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鬼塚鉄也編9-4 ※女装、モブ×鉄也、お掃除フェラ、嘔吐
「何を泣いているんだい、お嬢ちゃん。そんなにチンカスが好きなのかな、いやぁ、そこまで喜んでくれると嬉しいよ」
「う、うぅっ……はぃ……お、お掃除……し、しますぅ……っ」
常人なら胸が痛むほどの悲痛な表情でも、男は好き勝手に解釈するものだから、鉄也は余計に逃げ場を塞がれたような気持ちになった。
目元を手で拭い、すすり泣きながら意を決して男の肉幹に唇を押し付ける。
そうして次は僅かに口を開いて赤い小さな舌を覗かせるが、ほんの少しかすっただけでも身体が拒否反応を起こして引っ込んでしまう。
恋人に喜んで欲しいが為に自ら進んで挑戦したフェラチオとは訳が違う、おぞましい行為だ。
(嫌だけど……やらなきゃ……やらなきゃ……やらなきゃっ……!)
そうしなければ、どうなることか。臆病故にこんな時でも必要以上に付きまとう強迫観念が、鉄也を追い詰めた。
小刻みに震える舌を、子猫のようにちろちろと遠慮がちに這わせる。
硬くした舌先で舐めほじっていると、溜まった恥垢がふやけてこそぎ落とされ、料理の上手い鉄也の肥えた舌に絡め取られていく。
(ああっ……垢が舌にこびり付いてっ……気持ち悪い……! ひ、酷すぎるぅっ……!)
「おっと、吐き出しちゃいかんよ。食べてみせてくれ」
「た、食べりゅっ!?」
「そう。見ず知らずのおじさんのチンポが欲しくなってしまうようなドスケベの君なら、そのくらいできるよねえ?」
「ううぅっ……おえっ……わ、わかりまひはぁ……」
老廃物を舐めるどころか食えとまで言われ、鉄也の涙は止まらない。瞬きするたびにボロボロと溢れては頬を伝って零れていく。
ヒッ、ヒッとしゃくり上げながら、目にしみる蒸れたカスを食道に押し込んでいくが、その顔面にもう生気はない。
「うん? どうしたお嬢ちゃん? 吐きそうなのかい?」
「ひっ、ひがいましゅっ、お、おぉッ……おいひくて……う、うれひくてぇっ……おうぇっ、えうううう……」
反感を買わないよう、少しでも男が喜びそうな言葉を紡いでみせはするが、どう見てもいつ吐いてもおかしくない顔になっている。
そう大きくはない男のペニスは根元近くまでぐっぽりと咥え込まれ、陰毛も巻き込んで鉄也の口の中に落ちていく。
(ああっ、僕、こんな……臭くて汚いおじさんの垢……毛も……食べちゃってる……。もう、いやぁ……死んじゃいたいぃぃっ……)
慎ましい唇に浮浪者のような男の恥毛をもつけ、口元を涎まみれにしながら必死に愛撫する鉄也。
苦しそうに細められた目には、神嶽との関係が終わってから微かに思い描くようになった“死”が浮かんでいた。
もう生きることに夢も希望もない。しかし、今ここで舌を噛み切る度胸もなければ、そんな風に短い人生が幕を閉じることへの恐怖の方が勝る。
現実はそう漠然と考えるのみで終わってしまうだけだ。
(ううんっ、違う……し、修介さんの……修介さんのって思えば……)
辛い凌辱の中でも、鉄也は改めて気付いたことがある。
鉄也は未だに神嶽が善良な学園長であり、鉄也を愛する男を演じていた頃を引きずっていた。
優しい言葉で騙され裏切られたとはいえ、彼を本気で愛していたことに嘘偽りはないと誓えた。その声、匂い、体温、彼の全てが心地良く思えるものだった。
強引な抱かれ方をしても、身体は“この人になら”と素直に感じてしまった。
どれだけ非情な男かとわかっていても、鉄也にとっては神嶽だけが、残された唯一の心の拠り所であった。
切なげに目を閉じて、自分だけの世界に逃げ込もうとする。だが────。
「うげっ、ゲフゥッ、ぐげぇえっ! おぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼっ!!」
(やっぱり無理ぃぃいいいいいいいいっ! 臭すぎてっ……まずすぎてっ……修介さんのだなんて思える訳ない……! 修介さんのはこんなのじゃない! 本当においしいんだからぁああああっ!!)
自己暗示などでは誤魔化しようがない生理的な吐き気に、鉄也は胃の中身を逆流させてしまっていた。
「ははは。がっつくからだよ」
「ひっ、ぐぅっうううっ……げはっ……ご、ごめんなさいっ……ごめんなさい……ゆ、許してください……」
「いやぁ、別に怒ってなんかいないよ。お嬢ちゃんのおかげでおじさんのチンポもこんなに綺麗になったことだし、それも這いつくばって、もちろんその口で、掃除してくれるんだもんね?」
「え……ぁ……は、はひぃ……」
嘔吐のショックと疲れからか、鉄也は虚ろに視線を動かすと、足元のカーペットに撒き散らした吐瀉物の中に、自ら顔を突っ込んでいった。
上体を折り曲げ、これ以上ないほど深く頭を垂れて粗相を詫びる姿は、まるで主人に健気に仕える愛玩動物のようだ。
傍観する男は胸を高鳴らせ、息を荒げることを抑え切れなくなっていた。
鉄也が半分くらいまで舐め取ったところで止めると、せめてもの褒美とばかりに、汚物とそれにまみれた憂い顔をティッシュで拭ってやり、愛おしむように涙の痕を撫でる。
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