弛緩した身体が、ゴリゴリと粘膜を掻き回す肉棒の刺激を敏感に伝え、徹底的に教え込まれた肛虐の悦びを呼び覚ます。 　一度快感を意識してしまっては、肛虐中毒となった勝はもう歯止めが効かなくなってきてしまう。 （あうっ……あぐゥウウッ……！　これっ、辛いっ……！　人間のと全然違う……ほんとに怖いけど……でも……た、たまらないッ……！？） 　人間相手では届かない深い部分まで浸入してくるそれが強く押し込まれ、捻るように引き抜かれたかと思うと、意識すらも持っていかれてしまいそうなほどの爆発的な快感となって勝の脳髄を支配する。 　ジャックの粘つく涎がボタッ、と滴った背筋に、嫌悪とも違う明らかな震えが走った。 「うあぁぁぁ……っ。学園長っ……ど、どう、じよう、俺……な、慣れで、きた……」 （ど、うじで、俺っ……こんっなに苦しいのに……感じて……も、もう……何もかも、駄目になっちまってるのか……） 　このような場面でも浅ましい反応を晒してしまうことに、勝は困惑し、ひどく怯えた。 　人間相手ならいくらでも言い訳が使えたが、獣に犯されているという背徳感と絶望感は比べ物にならない。 　そんな勝の心情を見透かした神嶽は、寄り添うように言葉を投げてやった。 「何を不安に思う必要がある、勝。素直に身を任せて可愛がってもらえばいいじゃないか」 「こっ、これで……いい？　化け物に犯されてるのに……感じて、いい？」 「ああ」 「感じても……おかしく……ない？」 「そうだ。お前は犬として当たり前の交尾をしているだけだ」 （交尾……当たり前……？　ああっ、そう……俺……そういう風に躾けられたんだ……わ、わかった……学園長が感じてもいいって言うなら……） 　最も権力ある立場の彼がそう言うのだから、勝は何故だか許された気になった。彼の言う通りにすれば、何も問題はないとさえ思えていた。 　動物とのセックスで快楽を感じるという、人として守ってきた一線すら、甘く溶かされていく。 　恐る恐る下腹部に視線を落とせば、ジャックの腰使いに合わせ、腹筋が異様な形に盛り上がっては元に戻ることを繰り返している。 　勝の身を顧みない滅茶苦茶なピストン運動をされていることは一目瞭然だが、同時に与えられる凄まじい肛悦と混ざり合って、勝のマゾ心に火がついた。 「うぐぐぐっ……おごっ、くおぉおオオッ……！？　ごのヂンゴッ……でかすぎて……深すぎて……っ！　んおおッ……すげぇぇえっ……！」 「おお、おお。ずいぶん気持ち良さそうじゃなぁ。ジャックもここまで興奮している姿は初めて見たぞ。これは、相当に相性が良いのかもしれんのう。ウヒャヒャ」 　一歩間違えば本当に殺されそうな状況の中でも快楽を見出した勝には、さすがのオーナーも唸った。 　この宴より前、ちょうど神嶽が明皇学園に赴任していた時期のテスト段階では、老若男女様々な実験台と交わらせても、なかなかここまでの反応を見せる者はいなかった。 　しいて言うならば、今の勝くらいに敏感であったのは、もう正常な判断のできない薬物中毒者だったのだ。 　そうでない者は、ジャックがどれだけ加減をしてもあまりの性欲の強さに悶え苦しんで廃人になったり、性器を破壊され使い物にならなくなったり、そのまま死んでしまうこともあった。 　いつかこんな風に健康かつ、肛虐に魅入られた生贄がこのクラブに出品された時の為に開発されたようなものだったが、これまでの嬲りに耐え切った勝は、正にジャックと結合させる適任だったのだ。 「あひぃっひいぃぃ……！　もうらめ全部おかしくなっちまうううっ……！　内蔵ほじられて頭バカになるっ！　チンコいいよおおおぉぉっ！」 　まさか本当にそのような犠牲を出した殺人犬に犯されているとも知らず、勝は忘我の境地にいた。 　無意識ではあるが、あわよくばもっと気持ち良くしてもらおうと、肉襞すらも蠕動させてジャックのペニスを扱いていた。 「はひィイーーッ！　いッ、イグッ！　化け物チンコでケツマンコイグゥウウウウッ！！　おおっほぉおおおおおおおっ！！」 　限界に達した勝は大声を上げて仰け反った。目を白黒とさせながら感電したかのように鎖で繋がれた肢体をガクンガクンと震わせ、キリキリと肉棒を引き絞ってその得も言われぬ壮絶な絶頂を会話のできない凌辱魔に伝えた。 　しかしながら、初めての獣姦アクメによる淫らな肉体の反応は、人外の興奮をより高める合図にもなった。