34 / 136

曽根柾斗⑥

初めて結城君と話したのはクラスのグループワークから。 あまりに普通の出会い方で、その時に何かを感じることはなかった。 俺が興味を持った理由は皐君が原因。いつも人に無関心の彼が、まるで小学生のように結城君にちょっかいを出していて、面白かったのだ。 それから皐君弄りの為に結城君に悪戯をした。 いつも飄々とする皐君が苛立ち、慌てる姿は見ていて愉快だった。 俺は結城君自体には興味はない。 生徒会の所有物にするのにも別段嫌悪感もなかったし。 ただ、時が経つにつれ、愛しさが増していくのは何故だろう。 彼があまりに俺たちの常識から逸脱しているからか。 でも、貧乏人ならそこら中に居る。 結城君の代理だって山ほどいる。 なのに、無防備なその姿を見て、金を持ち、整った顔の俺たちに媚びを売らない彼を見て、愛しい気持ちが込み上げてくる。 この気持ちの意味を俺はまだ分からない。 ベッドの上に寝させる。すやすやと眠る結城君の衣服を全部脱がせ、真っ裸になった結城君の写真を撮った。 「後で見せよっと。」 自分が犯されている写真を見た結城君はどんな反応をするだろう。顔を赤く染めて恥ずかしそうに顔を背けるだろうか。 いいや、きっと、顔を真っ赤に染めて怒鳴るのだ。 『なんてものを撮ってるんだ。ふざけるな。今すぐ消せ!!』 って。 でも、一言脅すと何も言えなくなって、そして悔しそうに唇を噛み締める。 ああ、いとも簡単に想像できる。 分かりやすい。 でも、それがいい。 そこが好きだ。 いまだ寝ている結城君を見てるとなんだかムラムラしてくる。 「ああ、俺、副会長みたいだ。」 意地悪したい。 いいだろうか。 しても。 結城君のヨダレを舐める。 そのまま唇に吸い付いた。 ぴちゃぴちゃといやらしい音が広がる。 「うぅん…。」 好奇心。 寝ている間にヤってたらどんな反応を見せるか。 まぁ、いいか。 好奇心に負けた瞬間、自分のモノを結城君に貫いた。 「あぐっ…。」 一瞬、眉を寄せたから起きたかと思った。でも、未だに寝息が聞こえる。そのままゆっくり中で動く。動く。そして、びくっと体が反応したのを確認した。 「ははは、感じてんだ。寝てるのに。起きてないのに。なにこれ、可愛い。」 パシャパシャと写真を撮る。いやらしく感じる結城君が画面に映し出されていく。頬を染め、喘ぐ姿がなんとも可愛い。 「ひぅっ…。あっ、あぅ、あんっ…。」 奥の方を再度つくと、結城君は目を覚ました。辺りを見回し、何が起きてるのか理解出来ていない状況。 「おはよう、結城君。」 笑って告げると、やっと自分の中に異物が挿入されていることに気がついた。そして、逃げようと体を捩る。 その姿がまたなんとも言えない愛らしさ。 今まで味わったことのない幸福。 涙を流しながら嫌々言う結城君を俺は夜が明けるまで、犯し続けた。

ともだちにシェアしよう!