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悪夢②
遠くでなんか音がする。
ぺちゃぺちゃっていう、水の音。
それと、誰かが言い争う声。
知ってる奴の声。
なんか、ムズムズする。
気持ちいいような擽ったいような。
違和感も強くて、さわさわと身体中を触られているような。
あれ?
俺今何されてんの?
ばっと目を開けた。
暗闇から一気に明るくなる。瞬きを何度もしてから今度はゆっくり瞼を開ける。焦点があってから始めて見たのは5人の男。
例の悪魔の三人衆と、会長と副会長だ。
何故囲まれているのか分からなくて、いや状況自体が飲み込めなくて、きょろきょろと辺りを見渡す。
首だけしか動かない。
手足は鎖で繋がれている。
疑問が頭に浮かぶ中、さらに俺は驚いた。
自分が下着はおろか何も着用していなかったことにだ。
全く持って意味が分からなくて、自然と涙が滲み出た。
この状況はなんだ。
なぜ俺は全裸で繋がれているんだ。
この5人は何をするつもりなんだ。
やっぱり実験か何か…。
ガタガタと身体が震えだす。
何故誰も喋らない。
誰かこの状況を説明してくれ。
少しでもいいから安心したいだけなんだ。
「震えているね。大丈夫だよ。」
「か…いちょ…。」
俺を見て微笑む会長。その笑みは今まで見たことのないくらい穏やかで楽しそうだ。
「柊…。」
「ああ、いいよ。続けて?」
副会長が俺のモノに顔を近づける。何をするつもりだ。なんて聞く前に副会長は俺のモノを咥え込んだ。そう、口に咥えたのだ。
「何して…ひっ…。」
またぺちゃぺちゃと音が響く。さっきの音はこれだったのだ。そして、下半身の違和感も。全部。なんでこんなことになっているんだ。
「なんで…。」
理由を問いただすための言葉は酷く震えていた。それでもなお、会長は笑い続けている。
「結城君、これは契約の儀式だ。君は今日から生徒会のモノになった。手始めに君のここに誓いのキスをしよう。」
トントンっと指で軽く叩かれたのは、尻の穴。ここって、つまり…。サーっと血の気が引いた。
「やだ、いやだ、やだ、やだ。そんなとこ、触るな。見るな。やだぁ。」
「あーあっ、泣いちゃった。楓君、あんまり結城君を虐めちゃダメじゃない。」
「そんなつもりはなかったけど。でも、仕方ないよ。今日は記念日だって決まっているんだ。結城君の処女をもらう、ね?」
処女?ってなんだ。
俺、男。
何、ちんこ取るのか?
そんなの、やだ。
「俺っ、俺は男…。ちんこ…取らないで。」
「うわぁ、かっわぁいい。あーあ。僕も今日ヤりたかったなぁ。ほらっ、今の言葉で僕のちんちんこんなになっちゃった。」
涙が溢れてよく見えない。ただ、早乙女の馬鹿でかいちんこの形だけは鮮明に目に映った。
「今日は楓君だけでしょ。仕方ないよ。初めてなのに5Pなんて酷すぎるしね。」
「もぉ、ユーキ君。早く、淫乱なメスに成り下がってよぉ。そしたら、永遠に飼ってあげるから。」
「やだ、やだ、やだ。」
全身を使って暴れても、繋がれた手足の枷はうんともすんとも言わない。
逃げなきゃ、逃げなきゃ。
「結城。」
会長に名前を呼ばれて、ピクリと身体が固まった。
「結城。大丈夫。君のここに僕のこれを挿れるだけだから。」
会長は笑って下半身を押し付けてくる。己の存在をこれまでかというくらい強調する。
「そんなの、入らない…。」
「大丈夫。最初は痛いかもしれないけど、優しくするから。大丈夫だよ?」
頭を横に振る。
大丈夫なはずない。
そんなの、人間の中に挿れるようなものではない。ましてや、男の、尻の穴に。
「菊臣、解してあげて。」
「ああ。」
副会長が、今度は俺の穴に指を突っ込んだ。突然入ってきた異物に身体が跳ねる。
「いやだ、やだやだ、やめろ、やめろよ。」
「さっき解したばっかりだから、たぶん指3本くらいなら直ぐに入るでしょ。」
「無理、やだ。やだやだ。触るなぁ…。」
「大丈夫だよ。さっき洗浄した時に、きちんと医者を呼んで正しく解してもらったから。それに、菊臣はこれでも器用なんだ。結城を傷つけたりしない。」
医者?
