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木村勝編9-4 ※輪姦、嘔吐、スパンキング
「本当に悪いと思っているならまず態度で示すんだ。一滴残さず舐め取れ」
「ひぃいっ! は、はいっ……!」
逆らう気力さえ削ぎ落とすような鋭い語調に、勝は慌てて舌を出した。
目先の恐怖に囚われ、砂さえ混じった己の嘔吐物を必死に食べていく勝の姿は実に愚かしい。
「う……ううっ、うぐぅッ……えっぷ……おえぇぇ……」
「勝。また吐けばペナルティを課す」
(そ、そんなこと言ったって、ああっ、ま、また、吐きそ……でも、ペナルティって……? とにかく耐えなきゃ……怖ぇのは、嫌だっ……)
勝は迫り来る吐き気と戦う。ぷるぷると震えながら唇を噛み、白目を剥きそうになりながらせり上がってくるものを必死に押しとどめようとした。
だが、それを見越したように尻を犯す男が腰の動きを再開させる。
(こ、こここんな時に動かすなよぉっ……! 吐いたらまた、学園長が……ああ駄目だっ、出てくるっ……耐えられねぇっ、も、もう……)
「げぼおぉぉぉぉッ……! ごほっ、ぐへぇっ、えぐぅっ……!」
勝のペースを全く待たないで突かれては、耐えられるはずもなかった。せっかく舐め取ったと思ったものを再び豪快に口から撒き散らしながら、勝は目を白黒とさせる。
「勝」
「ゆ、許してください……わ、わざとじゃあ……ないれすぅ……」
「また言い訳するのか」
「ひッ、ヒイィィ……」
「仕置きだ」
有無を言わせず神嶽が片手を振りかぶる。スパァンッと風を切って、先ほどよりも容赦のない強烈な平手が勝の尻を打ち捉えた。
「ふっぎィイイイイイイイイッ!?」
突如加えられた体罰に、勝はたまらず目を見開いて絶叫した。神嶽が手を離すと、健康的な色の尻肉にくっきりと赤く手の平の痕がついている。
困惑する勝に休みを与えないまま、神嶽はもう二度、バチンバチンと続けざまに打った。
「あひぃいいいいいいい!? いっ、いでぇっ、痛ぇっ……ああっ! やめてくれぇっ!」
そうして次は対照的に、ひりひりと灼けるように熱を持った肌を優しく撫でさすった。
「痛いだけか」
「あ、当たり前だろうがあああっ! こんなっ……こんなことで感じる訳が……!」
「ほおぉ、感じる? いったい何をだろうねぇ?」
「ぁ…………」
会員の一人がわざとらしい口調で指摘すると、自ら叫んだことの違和感に気付いた勝がしまったという顔をした。
(俺……や、やっぱり……か……感じてる……? チンコ突っ込まれながら尻ぶっ叩かれて……あ、あぁぁ……まさか……なんで……)
勝の思考が波を打ったように揺れる。
信じられない反応をしてしまう自身に混乱を隠しきれない勝を追い詰めようと、神嶽の仕置きは続いた。
だだっ広い運動場に無慈悲なスパンキング音が響き渡り、重い一発が飛ぶたびに、勝は喉を枯らさんばかりの悲鳴を上げた。
「ふひぃいいいいイイイイイッ!?」
だがしかし、勝の股間で揺れるペニスは萎えないどころか、更に熱を増してダラダラと先走りを溢れさせていた。
「ううん、なるほど、やはり叩かれる方が好きみたいだな。スパンキングするたびに儂のチンポをキュッキュッと締め付けてくるわい」
勝を掘り続ける男が、嘲笑混じりに言う。叩かれることで肉襞をうねらせて男の怒張を締め付け、そして締め付けるたびにまた感じてしまうといったことを繰り返しているのだから、当の勝がわからないはずもない。
(う、嘘だ……嘘だ、嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だぁああああああっ!! 俺はこんなこと望んでねぇっ! 気持ち良くなんかなりたくねぇんだよおぉぉっ! なのにっ……なんでこんなに身体が熱くなるんだ……なんで……)
「うっ……うぅぅぅ……ひっ、ひぃ……ぐっ、えふぇええっ……」
どれほど自問自答しても、もはやどうしようもないほどの身体の変化であった。
こんな勝でも人並み以上の自尊心はあったのだ。人としての尊厳を無視されたあげく拷問のような性奉仕を強要され、かつその中に浅ましく悦びを見出してしまう現実。
もう耐え切れなかった。あまりの惨めさに、勝は目の前が真っ暗になったかのような錯覚を抱き、ボロボロと涙を流していた。
「これはこれは、泣くほど痛くされるのが気持ちいいんだな」
「もっ……もう……嫌だぁ……っ! 尻ぃッ……ひっぐ、好きにしていいですから……や、やめて……」
「好きにしていいのかい? それじゃあお言葉に甘えてもっと叩いてあげようねぇ! ほれ、ほれぇっ」
傍で見ていた会員達も上機嫌になり、寄ってたかって平手を浴びせた。
勝の尻は見るも無惨に腫れ上がり、会員達の方が手が痺れたと言い出す始末だ。
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