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「なんかすき」※

「――――……っん……あっ……」  だめだもう。あたま、真っ白になる。  ……これ以上気持ちのいい事なんか、もう無い気がする。 「まさみ……」  脚を大きく割られて、ずる、と抜かれる。  ぞく、と震えが走って。 「や……なんで、抜……」 「ゆっくり、する」  言いながら、啓介は殊更ゆっくりと、中に押し入ってくる。 「う…… っ…… んっ……」 「……どっちが好き?雅己」  言いながら、またゆっくり、ギリギリまで抜かれる。 「……ゆっくりすんのと――――……めちゃくちゃされんの」 「……ゆっくり……」  少し考えて、そう答えたら。  啓介は、上がった息の中で、くす、と笑った。 「りょーかい」 「……っん……っ……」  しばらく、すごくゆっくり、動かれる。 「――――……は……っ……ぁ……」  ……めちゃくちゃ――――……気持ちいい。  ……いいんだ、けど。   「っ……これ……きもち、い、けど……」 「――――……ん?」 「……イ、けない……かも……」 「……そおやろな……」  ふ、と笑う啓介。 「ええやん――――……ずっとつながってられるし」 「……んんっ……」  何度も何度も、ゆっくりと、突き上げられると。  体の奥から、めちゃくちゃじんわり、熱くなってく、みたいで。 「……はは。ゆっくり抜こうとすると、雅己ん中、嫌がるみたいやな」 「……っ……」 「……中にずっといてほしい?」 「……っ……っ」  何言ってんだよ、バカ啓介っ……!  ゆっくりとした動きで、奥まで突かれて。 「――――……っ……も、いい……」 「ん……?」 「……も、めちゃくちゃ……して……」  何を口にしてんだオレ。  ――――……っ……ああ、でも。  もう、ゆっくり、耐えられないし……っ。 「ええよ……」  クスクス笑う啓介。  急に激しく突き上げられて、啓介の下で、びくん、と反った。 「……っあ……――――…… け、すけ……っ……」  激しさに無意識にずりあがった腰を引き戻されて、突き上げられる。  激しい律動に、気が遠くなっていく。  啓介が、急に中から抜いて――――……オレのとあわせた。  その後、多分、一緒に、昇りつめた。  「……――――……あ……っ……」  はあ、と息をはいた唇に、啓介の唇が重なって。  また息ができない位キスされて。  苦しくて、少し唇を離した。  「……啓介……」 「ん?」 「――――……なんで、外……?」 「……中で勝手に出すわけにはいかんやろ。聞いてる余裕なかったし」 「――――……」  ……そういうとこ、だよなあ。  お前のそーいうとこ、なんか、好き。  オレが中でいいよって言ったんだから、良かったのに。  なんて思っていたのだけど。  恥ずかしいから言えない。  黙って、抱き締められていたら。  急に、ふわふわと、あくびが漏れてきた。 「……ねむ……」  思わず呟くと、啓介がクス、と笑う。

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