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「好き、かも」※

 胸から、手が離れて、すっかり熱くなってるそこを、いきなりきつく、扱かれて。なんかもういっぱいいっぱいで。 「……っ……ん、ぁっ……」  ……うー、なんだこれ。  始めてちょっとなのに。  なにオレ、こんな、ヤバいことになってんの……。 「――――……は、……っん…ん、……」  あっという間に達して。息も絶え絶えなのに、オレ。  立たされて、壁に、向かされて。  啓介が、バスルームに置いてあった何かを手に取って。すぐにそれが、後ろに垂らされて。  少しだけ、振り返ったら、啓介は自分のにも、それ、垂らしてて。  なんかもう、すぐ、されちゃうんだと、思ったら――――……。  心臓が、どく、と大きく震えて。息が、できなくなる。 「辛かったら、言うて」 「――――……っ」  言われて、あてがわれたそれが、中に入ってくる。  熱くて。ゾクゾクする。  ……すぐ激しくなるけど。  信じられない、位。  こんな、あっという間に、こんな風にされても。  気持ち良いとか。信じられない。  辛かったら言うて、とか、啓介、言ってたけど。  ――――……気持ち良すぎて、辛い。 「……っあ……ンっ――――……ん、ん……ッ」  ダメだ。声も。何も、抑えられない。 「雅己……」  いつもより、なんか余裕のない感じの啓介。   「声、出してええよ?――――……誰にも、聞こえへんから」 「…………っっ」  違うし。  …………だって、啓介に聞こえるじゃんか!!  オレがいっつも声我慢するのは、あんまりみっともないの、お前に、聞かせたくないから、だしっっ。  言ってる内容が、全然、違う…………!!  ――――……て。そんなのを言葉にする余裕もなく。   「……っん、あ……ッ……!……」  突き上げられて、ゾクッとしたものが、背筋を走る。   壁についてた手から力が抜けて、上半身、壁にもたれかかるみたいにしてたら。一度抜かれて、背を壁に押し付けられた。 「――――……抱き付いてな?」 「っ……」  ぎゅう、と腕を回して、啓介にしがみつく。  深く奥、入れられて、声が、上がる。 「……ん、あ……っあ……っ」  啓介の息が荒いっていうだけでも――――……なんか、体の熱があがって。  もう、ゾクゾクして、だめで。 「……ひ、ぁ……っ」  またいっちゃったのに。  そのまま動かれて。――――……もう無理。 「……ん、んん……っ……あっ……けい……っ」  なんかもう。体、ビクビクしっぱなしで。辛い。 「――――……啓介…………け、すけ……」  名前を呼んでいたら。  ふ、と啓介がオレを見て、瞳を細めた。 「――――……ほんま。可愛ぇな」  啓介がぐい、とオレを抱き込むようにして、深く唇を重ねた。 「……っん……」  至近距離の啓介を見つめる。  キスも、中も。激しくて。  涙が滲むけど。  じっと、見つめていたら。  気づいた啓介に見つめ返される。 「まさみ?」 「――――……けいすけ……」  ぎゅ、と抱き付く。 「……こう、してるの…… 好き、かも……」  啓介は、オレを見つめて。  すり、と頬を撫でる。 「かも、はいらん……」  言いながらも、優しく笑んで。また唇が重なってくる。

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