73 / 118

第十章 左胸の白い花

「聖、明日からしばらく帰らない」  熱いひとときを終え、ピロートークで駿佑はだしぬけにそう言った。 「掃除、ですか」 「そうだ」  胸に抱いた駿佑の腕を、聖は強く抱いた。 「しばらく、って。どれくらいですか?」 「そうだな、二週間くらいか」  聖はめまいがした。  駿佑が現在抱えている掃除の話を聞いてから、確かに彼は帰らない夜が出てきた。  しかし、今度は二週間とは! 「僕、寂しくって死んじゃうかもしれません」 「それは困るな」 「だから、もう一度抱いてください」 「おいおい」  聖とのセックスは、より濃厚になっていた。  彼が、そう望む。  無理もない、と駿佑はねだられるまま聖を抱く。  掃除屋稼業を辞めてくれ、と彼が言い出さないことに感謝しながら。

ともだちにシェアしよう!