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木村勝編7-3 ※焦らし

「変わったな、お前は」  神嶽はわざとらしく、呆れたように呟く。 「な、なにが……」 「もうお前の直腸は俺のチンポの形を覚えている。お前はとっくに俺に変えられているんだ」 「変わ……そっ……そんなの、嘘だっ!」 (うぅっ……でも、確かに……前はマジでキツかったけど……今はそうでもない……だんだん痛くなくなってきてる……。プラグもちょっとずつでかくなってきてるし……俺……本当にあんなとこ拡張されてるのかよっ……)  心では現状を認めつつあるのに、素直でない勝の胸板に神嶽の手が伸びる。  浅いところでゆったりと腰をグラインドさせながら、突起を力強く捻り上げると、勝の顔が狂おしいまでの官能に歪んだ。 「んっぐぐぅうううッ!? ち、ちち乳首ィッうひぃっ!?」 「こうして痛みを与えても大して苦しまないどころか俺のチンポをきつく食い締め深く快感を貪ろうとしている」 (む、貪ろうとなんかしてねぇっ! なのに……あぁっ……乳首が……熱い……学園長に痛くされながらチンコで掻き回されると、なんか……たまんねぇ気分になって……っ。初めは痛いだけだったのに、なんでなんだよっ……?)  もう勝も気付かぬうちに神嶽のペニスを追ってじりじりと尻が動いてる。大きなものを奥深くまで包み込みたくて肉襞がざわめく。勝は我慢強い方ではないから、快楽に溺れる自分を隠しようがない。  神嶽は勝を再び責めるため、強く腰を打ちつけた。 「ああっ!? おっ、おぉおおっ! んぎぃっ……!?」 (チンコきたっ!? あぁっ、すげぇっ、なんだこれっ! 焦らされた腹の内側ゴリゴリ擦られんのきもちいっ……!?)  間を置いて再開された動きに、勝の官能はまた高まっていく。  張り出したエラで腸粘膜を容赦なく掻きむしられ、前立腺に先端をグリッ、グリッと押し付けるようにほじり抜かれ、勝はどうにか身体を捩らせてその弱点部分への刺激を逃がそうとする。  しかし神嶽に押さえ付けられて、むしろダイレクトに味わうことになってしまう。 「おお、おほっ……くひぃ……! そ、そこ、そこ……やめて……くれぇっ!」 「ここが感じるのだな」 「ヒイィッ! あおぉォオッ……違うっ……違うんだって、そこは、や、やめろ、って……言ってる……のにいぃぃっ……! お、俺のことなんてどうでもいいがらぁっ、は、早く……イッでぐれよおおぉ……終わりにぃっ……」 (学園長っ、ぜ、絶対わかってやってる……! もうっ……何でもいいから早くイケってんだ……! そうじゃなきゃ……俺……俺ぇっ……!) 「早く終わらせなければ……どうなる」 「っ……んん、ぐ……うぅ……」  勝がハッと口を噤んだ。 (わ、わからない……でも、こんな風に無理やり気持ち良いの続けられたら……俺、どうにかなっちまいそうで……怖い……) 「お前が何を怖れているのか当ててやろうか。このまま俺のチンポで腹の中を掻き混ぜ続けられると、気持ちが良すぎてどうにかなってしまいそうなのだろう」 「え…………」 (なんで……俺の考えてること……)  胸の内を見透かされてばかりの勝の肌がぞわぞわと粟立つ。  毎日休みなく拡張器具に苛まれ、神嶽にしつこく掘り抜かれ、勝が何度絶頂していてもお構いなしの強引な性交を強いられる日々。  勝の身体はもう肛門責めに慣れているどころか、前の刺激だけでは満足できないまでに作り変えられていた。  このままでは堕ちてしまいそうなことくらい、勝ももうわかっている。  だが、簡単に屈服してしまうほど彼は強くはなかった。弱さを認め、全てを投げ出すことほど今の勝にとって怖いものはない。 「……あぁっ……で、でも……お、俺のせい、じゃあっ……」 「自分のせいではない。あくまで俺のせい、か」 「……そ、そうだ……あんたがっ……あんたが俺を脅してっ……! 俺の尻何度も馬鹿みてぇに弄り回しやがるからっ! かっ、身体がっ……混乱してるだけだ……っ!」  またも逃げに走る勝を追い詰めるように腰を引き、腸壁を削り取るかの如き勢いで一気に根元まで押し込む。 「ぐっ、あうぅうううッ!?」  そうして、今度は両乳首に爪を立てながら深く打ち込む。痛みと紙一重の強烈な快感に勝は頭を振って身悶えた。 「いいや、お前のせいだ。お前は男に犯されて何度も気をやる卑しいマゾ犬だ。お前などただ本性を認めるのが怖いだけの哀れな男に過ぎない」  真っ向からの否定の言葉に、勝は目を剥いた。虐げられたくない一心の勝の薄っぺらいプライドを深く抉る。 「ちっ……違、う……俺は絶対に、マゾなんかじゃないっ!」 「なら、何故こうも感じている。初めはあれほど痛がり苦しんだというのに、二回目で立派に射精し、そして今ではチンポが欲しくて自ら急かす始末。もう言い訳はきかないぞ」 「そんなの──! そ、そんなの、はぁっ……わ、わかんねぇ……自分でもっ、もうわかんねぇんだから仕方ねぇだろぉっ……!!」  感じてしまうことに理由などない。本当にM性を秘めていたのかもしれないし、そうでないのかもしれない。勝の言うように、脳を騙して苦痛を和らげようとする人間の防衛本能とも言える。  だが、神嶽に責められるたび、勝の思考は混乱しぐちゃぐちゃになりそうになる。  神嶽の言葉はいつも、理性のその隙間に、彼の弱い部分に入り込んでくるのだ。 「ひぃいいっ! おあっ、激し、すぎるっ……! いぃぃい、いきそっ……!? ンッ、んうぅぅっ、くふぅっ……!」  ひときわ激しい腰使いがバチバチと勝の尻を打つ。勝はギリッと歯を食いしばって絶頂を覚悟した。 「……ぅううっ……?」  しかしその波がくる直前で、神嶽は勝の中から全て引き抜いてしまった。  あと一歩というところで再び焦らされ、勝はもう泣きそうになっている。

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