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木村勝編11-4 ※野外、犬扱い、焦らし
発情した犬のように甘ったるく吠えながら、みっともなく顔を緩ませ、涎さえも溢れさせてよがるその姿は、とてもつい先ほどまで神聖な学園の運動場で教鞭を振るっていた教師には見えない。
(俺ぇ……教師なのに……外で四つん這いになって、後ろから犯されて……こんな、こんなの、本当に犬みたいだ……)
「犬としての立場が理解できてきたようだな、勝。すっかり様になっているぞ」
(へへ……そう……俺、犬なんだ……あぁ……恥ずかしい……)
もはや、考えていたことを当てられたと気にする余裕も無いのだろう。
揺さぶられるたびに身体を支えていた腕も徐々に崩れていき、勝は地面に顔を擦りつけたまま切れ切れに喘ぐ。
バチバチと腰を打ち付けられるたびに揺れる勝のペニスも、口元に負けず劣らず濃い蜜を零し続けている。
神嶽は深いストロークを繰り返したのち、ずるずると腰を引いていくと、突如としてそのまま全てを引き抜いてしまった。
「ふひっ、く、ぅっ……! ────ッ!? ぁ、あ、れぇ……?」
一気に貫かれる衝撃に耐えようとしていた勝から、物足りなさそうな声が漏れた。
どうしたことかと、弱々しい視線を神嶽に投げる。
神嶽はまだ開いたままのアナルの粘膜に勝の腸汁にまみれたペニスをぶつけた。
「これが欲しいか」
「はひっ……ほ、欲しっ……! あぐぅ……ほ、欲じぐ……ないぃぃ……学園長のそんなでかくて気持ちよすぎるヂンゴなんがぁ……欲じいわげがないぃ……」
欲しい、と言いそうになったのを勝は慌てて口を噤む。
先端で尻を撫で回され、入ってしまうギリギリのところでひょいとかわされ、焦らされた勝はどうしようもなく尻を揺らしてしまう。
わずかに残った理性が完全には溺れまいとしているのだろうが、これでは虚勢を張るのもいいところだ。
「素直じゃないな。ならずっとこのままだ。お前が狂うまで焦らしに焦らしてやる」
「そん、なぁ……」
(学園長は本当にそうする……俺……このまま……イカせてもらえないのか……? あぁぁ……そんなの辛すぎる……こ、こんな身体にしておいて……あんまりだぁっ……)
勝の肉体は自分ではもう快楽を制御できないところまで堕ちてしまっている。
口惜しそうに唇を噛み締め、動揺に目を泳がせながらしばしそうして肉欲に身を委ねることを迷っていた勝。
だが、やがてそれも耐えかね、拗ねたような顔でしおらしい声を絞り出した。
「……ず、ずっとは、困、るぅ……」
「困る、か。なら初めからそう言えば良かったじゃないか。そうやって嘘をついたのはもう何度目だ」
「だってっ、だってそんなの……恥ずかしいだろぉおっ……!? な、なぁ、俺……ど、どうしたらっ……」
「そのくらい自分で考えろ。初めは俺にも白々しく愛想を振りまいていたではないか」
「う……うぅっ……うぐうぅ~~っ」
回らない頭で勝なりに考えたのだろう。 屈辱に呻きながらも、力の抜けきった四肢にもう一度ぐっと力を込めて身体を起こし、四つ這いになる。
そして、その場でゆっくりと回り始めた。
「何をやっている」
「い、い、犬の……真似ぇっ……! ぁ……じゃなくて……俺、い、犬でした……だからっ、学園長に構ってほしくて……こうやってぇ……」
たどたどしい動きでありながらもどうにか手足を前に進め、三回回ったところで、勝は神嶽を上目遣いで見上げ、戸惑いつつも「わんっ」と一声吠えてみせた。
自ら家畜の真似事をするどうしようもない羞恥と、それ以上にこれから与えられるであろう快楽への期待で、ハァハァと息を荒げる勝。
彼はもはや人間としての尊厳まで打ち砕かれていた。
「それがお前なりのおねだりか」
「は、はいっ。俺、せっかく学園長がイカせてくれるって時も馬鹿みたいなプライドに縛られて……今もっ、つい意地張っちまって……。そんな俺を、学園長が、飽きずに調教してくださったんじゃないですかぁ……も、もう、我慢できない……ほ、欲しいに、決まってるぅ……」
「勝」
「あ……す、すんませ……怒って、ますか……? た、足りないなら、フェラします、玉も舐めます靴も舐めます学園長がしてほしいこと何でもしますからっ、許してくださいぃぃ……チンコぉ……」
「……勝」
「…………っ、は、は、い」
二度目に名を呼ばれた際の威圧感に、勝はおずおずと神嶽の顔色を伺う。
「仰向けになれ」
「あぁぁ……はいっ……!」
しかし望んでいたものが手に入るとわかるや否や、ぱあっと顔を輝かせた。
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