洗浄?
どういう…?
洗浄って、穴の?
まさか、まさかまさか。
「お、俺、俺。」
「汚物塗れになるの嫌でしょ?」
人前で、俺…。
「なんで、なんで、なんでなんでなんで?なんでこんなこと…。俺が何したってんだよ。こんな辱めうけなきゃいけないんだ。何をしたっていうんだよ。俺が、なんで…。」
「結城。僕たちは君を愛しているんだ。そうだね、君に罪があるというのなら、それは僕たちに出会ってしまったことだよ。」
愛?
そんなものこいつらが持ち合わせている筈がないだろう。そもそも、好きな奴にこんな行為するなんて異常だ。おかしい。
「きっと君は今、僕たちを異常者だと思っているのだろうね。でも、君は分かっているはずだ。君が僕たちにとって今までに出会ったことがない魅力的な人間だということを。」
違う。
それは違う。
こいつらは貧乏人と触れ合ったことがないからだ。俺みたいな貧乏で平凡な人間は五万といる。
俺を魅力的に見えるというのなら、それは…、こいつらが顔面も金も人望も、すべてを持ち合わせているからだ。
だから、俺じゃなくても良かったはずだ。俺じゃなくても…。
「結城じゃないとダメなんだ。愛してるよ、結城。」
ほぐし終えた孔はいつの間にか指が三本追加され、大きく広げられた孔に会長のモノを押しつけられた。
「ごめんね、結城。初めは痛いかもしれないけど、少しずつ慣れていくから。」
そして、会長のモノが俺の中にゆっくりと侵入した。イヤイヤと、首を何度も横に振った。手や足を力一杯動かした。でも、孔に会長のモノが入った途端、痛みと苦しみ、そして絶望感に打ち拉がれ、もう何も言えなくなった。
「ほらっ、全部入ったよ。」
そんな挿れられたところなんて見たくない。俺は顔を背け、目を瞑る。すると、痛みと違和感が大きかった腹の中と尻穴に衝撃が走った。
「なんでっ…。」
「動かないと、気持ちよくなれないよ。」
出し入れが始まった。
突かれ、抜かれ、それの繰り返し。
ただ、その行為がだんだんと違和感を感じなくなってきた頃。
俺に少しの快楽が走った。
「結城、今のところ気持ちよかったのかな?」
「ちがっ…。」
「そっか。ここかな。」
「ひぐっ…。」
一瞬の快感。
確かな快感。
受け入れたくない快感。
「やだ、やだよ。」
「ほらっ、気持ちいいでしょ。」
気持ちいいところを押しつけられる。もうだめ。
だめ、だめ。
認めたい、認めたくない、気持ちいい、気持ち良くない。
「ひゃあぁぁぁぁぁ。やめっ、頼むからぁ。気持ちっ、いいのやだ。出ない、出ない。触って、前、触って。」
「菊臣、触ってあげて。流石に初めから後ろでイくには難しいから。」
「はい。」
副会長にちんこを握られ、しこしこと上下に擦られる。後ろの快感と相まって、さらに気持ち良さが高まっていく。
「会長、乳首くらい触ってもいい?」
「えー、じゃあ僕は口がいい〜。」
「んなら俺は手だな。」
「あんまり無茶はさせたくないけど、仕方がないか。」
手足の枷を外し、体制を変える。
会長には尻の穴を犯され、
副会長は俺のちんこを、
曽根は乳首を弄り、
早乙女には唇を押し当てられて口内を侵される。
そして財前のちんこを無理やり握らされた。
もう、訳もわからず、頭は混乱している。
ただただ、無理やり押しつけられる快楽に俺は逆らうことが出来なかった。
10分後。
とうとう我慢の限界に来た俺はそのまま果てた。
その後の記憶は覚えていない。
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