「あ、ん……ふぅ、っ……！」 　首までシャツを捲られ、露出した薄い胸の上、果実のように存在を主張しているふたつの突起を、俺は思うさま愛撫していた。 　指先で摘んで転がしたり、舌の先でつついたり。唇で全体を包んで吸い付いたり、舐め回したりもした。行為を続けるほどに赤く充血し、ミヅキが甘い声をひっきりなしに上げるようになるのが、堪らなくて。 「あ、あっ……！　や、りょ、たろーさ……そこばっか、いや……」 「ごめん、もう少し、だけ……」 「も、いや、あ……おなかのした、じんじんするから、っ……！」 　ミヅキがあんまり必死に俺の頭を押してそこから遠ざけようとするものだから、可哀想になって俺はようやく顔を離した。真っ赤に色づいた突起が、俺の唾液で濡れ光っている様がいやらしい。 　おなかのした、と言われたので、ミヅキの下腹部に目を向けると、俺よりは小ぶりな彼のモノが屹立し、先端からとろとろと透明な蜜が溢れているのに気づく。 「なあ……アンドロイドでも、射精ってするのか？」 　問いながら、蜜を塗り広げるように先端を指で擦ると、ミヅキが「ひゃううっ」とかわいらしい悲鳴と共に細い腰をくねらせた。 「あっ、あ……っ、はい……できます、けど……実際に、だせるのは、っやぁ……！　ローション、みたいなもので……っ」 　先端を弄ぶ手を止めなかったため、喘ぎ混じりになりながらも、彼は健気に回答してくれる。優しくしたい自分と、もう少し意地悪をしてみたい自分が、俺の中でせめぎ合っている。 　ふと、下腹部が窮屈になってきたのを感じ、俺は寝間着代わりのジャージのズボンを下着ごとずらした。途端に飛び出す屹立したモノに、自分で驚く。 「あ……りょうたろうさんの、前の時より、おっきい……」 　俺が思っていたことを、ミヅキが見計らったかのように代弁した。 　たまに必要に迫られて自慰をする時も、以前にミヅキからのフェラを受けた時だって、ここまで反応はしていなかった。どれだけ興奮してんだよ、俺。童貞でもあるまいし。まあ、気持ちの上では、これが初めての行為と言って差し支えないのだけれど。 　気恥ずかしくて、天を仰ぐ自分のモノから目を逸らしている俺を、ミヅキが甘い声音で呼ぶ。 「遼太郎さん、ぼくで、こんなに興奮してくれたんですか……？　嬉しい……」 　そう言うと、寝そべったままの姿勢から少し背中を浮かせ、指先を伸ばしてきた彼が、俺の屹立を撫でた。思わず腰が跳ね上がる。 「おまっ、迂闊に触んな！　で、たらどうすんだよ……」 　触れられただけで達してしまうというのは、男の沽券に関わるだろう？　内心でそんな風に思いながらも、熱くなっていく頬は抑えられない。くそ、恥ずかしいな……。 　でも、一度出してしまった方が楽なのかもしれない。そうすれば、時折こうして余裕めいたものを見せる彼を、もっと蕩かしてやれる、かも。 「ミヅキ……お前のと一緒に、触っていい？」 　返事を待たずに手を伸ばした。自分のとミヅキのモノとを重ね合わせて、上から押さえつつ扱く。 「っひ、や、あ！　んんっ……だめ、りょ、たろさっ……それ、ああ……っ！」 　いやいやと頭を振って、ミヅキが俺の下から逃れようと藻掻く。正直、俺の方もかなりの快楽を感じている。滲む先走りが、俺の手と二本の屹立を濡らし、卑猥な音を大きくしていく。 「（こうしたら、もっと……）」 　俺は手を離して、腰を前後させることによりモノ同士を擦り合わせた。擬似的な挿入のような動作。予想以上にその性感は強く、もうすぐにでも達してしまいそうだ。 「ふああ！　あ、だめ、や、も、でちゃう……は、ああーー……っ！！」 「んっ、く……」 　ほとんど二人同時に達した。激しく跳ねるモノから、白と透明の液体がそれぞれ飛び散り、俺たちの腹を汚した。 　荒い呼吸を繰り返しながら、どちらともなく見つめ合う。舐めたら甘そうな瞳を見ていると無性にキスがしたくなって、くたりとしているミヅキを抱き起こし、唇を重ね舌を絡めた。 　ミヅキのしなやかな脚が、俺の腰にゆっくりと絡み付き、それから、腰を押し付けるように揺らめかせる。一度出したにもかかわらず、まだ熱を持っている彼のソコ。そしてそれは俺も同じで、萎えていない屹立は、さらなる快楽を求めているようだった。