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木村勝12-6 ※獣姦

「お前の主人は、俺ではない。ここにいるお客様全てだ」  ハッと、勝の目が大きく見開かれる。神嶽の瞳には、勝だけを映している。  なのに違うと言うのだ。  今の勝にはもう、神嶽だけしか残っていなかったというのに。  初めて己の全てを理解してくれた男からの無情な宣告。  耐えようのない絶望が、勝の心を完膚なきまでに打ち砕いた。 「うぁ……あっ…………ぁぁぁあああああああああっ!? い、嫌だっ! 俺ずっと良い子にしてます、奉仕でも何でもします、お、お願いしますからっ、傍に居てくれよぉっ……! 学園長っ! 学園長おぉぉぉぉ……!!」 「ハハハ、代わりに僕たちが傍に居てやっているじゃないか、なぁ」 「最後まで見ていてあげるよ、君のみっともない姿をね」  どこまでも他人事と悠長に舞台を眺める会員達は、犬が“犬と化した人間”を犯す様をニヤニヤと笑うだけだ。  神嶽は喉が張り裂けんばかりに泣き喚く勝を振り返ることなく、その場を後にした。  ────数時間後。 「ひっ、ひぃぃっ……おほッ……おああぁぁぁっ……まだ、出でるゥッ……? もうイギまぐり死にそおぉぉ…………」  一度目の射精が終わってもなお、ジャックの交配欲は止まることを知らなかった。  勝は一寸の休みもなく犯され続けている。自身を支える力などとうに抜け、尻だけを高く持ち上げる形で床に伏せ、全身を漏らした小便で濡らしながら、無抵抗にジャックの射精を受け止める。  大量の精液を注がれている腹は妊婦のように膨らみ、それでも収まりきらない白濁が結合部からだくだくと溢れ出して床を汚していた。  とめどなく零れた涙の痕も乾ききり、口端からは涎を垂れ流しながら、すっかり枯れた声で喘ぎ続ける。 「おーおー、グロッ。あんなガバマンになっちまったらこれから先人間様の相手なんてできねぇな? ギャハハッ、オレもう興味ねーわ」 「けど殺してももらえないんだろ? はーっ、可哀想な先生。せいぜい生き地獄を楽しめよ」  他の会員に混じって客席から醜態を眺めていた柳と蓮見の酷薄な会話が聞こえたか、勝はジャックのなすがままになっていた四肢の先をぴくりと動かした。 (こんなになってるのに……誰も助けてくれない……。ああ……でも仕方ないのかもな……だって俺……人間じゃねぇから……)  薄らぐ意識の中、勝の口角がふいに吊り上がる。 「うへぇ……へひひひ……あへっ……」 「キモッ、こいつ笑ってるぜ。頭もイッたな」 「あは、ははぁ……うぇっ……ぐすっ……あひっひひひっ…………わんっわんわんわん! ハッ、ハッ、ハァーッ」 「お、犬になった」  いい加減に現実に耐えられなくなったのであろう、勝は己を犯し続ける犬さながらにだらしなく舌を突き出して吠えてみせる。  人間としての尊厳をも全て捨て去り、家畜奴隷となる道を選ぶことで、ありえない現状の正当化を図った。  光の消えた瞳は、もう彼に何も映さない。その滑稽な姿には、もはや教師としての面影すら存在していない。  広間は一丸となって、悲惨な状態の勝を嘲笑った。

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