「よかった熱下がってる 今日一日休んだら大丈夫そうかな かなた、ご飯食べれそう？」 「……だいじょうぶ」 「んー……鼻声だし一応おかゆにしようか」 用意してくるね、と立ち去ろうとする幹人の服を両手で掴む 「……どうしたの？」 下から覗き込むように幹人を見る 「…………ぎょうでかけるの？」 「今日？今日は講義ないから…… ああ、でも課題の資料欲しいから図書館行きたいかなになになに！？」 「…………」 「びっくりした…… どうしたのかなた、急にくっついてきて 動けないんだけど」 「みぎど……」 「なぁに？」 「ぎょういっじょにねで」 「分かってるよ、一緒に寝よう」 「ずっどいっじょにいで、やだ」 そう言いながら幹人の肩に顔を埋め、ぐりぐりと擦り付ける 「うわっかわっ…… ……分かった、分かったから ほらご飯行くよおいで」 幹人がお姫様抱っこするようにおれを抱き上げる おれは幹人の首に腕を回し肩に頭を乗せる 離れないように離さないようにぎゅっと力を込める ……今度こそいなくならないでね