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第十二章・4

 しばらく時間を置いた後、駿佑も会計を済ませて外へ出た。 「……らしくない。少し興奮している」  我知らず、左胸を押さえていた。  そこには、白い牡丹の花が咲いている。  駿佑は、無性に聖に会いたくなった。  早足で駐車場へ行き、メルセデスに乗った。  心臓が、とくとくと速く鳴っている。  警部との会食の名残と、聖に会う期待とで鳴っていた。 「聖、驚くだろうな」  今夜は会えない、と言ってあるのだ。  突然訪問して、驚かせてやろうといういたずら心が、湧いていた。  そして。 (警部に伝えたことを、どこまで言えばいいやら)  丸ごと話すのは、NGだ。  これは、絶対に漏らしてはいけない、極秘情報。  だが、匂わせておかないと、後に聖を心配させることになる。  少しばかり悩みながら、駿佑は聖のマンションへ到着した。

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