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思い出のあの日③
「で、どうしてこうなった。」
ベッドの上で押し倒された俺は呟いた。
数時間前ーー
皐が森田だったと気づき、謝罪をした。目的も果たしたことだし帰ろうと告げると、皐が送ると言ってきた。まぁ、帰る先は同じだ。せっかくだしとお願いした。
皐が当然のように呼んだリムジンに乗り込み、家路につく予定だった。なぜか連れてこられたのはホテルのレストランで、飯を食うぞと言われた。
ああ、確かここまでは楽しかったです。
昔の話に花を咲かせて、ブランコで遊んだよな、一回勢い良過ぎて一回転したよな、1週間くらいそのままブランコが一回転してる状態だったよなとか。
そんなたわいない話で盛り上がって、夜遅いし疲れたし運転手は帰ったから今日は泊まろうなんて話になったわけだ。
んで、いや、友達とお泊まり会的な感じで、まだ話し足りないななんて思って平気で同じ部屋に入ったのが悪かった。部屋についた瞬間にベッドに押し倒された。
「いやいや、待て待て。」
「ちょれぇーな。」
「それはもう認める。俺は単純でばかだ。でも、さっきまでこんな雰囲気じゃなかったじゃん。普通に楽しく駄弁ろうぜ的な雰囲気だったじゃん。なんで、副会長にしろ皐にしろ、告白してきたすぐ後に襲おうとするんだよ。」
「何言ってんだよ。性欲が溜まるからに決まってんだろ。」
「俺を性の捌け口にすんじゃない。」
「お前が告ってきた相手にすぐに隙を見せんのが悪りぃんだ。それに、もう遠慮はするつもりはない。お前が他の奴らに快楽堕ちさせられるくらいなら同じように快楽で沈めてやんよ。」
「いやいや、違うだろ。普通、あいつらが身体からなら、俺は気持ちから的なさぁ!他の奴らとは違う方法を取ろうよ!」
「自分が快楽に弱いの理解してその発言しろよ。」
「そんな快楽に弱くなんて…。」
皐は大きなため息をついて目を細めた。
「じゃあ、分からせてやるよ。」
「んっ!」
深いキス。
舌と舌が絡む。
息を吸う隙すら与えられない。
「んっむ、ひゃう、んぅぅぅぅ!」
「キスだけでこんなに勃たせて、おらっ!どこが快楽に弱くないって?」
ズボン越しに勃ち上がった俺のモノに触れてくる。唾液でだらだらの口からまたいやらしい声が鳴る。
ズボンのチャックが下ろされ、直で触れられた時、軽くイきかけた。ただ、それじゃあ物足りないと後ろの穴もヒクヒクと動く。
期待している。
ああ、そうだ。
快楽に弱いよ。
何度も何度も認めてきては否定した。もう、そろそろ自分が快楽に弱いこと認めないといけない。
「結城、んな顔したってやらねーぞ。ほら、口動かして、欲しいって言え。」
「欲しい。俺、気持ちいいの好きなんだ。今度はちゃんと認めるから、もう否定しないから、皐のおちんちんちょうだい。」
「はっ、んと、ムカつくな。我慢なんてしてる場合じゃなかった。まさかここまであいつらに落とされてるとはな。」
ズボンを引き下ろされ、尻穴に指を突っ込まれる。ひたりと垂れるローションにじゅぶじゅぶと音がたてながら、緩められて行く。
簡単に2本3本と指の数が増えていき、中がとろとろに柔らかくなった。なおもヒクヒクと動く。早く欲しいと言うかのように、勝手に尻穴が開く。
「皐…。」
「結城、こっち見ろ。お前の淫乱マンコに挿れてやるのはこの俺だ。よく覚えてろよ。」
目の前に皐の顔がいっぱいに映る。昔に比べて勇ましくなった顔つき。幼い頃も確かにイケメンの部類だったその顔は今になってさらに磨きがかかっていた。
「んっ!ひゃあ!」
響いた声。開かれた尻穴にぬっぷりとちんこが挿入された。確かに欲していた大きく太いモノに、快感を拾わずにはいられない。
「ゔっ、あっ!んん!ひゃぁ!やだっ、そこ突かないで。気持ちいいとこだから。」
あまりの快感。確かに触れたそこは、今まで感じたことのない未知の領域。
「そこっ!だめっ!突いたら、イっちゃ…ひっ…!」
鈴口からビュルビュルと精液が飛び出した。訳の分からない、突然の快楽に驚く。目がチカチカする。
「お前、まだ前立腺の開発されてなかったのか。曽根あたりがすでに開発してるかと思ってたが…。」
「ぜん…?」
「お前の1番イイとこだよ。」
「あっ!だめ!また、イッたばっか!」
奥にあるコリコリとした部分。
感じたことのないほどの快楽だった。
「皐!さつき…。もう…、やめて…。もう、気持ち良すぎて死んじゃう。死んじゃうから。」
体力が持たない。疲れて、意識飛びそう…。
「ちっ、仕方ねぇな。おらっ、イけ!」
「んぅ!ぁあぁぁぁぁぁぁあああああああ!」
気を失う直前、優しく笑う皐が見えた気がした。
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