80 / 118

第十章・8

 バスルームで一回。  ベッドの上で、二回。  たっぷりと二人は愛し合い、聖は満足げに駿佑の胸の中にいた。 「明日からしばらくは、ここにいられるんですね?」 「その事なんだが」 「ダメなんですか!?」 「実は、私もマンションを買ったんだ」  組員が訪ねて来る、などと言い出した時に自宅が無いとどうしても困る。 「まさか、ここに連れて来るわけにはいかないだろう?」 「それはそうですけど」  僕、寂しいです。  しゅん、と聖はしおれてしまった。  この姿には弱い駿佑だ。 「特に用が無い時は、こちらに来るようにするから。だから、安心しろ」 「ホントですか!」 「ああ。時には私のマンションにも遊びに来るといい」 「ありがとうございます!」  ぎゅっと駿佑の腕を掴んだ聖の目の前には、左胸の白い花が見えた。  まさかそれは自分の化身だとは、知る由もない聖だった。

ともだちにシェアしよう!