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木村勝編END-2 ※獣姦

 VIPルームに着く。鷲尾が荘厳な装飾がされた部屋への扉を開け、頭を垂れた。  その横を通り過ぎ、神嶽は地獄の空間に足を踏み入れる。 「ぐへほおぉおおっぼおおおおっ!! ギヒャアァァアアアアアッ!!」  聴き慣れた悲鳴の主は、集まった大勢の会員達に囲まれていた。  鷲尾が後を追って部屋に入って来たのを確認し神嶽が目を向けると、勝はあの怪物とも言える巨大な犬、ジャックに組み伏せられ、その激しい抽送を受け止めている真っ最中であった。  もちろん人間扱いなど受けてはいない。身に付けるものの一切を許されず、首輪に繋がれ、歩行は常に四つ這いを強要されている。  餌などドックフードだけならご褒美のようなもので、ほとんどは精液や糞尿を混ぜたものだと言う。  勝もまた生きる為、すっかりそんな生活に慣れてしまったのだろう。  一時は本当に裂けるかとも思われた規格外のペニスを難なく咥え込み、自らも扱いてやるように腰をくねらせる始末である。 「おぉぉっほおおおおおっ……!! おっ、ひゅじ、しゃま……おぉおっおうううっ……! はひっあっひぃいいい……!」 「うーん? せっかく人間の言葉を喋る犬がいると聞いてきたが、これじゃあ何を言っているかさっぱりわからんね」  会員の一人がわざとそんな風に愚痴をこぼしてみせる。  勝は会話を禁じられているというより、あくまでの人間の言葉を理解し、そして話すことができる“犬”として扱われている。  もっとも、そのような理不尽なルールを強いられていては、本当に自身が人間であったことを忘れてしまうのも時間の問題かもしれない。  勝は慌てて呂律の回らない舌を必死に動かした。 「ごッ、ごぉっ、ご主人様……ご主人様の怪物チンコぉおっほっほおおう! ぎ、ぎもぢい~~っ! うっひぃっ! ぶっ壊れりゅううううううっ!」 「ははは。今更だなぁ。もうとっくに壊れてるだろうに」 「も、もっろ……も、っろぉ……壊してぇ……こ、殺ひてぇ……」  クラブの所有物となった勝にとって、ここにいる全ての人間は彼の主である。  正確にはジャックもその一人──いや、一匹と言うべきか──であり、勝は犬以下の家畜奴隷に成り果てた。  当のジャックの方はというと、勝の肛門にすっかり慣れてしまったせいか、少々退屈そうでもあった。  彼もスタッフらしく、与えられた仕事はこなすが、大きく舌を伸ばしてあくびさえこぼしている。  まるで仕方なしに犯してやっているとでも言うかのように、完全に勝を舐めきっていた。 「んひほォッ!? こ、瘤ゥ……! ハァッ、ハァッ、ザーメンくるっ、くだしゃいっ、ザー、メン、ザーメンッ」  射精の兆候を感じ取り、勝は尻を振って催促した。  放出される精の迸りだけで絶頂を極め、乱れきったアクメ顏を晒しながら、勝はこの世のものとは思えぬ愉悦に身を任せ咆哮する。  きっかり三十分間の長い射精が終わり、ジャックの役目が終わった。  ペニスを引き抜かれれば注ぎ込まれたばかりの大量の精液を噴出して、漏らしたかのように白濁の水溜りをつくる。  腕の二本はあろうかという大きく開いた肛門からは充血した直腸粘膜が捲れ上がり、日々どれだけそこを好き勝手に遊ばれているかを物語っていた。

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