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鬼塚鉄也編3-2 ※甘々、初めて
神嶽がバスローブ姿で出てくると、ベッドにちょこんと腰掛けていた鉄也は彼を見るなりピンと背筋を伸ばした。
「一人でできた?」
「は、はい……っ! なんとか……」
なにぶん初めての試みであるから、やり方が間違っているかもしれないとか、まだ汚れているんじゃないかとか、心配はあった。
だが、シャワーを浴びたばかりで眼鏡をしておらず、髪も軽くタオルドライしただけで、昼間の学園長の顔とはまた違う色気がある神嶽を前にして、鉄也の頭からはそんなことは全て吹き飛んでしまった。
(僕……先生と、す、するんだ……)
そう考えただけで鉄也は期待に頬を染める。
神嶽はベッドサイドの照明だけを残して、部屋の電気を消した。鉄也の隣りに来て、頭をぽんと撫でてやる。
神嶽が顔を近付けると、相変らず鉄也は受け身で、唇が合わさるとそのまま無抵抗で押し倒された。
キスをやめても頬や、耳、首すじまで優しく唇を這わせながら、神嶽は鉄也の服を脱がせていく。
「可愛い乳首だね」
「ひゃぅっ!」
神嶽の舌先が胸の突起に触れ、鉄也からは思わず鋭い声が漏れる。
「か、可愛くなんて……ないですぅ……」
「だって、ほら。私に弄って欲しいって言うみたいにもう勃起し始めてきているよ」
神嶽は素直に反応しているそれを、舌で転がした。ほとんど平らだった小粒がペニスのように硬くしこってくる。
口に含んで軽く吸ったりしながら、もう片方も親指と人差し指で挟み込むようにしてこねくり回してやると、鉄也は戸惑うように眉をひそめた。
「ぁ……ん、んっ……先生ぇ……気持ち良いっ……」
「乳首、感じるんだ?」
「そこだけじゃなくてっ……先生に触られると、全部っ……良くなっちゃうんですぅ……」
鉄也は神嶽に触れられると、どうにも理由のつけようがない心地良さがあった。
まだ神嶽を何とも、いやむしろ他の男性と同じように怖がっていた時に初めて触れられた際もそうで、神嶽への愛情が芽生えた今はもう、全身が性感帯のようになってしまう。よっぽど身体の相性が良かったということなのだろう。
神嶽の愛撫に、鉄也は既に息が上がっている。下着まで脱がせてやると、鉄也の股間も体積を増していた。ほとんど暗がりの中とはいえ想い人に生まれたままの姿を晒して、鉄也は俯き加減である。
神嶽は鉄也を横向きにさせ、膝を曲げる姿勢で寝かせた。ちょうど直腸検査のような感じだ。
そうして、用意していたローションのボトルを手に取った。現物を見たのは初めてか、鉄也は少し不思議そうな顔をする。
「私のが楽に入るように、これでほぐしてあげるからね」
指に適量を垂らすと、鉄也の柔らかい尻たぶを開き、その間の皺に塗り込んでいく。
「やっ……そんなところ……き、汚い……」
「そんなことはないよ。さっき洗浄もしてくれたんだろう? それにね、どうしても抵抗があるなら、ここはおまんこだと思えばいいさ」
「違いますっ……そこは、お尻、ですっ……」
「いいや、おまんこだよ。おまんこにチンポが入るのは当然のことだ。そうだろう?」
「あうぅ……で、でも……」
そうは言われても、男を受け入れ子を宿すようにできている女性器と、排泄器官である肛門を一緒くたにするのは無理がある。
(先生の、すっごく大きかったよね……あんなところに入るのかな……入らなかったら、どうしよう……きっと嫌われちゃう……)
「緊張してるんだね。大丈夫だよ。ゆっくりやるから。ほら、力を抜いてみよう。息を吐いて……」
「は、はい……ふうぅぅ……」
それでも信頼できる彼の穏やかな声に導かれ、鉄也は言われた通りに深く息を吐き出してみる。
もう片方の手でマッサージするように尻も揉まれて、緊張もだんだん解れてきたのか、鉄也のアナルは穴の周辺を撫でていた神嶽の中指をするっと呑み込んでしまった。
もしもうまくいかずに嫌われたらという心理的影響も大きいのだろう、鉄也の身体は神嶽を受け入れる準備が着々と進んでいた。
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