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第二章・3
大きなベッドは、二人で横になっても余るくらいだ。
「大丈夫。聖くんは、御両親に愛されてる。でないと、こんな贅沢させるものか」
「そうかもしれません。でも、それは僕が求める愛とは少しずれてしまっているんです」
僕は、寂しい。
そう、聖はつぶやいた。
「寂しい、か」
駿佑は、そんな聖の髪を撫でた。
「寂しいから、私をここへ呼んだのか?」
「かもしれません。でも、それより」
掃除をして汚れた飛沢さんを、きれいにしてあげたかった。
そんな風に、聖は言った。
(まだ子どもなのに、とんでもない殺し文句だ)
子どもでなければ、そのまま甘えて抱いているところだ。
「もう、寝よう」
「はい」
二人、向かい合わせで横になった。
やがて互いに腕を伸ばし、抱き合って瞼を閉じた。
互いの心を埋め合いながら、眠りに就いた。
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