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木村勝編12-2 ※犬扱い、失禁

 勝はジャックから目が離せない。わなわなと四肢が震える。期待に火照っていた顔色がどんどん青ざめていく。  彼らがこの犬を使って何をさせる気なのか、数々の凌辱を施されてきた勝は早くも察しがついた。  しかし、あまりのおぞましさに受け入れたくはなかった。  恐怖から言葉が出てこない勝が、縋るように弱々しく神嶽に視線を移す。 「犬の相手には犬がお似合いだろう」 (そ、そんな……やっぱり……俺……あいつにっ……!?)  勝の目が戦慄に見開かれた。  絶望に染まる人間の顔など飽きるほど見ているだろうに、オーナーは変わらず嬉しそうだ。 「ジャックはなぁ、儂が手塩にかけて育てて来たそれはそれは優秀な子なんじゃよ。お前さんよりよっぽど物覚えも良いし、どうすれば人間が狂うかを心得ておる。存分に可愛がってもらうといい」 「……ぁぁあ、あがっ……こ、んなの、犬じゃ……ないっ……ばッ…………化け物おおおおおおおおおおおっ!!」  勝は堰を切ったように悲鳴を上げた。  ペットとして飼われているような犬種に犯されるならば、まだマシだったのかもしれない。  ジャックは紛れもなく、勝がこれまで見聞きしたどんな危険動物よりも恐ろしい異形のものである。 「化け物ぉ? ふんっ、これからお前さんを天国に連れて行ってやろうという相手に向かってなんて言い草じゃ。しかし、まあ……このくらい怖いもの知らずの方が、壊し甲斐があるかね? のう、ジャックや」  言いながらオーナーはジャックの背を撫でる。  若い頃は研究者らしくプライドの高い男で、気に入らない人間に対してはかなり短気な方であったのだが、この程度で腹の虫が収まるようになったのは年の功というものだ。 「ふふふ、役者は揃ったようですね。それではご来場の皆様、大変長らくお待たせ致しました。本日はこの、元はどうしようもないクズ教師だったマゾ犬奴隷・勝と、我が地下クラブの新たな頼もしいスタッフ・ジャックによる獣姦ショーをご覧に入れます。このジャック、ただの犬ではありません、クラブ独自の技術で生み出された科学の結晶でございます。ここでしか味わえない非日常を……どうか最後までお楽しみくださいませ」  司会の鷲尾の口上に、広間は割れんばかりの拍手に包まれた。 「さあ、行け!」  オーナーの命令で、ジャックが勢いよく走り出した。  床に拘束され、身を竦ませてしまった勝は当然逃れられるはずもなく、程なくしてジャックに背後からのし掛かられた。 「うぎっ……ひひぃ……!!」  牛のように長く、ザラザラとした舌で首筋をべろりと舐め上げられて、勝は全身の毛穴が総毛立った。  ジャックの口内にはその身体に見合った鋭い牙も見える。これで噛まれればいとも簡単に皮膚を食いちぎられてしまうことだろう。ましてや今、このまま首に歯を立てられれば、致命傷になりかねない。  執拗に舐り回し、体臭を嗅いだ後、聞き分け良く声を上げることもなかったジャックが「グルルッ」と唸るように低く鳴いた。  新しい玩具が気に入ったと言わんばかりの声だった。 「や、やめっ! やめてくれ! 頼むからっ! い、嫌だぁあああっ……!!」  ぶわっと泣き出した勝の下肢の間には、チョロチョロと黄金色の水溜りができる。人外に犯される恐怖で、勝は失禁してしまっていた。 「わはは、場所を構わず小便を撒き散らすだなんて、これでは相手に失礼ではないかね」 「いやいや、むしろ気に入ったようですぞ? ほれ、あそこにぶら下がっている特大チンポがみるみる大きく……ありゃあ腕の二本はありますかな」  会員らが好き勝手に言い合う中、ジャックは自慢の巨体で勝を組み伏せ、ハァハァと息を荒げながら尻たぶに勃起を擦り付けている。  大した抵抗もできずにいる情けない牡犬に発情し、己が支配者であることを勝の身にわからせようとしているかのようだ。 「待っ……で、でかいっ!? これっ、でかすぎる……!!」 (嘘だろ……学園長のチンコより……腕より……ある……。こ、こんなもん入れられたら……今度こそ本当に壊れちまう……)  人間のものとは明らかに違う形状をした、赤く逞しい肉棒を見た勝は、ガチガチと歯の根を鳴らし始める。  ジャックのヌラヌラと照り光るペニスは内蔵が剥き出しになっているかのようなグロテスクな色をしている。先端はやや尖り、傘の形にはなっていない。更に、根元には相手を逃さず確実に交尾する為の瘤状の亀頭球。  ただでさえ腕が入るほど拡張された勝が恐れをなすほどの大きさであるのに、見慣れぬ人外のペニスで大切な排泄器官を貫かれ、見世物にされるなど、あまりにも無慈悲な末路だ。

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