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第十章・5

「駿佑さん、お風呂いいですよ」 「ありがとう」  聖は、先にシャワーを浴びて、バスタブで駿佑を待っていた。  ガラス戸が開き、彼が入って来る。  浮き浮きとその姿を見た聖だったが、思わず息を呑んだ。  駿佑の左上半身に、鮮やかな刺青が施されていたのだ! 「駿佑さん、一体……!?」 「やっぱり、驚いたか」  駿佑は何も言わず、シャワーを浴びた。  そんな彼から、聖は目が離せなかった。  左の肩甲骨から肩、そして左胸にまで、刺青が入っている。  ファッションタトゥーなどという軽いものではなく、いかにも極道の証のような和彫りだ。  シャワーを終え、バスタブに駿佑が入ってくるまで聖は無言だった。  だが、彼が傍にくるやいなや、その左腕を取った。 「どうして!?」 「責めたければ、責めてもいい」  そして、サヨナラしてもいい、とさえ駿佑は言った。

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