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第14話
「やあっ、吸うなっ、ばか狼っ!! ああああああっ!!」
赤ずきんくんの果実を思いきり吸うと、口内に蜜が流れ込む。
喉の奥まで放たれて――。
ゴクン。
飲み込んだ蜜は、やっぱり苦くて生臭い。
でも、それが赤ずきんくんが放ったものなら、それも愛おしい。
赤ずきんくんの力が入っていた腰は、砕けたみたい。
ビクビクと小さくけいれんしている。
「あ、はっ、あふ......ばかぁ......飲む、なよっ、ううっ」
恥ずかしいのかもしれない。
赤ずきんくんの目には涙が溜まっていた。
いつも勝気な赤ずきんくん。
その彼をボクが泣かしてしまったんだと思えば、ちょっぴり罪悪感が生まれる。
「ごめんね、泣かすつもりなんてなかったんだ。ただ、赤ずきんくんは汚くないって、そう言いたかったんだ」
ボクは、下にいる大きな涙を溜めている赤ずきんくんの両目尻にキスを落とした。
「怒ってねぇよ......」
そう言って、項垂れるぼくの頭を撫でる赤ずきんくんの優しい手。
この手がすごく好き。
しばらくゴロゴロと喉を鳴らして赤ずきんくんの喉に鼻の頭を擦りつけていると、赤ずきんくんは身じろぎをしはじめた。
どうしたんだろう?
チラリと視線を上げる。
「来いよ、お前になら、俺を全部やれるから」
赤ずきんくんはそう言って、太腿をひらいた。
ああ、彼は、ボクが赤ずきんくんの全部を奪おうかどうしようかと躊躇 していたのに気づいてたんだ。
だって、だってね、初めてはとても痛いんだ。
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