身体見せてって言おうと思っただけ』
『それが変だって事だろ!!晄に見られたら恥ずかしいし、俺、無理だからな』
淡々と話す春希。
俺、即答で断ってた。
『無理じゃないよ。トイレかお風呂場で脱げばその子に見られないでしょ』
『春希、春楓は嫌がってるんだから…』
『春翔は見たくないの?明日、こうやって電話出来るかも分からないのに』
『それは…そうだけど…』
春希の言葉に春翔が動揺し始める。
『春楓、もしかして自分だけ脱ぐのは恥ずかしいから嫌って事なの?それなら僕も脱ぐけど』
『えっ、春希、待てよ、何やって…』
春希は俺の制止も無視して着ていた黒のTシャツを脱ぎだす。
まだ俺がつけた跡の残る首筋や胸元。
少しだけ日焼けした肌と男らしい春希の身体に、俺はドキドキしていた。
『春楓も脱いで』
『え…でも…』
『大丈夫だよ、その人恋人と話してるんでしょ?そんなにすぐ戻って来ないよ…』
春希の言葉に、その甘いトーンに、俺は魅せられてた。
『……ちょっとだけだからな』
『ふふっ、ありがとう、春楓』
春希の満足そうな顔。
恥ずかしいけど、嬉しくなる。
俺、相当おかしいよな。
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ユニットバスの部屋に入ると、俺は着ていた白いTシャツを脱いでいた。
『これでいいだろ』
ふたりが俺を嬉しそうに見ている。
普段から見られてるはずなのに、なんだか変な感じがした。
『春楓、首筋のところもう少しアップにして』
『えっ、何で』
『このままだとよく見えないから』
『し、仕方ねぇな』
春希に催促され、スマホの画面を見ながらカメラの位置を調整する。
『こうして見えると傍にいる気分になるね』
『そ…そうかな……』
春翔がポツリと言って、俺はドキッとしちまう。
『春楓、もしかして乳首勃ってない?』
『ホント?見せて』
『は……?』
『いいでしょ、お願い』
ふたりに口々に言われ、俺はカメラの位置をずらしていた。
『あ、ホントだ。春希よく気づいたね』
『春楓なら僕らの声に反応してるかなって思って』
『な……っ……!』
自分でも気づいていなかったのに春希に指摘され、恥ずかしくなってくる。
『春楓、Hですごく可愛い』
『僕ら触れないから本当に勃っているか自分で確かめてみてくれないかな』
嬉しそうなふたりの顔。
何でこんな事になっちまうんだろう。
でも…ふたりが喜んでるのを見ると嬉しくなるし、見られてるって意識する度身体が熱くなって、何も考えられなくなっていくんだ。
『うぅ……っ……!!』
恐る恐る自分の手を胸元にもってきて、乳首に触れた。
そこは既に堅くなっていて、ちょっと触っただけなのに背筋がぞくぞくした。
『春楓、自分の手なのに気持ち良さそうだね』
『僕らが触ってるって思っちゃったんじゃない?』
春希の声も春翔の声も、俺をエロい方向にもっていこうとしてるとしか思えなかった。
『春楓が帰ってきたらいっぱい触ってあげるから、今は自分ので我慢してね』
『や……っ、もぉいいだろ、服着るぞ』
『待って、春楓。スクショ撮るからそのまま触ってて』
着ようとすると春希にそう言われ、俺は手を離せずにいた。
あぁ、こうして触ってるうちにどんどん身体が熱くなっていくのが分かる。
どうしよう。
『春楓、Hな顔になっていってるよ』
『目が蕩けてすごく可愛いね』
『は……ぁっ……』
もう触らなくていいのかな。
でも……自分の手なのに気持ち良くて離せない……かもしれない。
『友達戻ってきてその顔だったらダメじゃない?スクショも撮ったし、もう離していいよ』
『う……ん……』
指は離せたけど、身体の熱はすぐには引いてくれない。
『春希、春楓何だか物欲しそうな顔してるね』
『そうだね、春楓、大丈夫?』
ここにいないはずなのに、ふたりが近くにいて俺に話しかけてるような気がして、この身体の熱をどうにかして欲しくなっていく。
『……だい…じょぶじゃねぇ…っ、お前らのせいだろ…っ……』
『……そうだね、春楓がこんなにいやらしくなったの、僕らのせいだよね……』
春希の声が身体にズン、って響く。
春希はこうなる事、きっと分かってたんだろうな。
『春楓、僕らにされてると思って自分でしてみせて』
『え……でも……』
『見たいな、春楓が僕らの事考えながらしてるところ』
あぁ、もう、何なんだよ。
ふたりして嬉しそうな顔して。
春希がぶっ飛んでるのは最初からだったけど、春翔、最初は止めてくれてたのに今は春希に加担して一緒になって俺のコト煽ってきて。
でも……この熱から解放されたくて、俺はふたりの言う通りにしてたんだ。
スマホを片手に、パジャマ代わりのハーフパンツと下着を足元まで落とし、トイレの便座に座って恥ずかしい事に半勃ちになってた自分のに触れた。
『はぅ……っ……!』
自分でするなんて、どれくらいぶりだろう。
ふたりとこういうコトするようになってから全然しなくなったから、すごく久しぶりな気がした。
『ふぁ……っ、あぁ……』
手で扱く度にくちゅくちゅと液体が溢れる音が聞こえてくる。
『春楓の可愛い顔がよく見えないのは残念だけど、可愛い声はハッキリ聞こえるよ』
『や……ぁっ、はると……!』
クスッと笑って言う春翔に、俺の身体がびくっと震えた。
『春希が言い出した時はいくら何でもって思ったけど、春楓ってばどんどんHになってくからこのまま見続けたいなぁって思っちゃったよ』
『春楓、僕らに見られてするのはどんな気分なの?』
『んは……っ、はずかしい……けど、きもちいい……ッ…!!』
この手がふたりのだと思えば思うほど身体が快感で支配されていく。
『あ……うぅっ……も……ダメ……っ、イッちゃう……っ……!!』
目の前が真っ白になり、俺はスマホを床に落としてしまってた。
「はぁ……っ……」
掌いっぱいの、白濁とした液体。
俺はそれを洗面スペースで洗い流して手を拭くと、落としてしまってたスマホを拾った。
ふたりはすごく喜んでくれたけど、俺は電話を切った直後に帰って来た晄に下半身丸出しのところを見られてしまい、電話しながらひとりでシたコトはバレちまってた。
翌日はそんなタイミングもなく、合宿は無事に終わったけど、帰宅した俺を待っていたのは俺と早くエロい事をしたいと思ってる春希と春翔で、その夜はふたりのせいで春希の家から帰る事が出来なかったんだ。
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