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龍ヶ崎菊臣①
放課後、1時間目の授業担当に教えを乞うてから、生徒会室に向かった。
その後がまた面倒臭かった。
仕事そっちのけで昨日の情事について聞いてくる早乙女と曽根。
もう、うざいのなんの。
何も言わなかったら変な妄想を立てられ、俺は渋々話をした。
「まぁ、財君は優しいからねぇ。鬼畜ぷれぇはしなかったでしょぉ〜?」
「皐君は片思いの一途君だしね〜。」
2人揃って財前を揶揄い、俺をおちょくった。
悪魔三人衆。
二人だけでも強烈だ。
そんなこんなで、二人からの軽いセクハラを受けた俺は酷く疲れ切っていた。
だから、俺はその疲れを取るべく、大浴場へと向かった。
その大浴場には、先約がいた。
龍ヶ崎菊臣副会長。
がっしりとした身体つき。
細身ではない。
武道をしていそうな綺麗な筋肉のつき方。
否、この人は武道の達人と名高い。
警察や警備会社に勤める屈強な男達を育成する家元らしく、その系統の繋がりは強いという。
成金ではなく、古くからある格式高い御家だそうだ。
それは兎も角、本人は無口で固い。
正しく武士のような男で、俺も言葉を交わしたのは数回しかない。
表情筋が殆ど動かないこともあり、考えていることもよく分からない。ただ、会長とはそれなりに交流は深いようだ。
そんな男が目の前で風呂に入っている。
なんとも、まぁ、いづらいものだ。
Uターンしようと思ったが、流石に露骨過ぎるし。身体を洗って、副会長から少し離れたところに入浴した。
俺は一時期副会長に憧れの意識を持っていた。だって格好いいだろ。背高いし、がっしりとした男憧れの身体つき、そして武道の達人ときた。
無駄なことを一切嫌う副会長は、貧乏人の俺にも平等に接してくれた。憧れの的になるのは当たり前だ。
だから、あの日、副会長が俺のを咥えていたときの衝撃は今でも忘れない。
夢かと思ったんだ。
はぁ…きっとあれは会長に無理やり命令されたからだと思いたい。
ザバァンと水が跳ねる音が聞こえた。
なんだと横を見ると、副会長が真っ裸のまま突っ立っていた。
男らしい身体だ。
そして、いろいろと、勃ってはならぬ場所も勃ち上がっている。
「ひぃっ…。」
思わず声にはならぬ声が出てしまった。
「あの、副会長…?」
ざぶざぶと徐々に近づいてくる。
なんだこれ、怖い…。
なんかしたのか、俺は…。
「すまない、我慢が効かない。」
「へ?」
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