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曽根柾斗⑥
初めて結城君と話したのはクラスのグループワークから。
あまりに普通の出会い方で、その時に何かを感じることはなかった。
俺が興味を持った理由は皐君が原因。いつも人に無関心の彼が、まるで小学生のように結城君にちょっかいを出していて、面白かったのだ。
それから皐君弄りの為に結城君に悪戯をした。
いつも飄々とする皐君が苛立ち、慌てる姿は見ていて愉快だった。
俺は結城君自体には興味はない。
生徒会の所有物にするのにも別段嫌悪感もなかったし。
ただ、時が経つにつれ、愛しさが増していくのは何故だろう。
彼があまりに俺たちの常識から逸脱しているからか。
でも、貧乏人ならそこら中に居る。
結城君の代理だって山ほどいる。
なのに、無防備なその姿を見て、金を持ち、整った顔の俺たちに媚びを売らない彼を見て、愛しい気持ちが込み上げてくる。
この気持ちの意味を俺はまだ分からない。
ベッドの上に寝させる。すやすやと眠る結城君の衣服を全部脱がせ、真っ裸になった結城君の写真を撮った。
「後で見せよっと。」
自分が犯されている写真を見た結城君はどんな反応をするだろう。顔を赤く染めて恥ずかしそうに顔を背けるだろうか。
いいや、きっと、顔を真っ赤に染めて怒鳴るのだ。
『なんてものを撮ってるんだ。ふざけるな。今すぐ消せ!!』
って。
でも、一言脅すと何も言えなくなって、そして悔しそうに唇を噛み締める。
ああ、いとも簡単に想像できる。
分かりやすい。
でも、それがいい。
そこが好きだ。
いまだ寝ている結城君を見てるとなんだかムラムラしてくる。
「ああ、俺、副会長みたいだ。」
意地悪したい。
いいだろうか。
しても。
結城君のヨダレを舐める。
そのまま唇に吸い付いた。
ぴちゃぴちゃといやらしい音が広がる。
「うぅん…。」
好奇心。
寝ている間にヤってたらどんな反応を見せるか。
まぁ、いいか。
好奇心に負けた瞬間、自分のモノを結城君に貫いた。
「あぐっ…。」
一瞬、眉を寄せたから起きたかと思った。でも、未だに寝息が聞こえる。そのままゆっくり中で動く。動く。そして、びくっと体が反応したのを確認した。
「ははは、感じてんだ。寝てるのに。起きてないのに。なにこれ、可愛い。」
パシャパシャと写真を撮る。いやらしく感じる結城君が画面に映し出されていく。頬を染め、喘ぐ姿がなんとも可愛い。
「ひぅっ…。あっ、あぅ、あんっ…。」
奥の方を再度つくと、結城君は目を覚ました。辺りを見回し、何が起きてるのか理解出来ていない状況。
「おはよう、結城君。」
笑って告げると、やっと自分の中に異物が挿入されていることに気がついた。そして、逃げようと体を捩る。
その姿がまたなんとも言えない愛らしさ。
今まで味わったことのない幸福。
涙を流しながら嫌々言う結城君を俺は夜が明けるまで、犯し続けた。
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