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木村勝編7-5 ※焦らし、異物挿入

 逸る気持ちに耐え切れず、勝は遂に口を開いた。 「ち……ち……ち、ち、チンコ……あぁっチンコ……」 「聞こえないぞ」 「ち、チンコおぉぉぉおおおお!! 学園長の長くてぶっといチンコで俺のケツマンズコバコして最後までイカせてほしいんだよおぉぉっ! も、もうこれでいいだろっ、なぁっ、言っただろぉっ!?」  脅迫者のペニスを自ら求めて叫んでしまうという猛烈な羞恥に震えながら、勝は媚びるような目で神嶽を仰ぐ。 「……そうか。お前の気持ちはよくわかった。だがチンポはもう終わりだと言ったはずだ。お前が早くねだらないものだから、俺もすっかり興が削がれてしまったしな」 「えっ……ぁ、あ……そんな……じゃあ……俺……っ」 「しかし、確かにそのままにしておくのは酷だ。……そうだな」  辺りをゆっくり見回した神嶽が何やら持ってきたかと思うと、それを見た勝の目がギョッと開かれ戦慄した。  神嶽の手に握られていたのは、野球にはなくてはならない道具。硬式の金属バットであった。  幼い頃から見慣れたものであるのに、勝には彼が持っていると凶器のようにしか見えない。遂に彼もわかりやすい暴力を振るうつもりなのではないかと、勝は本能的な恐怖に竦んだ。  しかし神嶽は持ち手をひっくり返し、勝の脚を押さえ付けると挿入を待ち望んでいるアナルにグリップエンドの先端部分をあてがった。 「代わりにこれでイカせてやろう。お前は玩具のように使われても感じる浅ましい男だとわからせてやる」 (あぁぁぁっ学園長にバット押し付けられてるっ!? ま、まさか……まさかまさかぁッ……!?) 「む……りだ……そんなの、むっ」  勝が言い終わらない内に、神嶽は柔らかくなっているそこに力を込めた。 「ひッ、ぁ……ぐ……は、入らな、いぃぃっ! やめろ、入らないっ……入んねぇってばあああああっ!」 「何を言っている。容易く呑み込んでいるじゃないか」 「お、おぉォッ……!?」  先端の太い部分で開かれると、後はもう簡単に入っていってしまう。直腸の限界まで挿入された異物で脅すようにグッと押され、勝が苦悶に呻いた。  ともすればそれで更に深く、内蔵まで貫かれてしまうのではないかという神嶽の手つき。無機的でもそれ用に作られているプラグと違い、硬く冷たい金属の感触。  勝は言いようのない恐怖と圧迫感に唇がわなわなと震える。 「う、嘘だ……あ、あんなのが、入って……ひいぃぃぃ……」 「怖いのは今のうちだ。……そら」  神嶽がバットを動かし始めると、ギリギリまで高められた官能をすぐに呼び覚ます。  捻りを加えながら掘っていると、勝は唇をきつく噛み締めては、我慢できずに悦楽の声を漏らす。 「んおっ、お、おぉッ……! う、動か、すなぁっ……!」 (し、尻ィッ……! 玩具みたいにされてっ……うひぃいいいっ! き、きもちいいっ……!? こ、こんな……こんなのでイカされたら、俺っ、もう戻れなくなるっ……!) 「ほらどうした、我慢せず盛大にアクメ顔を晒せばいい。お前はもう戻れないところまで来ている」 (なんでだよぉおっ!? どうして、学園長は、こんなに俺の考えてること当ててっ……俺、戻れない……そんなのは……嫌だっ……でも……) 「はっ、ハァッ、それえぇっ……もう駄目……あ、あぁ、あ……」  勝の顔がとろけ、嬌声が途切れ途切れになっていく。 「い……ぐ……ウゥッ──イグゥッ……!!」  歯を食いしばり、括約筋がギュウッとバットを締め付け、背を反らせて激しいオーガズムを味わう。  全身を汗でびしょびしょにしながら、勝は今までにない恍惚とした表情を浮かべた。 「これで少しは己のマゾ性がわかっただろう、勝」 「…………ッ、も、もう……言うなよ……う、ううぅっ……」  勝は忙しなく肩を上下させながら、何も聞きたくないというように首を横に振る。 (こんなのでイクなんて……俺……ほ、本当に……どうかしてる……でも……あぁ……気持ち良かった……)  狂おしいほどの快楽に蹂躙され、涙腺もすっかり緩んでしまったのだろう。  神嶽の思うがままに絶頂させられてしまった悔しさと惨めさ。しかし、それを上回る多幸感。  混乱の極みに達し、勝の潤んだ瞳からは涙が溢れてきた。 (俺……変わっちまってるのかな……学園長の言う通りの……マゾに……)  ゆっくりとバットを引き抜かれると、充血した内側粘膜が外気に晒された。  勝はほとんど放心状態で、もう泣きながら甘いため息を漏らすほかない。  確実に弱りつつある彼の心を象徴するように、アナルをヒクヒクと収縮させ続けていた。

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