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第十一章・8
「あ、あぁ! はぁッ! あ、もう! 僕、僕、もうダメぇえ!」
聖の吐いた精が、駿佑の腹まで飛んだ。
「今夜、何回目だ? 若いと元気だな」
「ぅんッ、もう! 駿佑さんが! 駿佑さんの、せいですからぁ!」
「ナカ、よく動いてるぞ。気持ちが悦いな」
駿佑も、色に眩んだ眼をして聖を見下ろしていた。
彼の体内は、ひどく気持ちが悦い。
このまま溶けて、全身潜り込んでしまいたくなるような気にさえなるのだ。
「さあ、出すぞ」
「駿佑さんッ! あ、はぁ! 早くぅう!」
骨を軋ませ、駿佑は聖に密着した。
細い腰を抱き、自分に擦り付けた。
「あ! イく! イッちゃうぅう!」
聖がオーガズムに達するとほぼ同時に、駿佑は彼に子種を注ぎ込んだ。
「あ……、熱ぅい……ッ!」
ひくひくと痙攣する聖の身体を、しっかりと抱き留める。
震えがこちらにも伝わり、心地よい。
せっかくバスを使ったのに、二人とも汗まみれだ。
「もう一度、シャワーを浴びなきゃな」
「んぅ……。はぁ、あん……」
シャワーは、朝でもいいか。
この満ち足りた空気を、かき乱したくはない。
駿佑は聖を胸に抱き、甘い余韻を味わった。
「ハッピー・ホワイトデー」
素敵な夜を、胸に刻んだ。
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