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22.熱くて熱くて、あたたかい6

 晴太郎が前への刺激に集中しているうちに、中へ入れる指を二本、三本と増やす。彼の中は前を刺激する度に、ぎゅうぎゅうと七海の指を食いちぎりそうなほど締め付ける。 「は、ぁ……な、なみぃ……も、出る、から……!」  晴太郎の熱い吐息が聞こえる。七海の髪を掴む震える手に、顔を引き離そうとぐっと力が入る。しかし、限界が近い彼の弱々しい力で引っ張られても痛くも痒くもない。  中の動きが、七海の指を奥へ奥へと誘うような動きに変わる。本当に限界が近いようだ。ピンと伸びた脚が弱々しくシーツを蹴った。 「んぅ……っ、はな、して……あ、ああ……っ!」 「っ、んぐっ、ぅ……!」  じゅ、と吸い上げると、晴太郎はついに絶頂を迎える。びくびくと大きく腰が跳ねて、ぐりぐりと先端が七海の喉奥を刺激した。その状態で勢いよく精を放たれてしまったせいで、大きく咳き込んでしまう。 「あ……ごめ、ん、七海……!」 「……っ、げほっ、……大丈夫、です」 「でも……ん、っ」  きっと情けない顔をしている。見られないように下を向いて大きく咳き込むと、ぼたぼたと飲みきれなかった彼の精がシーツに落ちる。心配そうな顔をして身体を起こそうとした晴太郎の中から、挿れたままだった指を一気に引き抜くと、ぴくりと震えて熱い息を漏らした。散々指で広げたそこは、赤く染まり、まるで七海を誘うようにひくひくと蠢いている。またゾクゾクとしたものが背筋を走り、顔がかあっと熱くなった。  ——もっと、彼の全てを、みたい。彼のナカに、はいりたい。  こんな贅沢なこと、考える権利なんてなかったはずなのに。とろとろに蕩けて全てを委ねてくれている彼を見ていると、駄目だった。許されていると思うと、もっと欲しくなる。自分はこんなにも貪欲だっただろうか。しっとりと汗ばむ両脚を掴み、ぐっと大きく開かせると、彼の全てが明かになった。   「……っ、挿れても、いいですか?」  問いかける声は震えていた。心臓がどくどくと煩くて、頭の中が沸騰しそうなくらい熱くて。普段通りに、冷静でいられない。彼の返事も待たず、パンツと下着をずらして自身のものを取り出した。下着のゴムに引っかかりながら勢いよく出てきたそれは、触れてもいないのにすでに腹に着きそうなほど反り返っている。余裕が無いのが丸わかりだった。

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