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第10話
「俺ん家なら、誰もいない」
そっぽを向きながら真っ赤な顔でとても甘い誘惑をしかけてくる赤ずきんくん。
えっ? それって?
それってそれってそれって?
つまり!!
「っつ!! 赤ずきんくんっ!!」
「うわあっ!!」
ボクは嬉しくて赤ずきんくんを抱きかかえた。
そいでもって、そのまま赤ずきんくんの家目指して走る。
クマさんたちなんて、もう知ったこっちゃない。
ボクの頭の中はすっかり赤ずきんくんを抱くことばかりになっていたんだ。
それで赤ずきんくんの家に着いた。
のはいいんだけど、やっぱりヘタレなボクはなかなか実行できずにいた。
え、えと......。
「本当にいい、の?」
ボクは今、口の中に溜まる唾を飲み込んで、ベッドの上にいる赤ずきんくんを見下ろしています。
現状が信じられなくて胸がドキドキしてる。
「くどいぞ!!」
そう言いながら、ぷいっ、とそっぽを向く赤ずきんくん。
顔は、頭巾と同じ真っ赤だ。
かわいい、かわいい、かわいい、かわいいっ!!
ボクはあまりの嬉しさに、胸を震わせた。
かわいい赤ずきんが家に誘ってくれて、しかも無防備な姿でベッドに横たわってるなんて、もう耐えられないっ!!
赤ずきんくんに手を伸ばす。
ほっぺたに触れると、ビクンって身体が跳ねた。
恐怖からじゃないっていうのは、真っ赤な顔を見ればわかる。
もう、ダメっ。
限界を感じて唇を重ねれば......。
「っふ......」
甘い声がぼくの耳をかすめた。
口の中に舌を入れて、赤ずきんくんの口内をグルグルかき回す。
「ん、っふぅ、んぁっ」
ボクの舌と赤ずきんくんの舌が絡まり合うたび、赤ずきんくんの口からは官能的な甘い声が聞こえてくるからたまらない。
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