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第七章・5

「はぁ……」  深く息をつく駿佑に、聖は不安になった。 「あの。トリュフは嫌いでしたか?」  いや、と駿佑は眉間に指をぐりぐり当てた。 「感動だ……」  ぱっ、と聖は表情を輝かせた。 「よかった!」 「一つ、いただいてもいいか」 「全部、駿佑さんのチョコですよ?」  まぁるいトリュフを、駿佑は一つ摘まんだ。  軽く瞼を閉じ、口の中に入れる。  ほろ苦いビターチョコの風味が、いっぱいに広がった。  アクセントに洋酒が使ってある。  これは、ブランデーか? 「ごめんなさい。駿佑さんのお酒、少しいただきました」 「こういうことなら、大歓迎だ」  美味しいよ。  心から、そう褒めた。

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