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第8話
「おーやっぱ人多いなぁ」
祐也が東京に来た。今日から三日間だけ。俺は祐也と三日間遊ぶことになった。短い夢。これが終わったら、もうきっぱり諦めよう。そう決めた。
「田中とか、元気か?」
「ちょー元気。千秋がいないって最初落ち込んでたけど」
「ハハッ!良かった。田中ああ見えて寂しがりだからなー」
あの薄い一重の友達を思い出すと、連鎖するように次々と思い出が蘇る。
「橋本さんは?」
その過程で、ポロッと彼のことを思い出した。俺にはない奔放さ。カリスマ性。色気。嵐のような男だったと思う。
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