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風邪(かなたくんの過去あり)

時間軸的にはオナ……ホ?のあとです かなたくんの過去長くなりました 辛いっていうか怖い 閲覧は自己責任でお願いします 共依存って最高ですね ​─────── ピピピピッ、ピピピピッ、ピッ 目覚まし時計を止め体を起こす ……? あれ、なんか体がだるい? ……今日の朝食は幹人作る日だしもう一回寝ようかな…… 「,……かーなーたー、朝だよー」 「……!……ごめん、二度寝してた」 「珍しいね 朝ごはん出来てるよ」 ほらいくよーと幹人が体を起こしてくれる 「……ごめん幹人、今日おれ、あとでご飯食べるよ」 「どうしたの、体調悪い?」 「ううん、大丈夫 ちょっと先に小説書きたくて 今やらないと忘れそうだし」 「…………わかった ご飯ラップしておくから」 「ごめん、ありがとう」 幹人がパタン……と扉を閉めて出ていく 立ち上がりイスに座る なぜだか頭がほわほわしている パソコンを開いてはみるけれどやる気がでない (やっぱり疲れがたまってるのかな) バタバタバタッ ドンッ、ガチャッ 「ごめんかなた、今日朝早く出なきゃいけないの忘れてた! 洗濯お願いしてもいい!?」 「……いいよ、頑張ってね 行ってらっしゃい」 「行ってきます!」 すごい勢いで幹人が出ていくのを見送る 重い腰を上げてリビングへと向かう テーブルの上に幹人が作ってくれたご飯がある いつも通り美味しそうだけど……食欲が湧かない あとでにしようと先に洗濯物を回す そしてソファに腰かける ……これだけなのにすっごく疲れた えーっとこのあとは掃除機かけて…… ダメだ眠い、少し、横になろう…… 『不良の事故とはいえ……』『ご両親が……』 『まだ小さいのに……』『まだ五歳だと……』『……誰が引き取るんですか、あの子』 『うちは無理だぞ』『引き取りたくないわ』 『施設にでも』『世間になんと言われるか』 おかあさんとおとうさんはどこにいったの? なんでみんなないてるの? なんでかなたのことみてこわいかおするの? おかあさん、おとうさんどこにいるの? 『……初めましてかなたくん 今日から一緒に暮らすことになった✕✕です ……よろしくね』 おじさんだあれ? おかあさんとおとうさんは? 『……お父さんとお母さんはおそらにいるよ』 ……おそら? おじさんとてをつなぐ しらないおうちにはいる かなたのおうちじゃない ここはどこ?なんでおうちにかえらないの? こわくてこわくてないてしまう おじさんにかえりたいっていおうとしたら 『……あなたが面倒見てよ、私はイヤよ』 『仕方ないだろ押し付けられたんだから ……小学校に入るまでだ その後はーーのばあさんが引き取ってくれる、それまでの辛抱だ』 『はぁ……せめて笑えばいいのに 泣いてばかりで可愛げもない』 おじさんもおばさんもおこってる? わらわないとだめなの? かなたはどうすればいいの…… 『……初めましてかなたくん、ーーです これからよろしくね』 う、うん!よろしくおねがいします! 『まぁ、礼儀正しい子 かなたくんはいい子ね 笑ったお顔もかわいいわ』 いいこ ほめられた おばさん、かなたもおてつだいします! 『あらあら、かなたくんはいい子ね うちの子たちはしてくれなかったのに』 また褒めてもらえた ーーのおかあさん、ぼくがご飯作りますよ たまにはゆっくりしててください 『……ほんとにかなたくんはいい子ね 息子たちが家を出ていってから寂しかったけどかなたくんがいたら寂しくないわ』 ぼくもーーのおかあさんといるの楽しいです 『いつもニコニコしててとってもいい子 この歳でもう一人息子ができたみたい』 嬉しかった ーーさんとの暮らしは楽しかった この生活がずっと続くと思っていた ……小学校の卒業式の日、ーーさんは帰らぬ人となった 心不全 あまりにも突然すぎる死だった 『あの子、昔両親二人亡くしてた……』 『次は誰が引き取るんだ』『不吉な子……』 『あいつ、笑ってないか……?』 『気味が悪い……』『何を考えているんだ』 『お前のせいでおふくろは死んだんだ! こんな時ですらヘラヘラ笑いやがって!』 ……泣いてもいいなら泣きたい けれど泣いたら怒られるから ……どうすればいいのかわからない そのあとも色んな家を転々とした どこでも笑っていい子であるように努めた そしたら褒められるから、喜ばれるから ……気味が悪いと言われても笑った いい子だねと言われ笑った お菓子をもらっても笑った 風邪をひいても笑った ゴミを食べさせられても笑った ご飯がもらえなくても笑った 殴られても笑った 笑えば笑っていれば笑みを絶やさずにいれば ……褒められいい子だと言ってもらえるんだから バキッ ……え、なんで、なぐれた ……!そうだ笑え、笑わないと…… 『……いつもヘラヘラ笑ってて気味わりぃんだよ、なにが面白い 気持ちわりぃんだよ!』 ぼく、は………… ふっと意識が浮上する ……あれ?……ここ、おれの部屋? おれ、ソファで寝てたはずなのになんで 「あ、かなた起きた?」 「……みきと?」 「かなた風邪ひいてたんだよ ごめん、気づかなくて」 お水飲む?と幹人に差し出された水を素直に飲む 「おかゆかうどんか食べれそう?」 「……ごめん、今はいいや もう大丈夫だから 風邪うつるといけないから幹人早く部屋から出た方がいいよ」 へらっと笑いかける 幹人は何も言わずにじっとおれを見つめる 視線に耐えられず頭まで布団をかぶり寝転ぶ 「……おれ、もう寝るから」 「じゃあ寝るまで一緒にいる ……誤魔化そうとしても無駄だからね」 ……幹人はいつだってそうだ いつだって無理やりで すっごい不器用で ……おれのことをわかってくれる ほんとは寂しくて怖くて仕方ないけれど言えなくて笑って誤魔化しても ……幹人は何も言わずにいてくれる 「…………」 「はい、タオルとティッシュ 横においとくから」 「………………」 「……寝ても一緒にいるよ ……おやすみ」 「おやずみ……」

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