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四日目

その後おれは泣きつかれてそのまま眠りに落ちた 「かなた、おはよ、ってどうしたのその目?! 真っ赤になってるじゃんか! とりあえず氷持ってこないと」 慌てて出ていこうとする幹人に後ろから抱きつく 「かなた? どうしたの?痛い?」 「……」 今までならこんなふうに抱きつけば殴られていただろうしそもそもしようとさえ思わない 幹人は何も言わずにただされるがままになっている 「幹人」 「……どうしたの」 「しばらくこのままでいさせて」 幹人がくるりと振り返り何も言わずにおれの頭を撫でてくれる とんっと幹人の肩に頭をあずける 撫でてくれる手も幹人の体温も全部が心地いい また涙が溢れ出てくる 心配そうに幹人が声をかけてくる 優しく抱きしめられる もういなくらないように、離れることがないように力を込め抱きつき返す

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