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第五章・4
奇妙なことに、ビルの部屋の中にプレハブのような小屋がある。
駿佑が言うには、そこが撮影所、というわけだ。
「この中で、エッチしてもらうから」
「え? 俺たちも?」
「男優、だよ。男優。安心して、顔は撮らないから」
それなら、と服を脱ぎ始める三人はあまりにも無防備だ。
全裸になったところで、駿佑はスタンガンを取り出した。
瞬く間に三人は動きを封じられ、後ろ手に縛られた。
「う、あぁ、あ」
「何、を!」
「た、助け……」
「お前たちの罪は、あまりにも重い」
断罪の駿佑の声は、あのはつらつとした男ととても同一人物とは思えなかった。
手にしているのは、掃除用具のモップだ。
そして彼は、モップの柄で三人を殴り始めた。
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