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「手加減なし?」※

「――――……ええ加減、慣れたら? 気持ちええ事」 「……そんなの、無理……」 「――――……ほしたら今日、めいっぱい気持ちようしたる。いっこも焦らしたりせえへんから。まあいつもは反応可愛えからしとるんやけど……もう、全部おかしくなれば、ええわ。……手加減せえへんから、付き合えや」 「……っ……そんなの、絶対やだ」  ものすごい、怖いこと、言った。今。こいつ。  なに。手加減しないって、どうゆうこと?  いつも、あれで、手加減されてんの、オレ。    押しのけようとしてる手を、啓介が、難なく抑えた。 「……いつも言うとるけど、やめろとか嫌だ、やなくて、気持ちいいて言えや。その方が、絶対気持ちええから」  ほんと、やだ。  ただでさえ、今日、体、ゾクゾクしておかしいのに……。 「っ絶対やだ」  抑えられた手を、しつこく、啓介の邪魔をしようともがいていたら。 「ったくもー お前はほんま……――――……あ。」 「え?」  何か、思いついたみたいな啓介が。  何を考えてるのか分からなくて。 「ちょっと変わったこと、しよか……」  くす、と笑われて。  思い切り、眉をひそめてしまう。  腕を取られて、背を支えられて、啓介に、起き上がらされる。  オレの服に手をかけると、めくりあげてきた。頭を通されて脱がされるんだと、思ったら、そのまま後ろに回された。  不思議に思ってる間に、その服で、後ろ手に括られてしまった。 「え?」 「これ、とれる?」 「……っ……っ」  簡単な拘束なはずなのに、解けない。 「思うたより取れそうにないな。よし。このまましてみよ」 「っふざけん――――……」 「も、黙れや……」  くす、と笑った啓介に、唇をふさがれる。  舌が絡められて。口の中、全部、なめられてる、みたいな――――……。  文句をすべて、塞がれる。 「ん、ふっ……」  いつもなら啓介のどこかにつかまるのに。それもできず、括られたまま、ぎゅ、と握りしめる。 「……ッン……」  啓介と向かいあうように座らされたまま、めちゃくちゃキスされてるオレに、啓介がやんわりと触る。髪の毛や、頬や首筋を、いたずらに触れて、指でなぞる。  手が後ろなので、胸が開かれてるみたいになってて。 「――――……っあっ……」  乳首に舌が這って、びく、と顎が反る。倒れそうになった背中を、啓介の手が支えて抱きとめる。 「や……んん、」  舌で転がすみたいに刺激されて。片方は指で捏ねられる。  退きたいけれど、それもできず。後ろで括られているから、まるで自分から胸を突き出してるみたいな姿勢に、恥ずかしすぎて、首を振る。 「……や、だっ……」 「やだ言うなて言うたやろ……?」 「……やだ、ってば……っ」  啓介の手がズボンの中に入って、いきなり引きずり出されて。ゆっくりと、扱かれて、息を詰める。 「……や……ん……っ」  少しずつ、熱を持っていくその先端を、指の腹でぐり、と撫でられてのけ反る。 全身が、かあっと、熱くなる。 「……っあ……」  胸に擦られた舌の動きに、快感が走る。  きつく吸われて、びく、と体が大きく震える。  啓介の手は、容赦がない。手加減しないでちゃんと抱く、なんて言葉が、思い出されて、めまいがしそう。  啓介がまた、唇にキスしてきた。  熱い舌が捩じりこまれて、呼吸ごと、何もかも奪われてく気がする。 「……ん、ぅ……っ…… ふ……あっ……」  激しいキスに朦朧としてくる。  同時に、弄られている下半身から、ぐちゅ、と音が聞こえる。 「……んん……ふっ……」  噛まれた舌から、びりびりした快感が腰を走る。 「……や……っ……」  腰を退いて、愛撫から逃げようとすると、腰を大きな手で掴まれた。  キスをやめた啓介が急に降りていって。  何?と、上擦る声で必死に言って、下に視線を向けると。  啓介が、オレのそれを、口に含んだ。 「……っ ……ゃ!」  ――――……これ、嫌だって、言ってるのに……っ。  恥ずかしすぎて。快感が、強すぎて。 「――――……や……っ」  ぶる、と全身が震えて、涙が、知らず零れ落ちた。  感覚が、強すぎて、一瞬で、頭が真っ白になる。

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