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第12話

 なんて、美味しそうなんだろう。  でもまだダメ。  だって、もうひとつのイチゴさんを舐めてあげてないもん。  舐めていたイチゴさんから口を外したら、ちゅぱって音がした。  自分が思っていたよりもずっと、イチゴさんを吸ってたみたいだ。  さっきよりもツンと尖って、赤く色づいている。  もう一個のイチゴさんも同じように舐めてやる。  その間、さっきまで吸ったり舐めたりしていたイチゴさんを指で摘んだ。 「あ、ううっ......ろうっ、もっ、もうっ!!」  うん、ボクもね、もうすぐ限界だよ。  かわいい赤ずきんくんに刺激されちゃって、大きく膨れてるのがよくわかる。  だからボクは、もうひとつもすっかり同じように赤く尖ったイチゴさんから唇を外した。 「好きだよ」  もう一回、口づけをして、これからすることに同意を求めると、赤ずきんくんの腕がボクの後頭部により強く絡みついた。  それが同意のシルシだっていうことはよくわかる。  ……えへへ、嬉しいな。  ボクは、ほんわって笑ってしまった。  赤ずきんくんは目を大きく開けて、そんなボクを見つめる。  なんだろう?  どうしたのかな? 「赤ずきんくん?」 「なんでもねぇっ!!」  尋ねれば、赤ずきんくんはそっぽを向いてしまった。  それなのに、後頭部に絡みつく腕の強さは変わらない。  それに、さっきよりも顔が真っ赤だ。  もしかして、照れてるのかな?  かわいいなぁ~。  どこまでもそうやってボクの官能を刺激する赤ずきんくん。

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