32 / 118

第五章 復讐

『もっと! もっと突いてください! 精子、ちょうだいぃ!』  聖の悲惨な動画を見ながら、三人はカフェでくつろいでいた。 「サイコーだったな」 「ああ、俺またヤりたくなってきた!」  笑い合っていると、ふと影が下りた。 「面白そうな動画、持ってるね」  見ると、ラウンドフレームの眼鏡をかけた背の高い男が、にこやかに立っている。 「あんた、誰?」 「おっと、失礼。私はこういう者だ」  男が差し出した名刺には、『飛沢クリエイティブ 代表取締役 飛沢 駿佑』とあった。 「私は素人動画を取り扱っているんだが、君たちお小遣いを稼いでみないか?」  金に目がくらむのは、誰もが同じだ。  特に、この三人は欲が深かった。 「小遣い、なんて言わずにさ。本格的に稼がせてくれよ」 「いいね、その気構え。久々に、いい仕事ができそうだ」  少年たち三人は、後日聖を連れて駿佑のスタジオを訪れる約束をし、別れた。

ともだちにシェアしよう!