82 / 244

「なんかすき」※

「――――……っん……あっ……」  だめだもう。あたま、真っ白になる。  ……これ以上気持ちのいい事なんか、もう無い気がする。 「まさみ……」  脚を大きく割られて、ずる、と抜かれる。  ぞく、と震えが走って。 「や……なんで、抜……」 「ゆっくり、する」  言いながら、啓介は殊更ゆっくりと、中に押し入ってくる。 「う…… っ…… んっ……」 「……どっちが好き?雅己」  言いながら、またゆっくり、ギリギリまで抜かれる。 「……ゆっくりすんのと――――……めちゃくちゃされんの」 「……ゆっくり……」  少し考えて、そう答えたら。  啓介は、上がった息の中で、くす、と笑った。 「りょーかい」 「……っん……っ……」  しばらく、すごくゆっくり、動かれる。 「――――……は……っ……ぁ……」  ……めちゃくちゃ――――……気持ちいい。  ……いいんだ、けど。   「っ……これ……きもち、い、けど……」 「――――……ん?」 「……イ、けない……かも……」 「……そおやろな……」  ふ、と笑う啓介。 「ええやん――――……ずっとつながってられるし」 「……んんっ……」  何度も何度も、ゆっくりと、突き上げられると。  体の奥から、めちゃくちゃじんわり、熱くなってく、みたいで。 「……はは。ゆっくり抜こうとすると、雅己ん中、嫌がるみたいやな」 「……っ……」 「……中にずっといてほしい?」 「……っ……っ」  何言ってんだよ、バカ啓介っ……!  ゆっくりとした動きで、奥まで突かれて。 「――――……っ……も、いい……」 「ん……?」 「……も、めちゃくちゃ……して……」  何を口にしてんだオレ。  ――――……っ……ああ、でも。  もう、ゆっくり、耐えられないし……っ。 「ええよ……」  クスクス笑う啓介。  急に激しく突き上げられて、啓介の下で、びくん、と反った。 「……っあ……――――…… け、すけ……っ……」  激しさに無意識にずりあがった腰を引き戻されて、突き上げられる。  激しい律動に、気が遠くなっていく。  啓介が、急に中から抜いて――――……オレのとあわせた。  その後、多分、一緒に、昇りつめた。  「……――――……あ……っ……」  はあ、と息をはいた唇に、啓介の唇が重なって。  また息ができない位キスされて。  苦しくて、少し唇を離した。  「……啓介……」 「ん?」 「――――……なんで、外……?」 「……中で勝手に出すわけにはいかんやろ。聞いてる余裕なかったし」 「――――……」  ……そういうとこ、だよなあ。  お前のそーいうとこ、なんか、好き。  オレが中でいいよって言ったんだから、良かったのに。  なんて思っていたのだけど。  恥ずかしいから言えない。  黙って、抱き締められていたら。  急に、ふわふわと、あくびが漏れてきた。 「……ねむ……」  思わず呟くと、啓介がクス、と笑う。

ともだちにシェアしよう!