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第3話
「なぁ、橋本さんって、彼女いる?」
放課後、なんとなくで教室に残っていた俺に声をかけたのが、祐也だった。
祐也は、ゲイを公表していた。それが原因で揶揄われることも最初は多かったが、持ち前の明るさで交友関係は広かった。
「いる、けど…何、好きなの?」
俺は、そんな祐也が好きだった。心臓がバクバクとし、手に汗が滲んだ。嫌な予感がした。
祐也は顔を赤らめて、誤魔化すように髪を触った。それが答えだった。
それなのに、俺はーー
「好きだ」
気づいたら、口から出ていた。
「祐也、おまえが好きだ」
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